暑い日に熱い大阪へ

またまた横浜のママ友がやってきた。

今度はＮちゃん。

奈良県某市在住の学生時代の友に会いに来たついでに
私の顔も見ていこうということだ。

その友は生まれ育ちは埼玉。
奈良出身のご両親が地元に戻った時に、一緒に奈良に移り住んだ。
市役所に勤務したが、言葉や関西の土地柄になじめず、
職場では「よそ者」で、イジメにも遭ったそうな。
弟は若いころ病死、やがて父親も亡くなり、
この春に長年の介護の末、母親も亡くなり・・・独身の彼女は独りになった。

そんな彼女を心配し、Ｎちゃんは励ましに来たと。

「とうとうひとりぼっち、なんて気弱なメールが来たら
　ちょっとほっとけないじゃない。元々おとなしいコだし、
　心配になって様子見に来てみたらさ～」

なんと！　すっかりたくましくなっちゃって、今じゃ地元のカオだって！

「定年まで市役所にいたからいっぱい部下がいて
　お母さんの在宅介護でもずいぶんその人たちが便宜を図ってくれたんだってよ」

「はぁ～。役得？ていうか忖度？」

「そうそう、なんかもうアネゴでさ。
　これがあのか弱かったコと同一人物かと思っちゃったわよ。
　心配して損したわ」

「歳月に鍛えられたんやね～。どんな人生だったんかな」

「もう～、いっそ市会議員にでも立候補したら？って言っちゃったわよ（爆）」


「まぁでもよかったじゃん。それよりＮちゃんのほうが心配。
　だいたいなんでこんな暑い時期に来たのサ。ちゃんと食べてんの？
　ひとの心配してる場合じゃないよ、食べないと倒れるよ！」


Ｎちゃんはこのところ、原因不明の食欲不振に陥っていて、
脂っこいものが食べられないという。
去年の秋ごろから、あちこち調子が悪そう。

お昼も、「釜めしなら食べられそう」と言う割には、
上に乗ってる具をちょっと食べただけだった。
（こりゃ一足早くバアサン的嗜好になった、とかのレベルじゃないわね^^;)
家でも豆腐や温泉卵ぐらいしか食べられないと。ひぇ～

内視鏡検査しても異常見当たらず、近々もっと精密な検査をするそうだが・・・
ずいぶん痩せてしまった。心配。悪い病気でなければいいが


新大阪に降りたのは高校の修学旅行以来というＮちゃん。
大阪のどこに行きたいかと訊けば、

「通天閣。串カツは食べられないけど。あとはグリコの看板、見に行きたい」

はあ～。やっぱり大阪のイメージってそんなもん？





ハイハイ、行ってきました。通天閣と戎橋。

クソ暑い日にクソディープな大阪へ～。


「言っとくけど通天閣、
　うちの母が若いころは『行ってはいけません』て言われてた界隈だからね」

にもかかわらず、
駅を出た瞬間から漂うション〇ン臭さにギョッとし、
道端にへたり込む酔っ払いやら曰くありげな兄ちゃん集団やら、
古き昭和の下町風情、なんてきれいな言葉で表わせないディープさに、
早々に退散^^;

グリコの看板にはいたく感激した様子。
でももっとカゲキに目立つカニやらフグやらの張りぼてに
「大阪ってこういうのが好きなの？」

さぁ～。私にはわかりまへん　


尋常じゃない暑さの中、ロクに食べてもいないＮちゃんの体が気になり、
早めに新大阪に向かい、新幹線に乗ってもらった。



今度はベストコンディションでおいでよ～。
もっと大阪のえぇとこ、あるんやから　






おみやげにもらった群馬県沼田の栗ようかん。