◎生のエネルギーのセンターとしての臍
草花が枯れずに育つには根という生のエネルギーの中心にまず気を配らなければならない。
OSHOバグワンの「インナー・ジャーニー/市民出版社」を見ると、人間の生エネルギーの中心は、なんと臍であると言いだしている。
人間にとって、頭と胸(ハート)は後発であり、根に当たるのは臍。
しかしながら過去5千年にわたり、人間は頭が生エネルギーの中心になるように社会やライフスタイルも変化させてきた。その結果、人生のあらゆるストレスが、この小さな脳にずっしりとかかり続けることになり、神経は壊れ、異常をきたし、狂気へと走る。だからうつ病の生涯罹患率が6人に一人などというすごいことになっている。
OSHOバグワンは、まず肉体について理解しバランスをとることから始めるべきであるとし、臍(マニピュラ・チャクラ)の手入れからすべきだという。
現代人の頭は、昼も夜も、睡眠中も、ストレスで緊張し続け、一方ハートは緩み切っている。ハートと言えば愛だが、OSHOバグワンは、愛があるかどうかは、憎しみがあるかどうかでわかるという。本当に愛があれば憎しみなど起こるはずがないからだ。愛と憎しみは同じハートに共存できないからだ。
そこで、頭(マインド)と胸(ハート)のバランスをとればよいなどと思いついたりするのだが、正解は臍の強化。
なぜなら、人は出生時、臍でつながれており、また玉の緒、霊線、クンダリーニのエネルギーコードは、臍から出ているからである。
そして、人は、睡眠の始めは胸呼吸で、深まると腹(臍)呼吸に切り替わるからである。
臍の強化法として、OSHOバグワンは、全身のリラックスを挙げる。なんとなれば、リラックスすれば、頭に集中しがちな生エネルギーは、自然に流れて、もともと最もパワフルな臍に流れていくからだ。
求道者は、とかく悟りを最優先に考えるものだから、それぞれの微細身においてエネルギーの流れ方が異なることは内経図などで知っていても、最終のホーム・ストレッチでは、上方3チャクラが有用であって、下方3チャクラは軽視できるということもわきまえている。(臍は軽視しがち)
ところが人間が生きていくには、肉体がちゃんとしていないと、冥想もちゃんとできない。
頭(マインド)最優先のライフスタイルで、我々がまず悩まされるのは、恐怖である。恐怖は生命そのものを脅かされる感覚であり、恐怖が克服されると勇気と度胸になる。
臍エネルギーが弱まると恐怖感が強まる。
さて人間は悟るとタロット・カードの吊るされた男のように倒立するが、悟っていなくとも既に頭を根のように下にして立って倒立しているかのようだ。
臍は生エネルギーのセンターなので、本来のセックス・エネルギーのセンターは臍である。ところが多くの人が頭をセックス・エネルギーのセンター代わりに使っているので、頭の中はポルノで溢れ、ネットの動画、静止画は性的なもので氾濫している。
OSHOバグワンは、いわば頭(マインド)のエネルギーを落とすために、フリーセックスやダイナミック瞑想などを勧めたが、直截的過ぎたために社会からバッシングを受けることになった。
日本人には、腹を作る伝統もあり、頭(マインド)のエネルギーを落とすためには、他にいくらでも方法がある。(冥想の準備に相当するもの)
時代はスマホの普及進展で、さらに人類を頭人間化していく方向に進んでいる。
悟りという事で言えば、今さらながら、臍、腹に立ち返るということも重要だと思う。
なおOSHOバグワンは、マインドという言葉を多用するが、それが頭のことだと思う日本人は少ないのではないか。マインドの訳語は心だとまず思ってしまうのが普通の日本人だと思う。そこは彼の本では特に注意すべきだろう。
※冥想の準備
柔軟体操(柔軟体操)
食事・嗜好品(食事・嗜好品)
呼吸法(呼吸法)
マインド・コントロール対策(マインド・コントロール対策)