◎定とサマーディ(三昧)の違い
ダンテス・ダイジの冥想の横軸は、以下の4段階であるが、無想定と有相三昧の間に「愛」が挟み込んであるところが特徴。しかし、ダンテス・ダイジは「愛」を一つの段階と定義してはいない。冥想の横軸が冥想の縦軸と交わる交点として、愛を位置づけているところが特徴である。神(仏)と個人の結節点(結び)として愛を見ているのである。合気道家植芝盛平のいうところの天の浮橋の位置である。
(アメジスト・タブレット・プロローグ/ダンテス・ダイジ/森北出版p188から引用)
1.有想定
ヨーガ・スートラで言う有尋定とほぼ同じであり、仏教でいう欲界定や四色禅定のこと。要するに欲界定と初禅から第四禅までのことである。
幸福感、安心感、清らかさなどの肯定的な情感を感じることができる。
2.無想定
ヨーガ・スートラで言う無尋定とほぼ同じであり、仏教でいう四無色禅定のこと。
(1)空無辺処定:限りない広がりがあるという意識
(2)識無辺処定:あらゆるものが限りない広がりにあるという意識
(3)無所有処定:なにもかもがないという意識
(4)非想非非想処定:なにもかもがないという意識もないという状態
3.有相三昧
ヨーガ・スートラで言う有想三昧とほぼ同じであり、仏教でいう滅想定のこと。ダンテス・ダイジは、「一切万象、多様次元自身が目覚めている。」と説明している。
4.無相三昧
ヨーガ・スートラで言う無想三昧とほぼ同じであり、仏教でいう涅槃(ニルヴァーナ)のこと。
ダンテス・ダイジの説明は次のようなもので、滅尽定(滅想定)とニルヴァーナを区別している。
「仏教なんぞの滅尽定でもない。
禅なんぞの無でもない。
隻手の音声なんぞ夢のまた夢
ヨーガの解脱なんぞでもない。
いわゆる概念的には、ニルヴァーナのことだが、真のニルヴァーナは、いかなる概念内容も持っていない。」
(アメジスト・タブレット・プロローグ/ダンテス.ダイジ/森北出版P193から引用)