チャクラと七つの身体-65
◎エーテル体-2
(2014-01-06)
1.エーテル体の形状と位置づけ(続) 生気に乗った生命
ウパニシャッドにエーテル体の形状と大きさについて言及がある。全体として肉体の話ではなく、微細身のことだが、冒頭で、微細身では、プラーナの流通する微細身と「火」が流通する微細身があることが想定されている。プラーナの流通する微細身とは、エーテル体のことであり、火の流通する微細身とは、アストラル体またはメンタル体のことであろうと思われる。
これについて、本山博の「チャクラの覚醒と解脱」のP194からP195にかけて、気の次元とアストラルのサイの次元を峻別しており、かつまた中国の内経図を指して、「(中国では)これは気の次元だから、クンダリーニを水で表現している、これに対して(インドでは)ヨーガでは、クンダリーニを火で表す。」つまりヨーガでは、クンダリーニは、アストラル体レベルのことであると説明している。
以下、ウパニシャッドから。
三角形の火床は、気海丹田、スワジスターナ・チャクラ。エーテル体は肉体より一回り大きい(指12本分)としている。
『ここで、シャーンデイルヤ仙人は、聖アタルヴァンに質問した。
「どんな方法で、身体の諸脈管は清浄になりますか。その脈管は数えられますか。脈管はどのような作用をしますか。どんな体風(ヴァーユ)が、脈管に通じていますか。体風(ヴァーユ)の作用は何ですか。身体について知っていることを全部教えて下さい。」
聖アタルヴァンは答えた。
「今この肉体は指96本分の大きさである。プラーナ(生気)はこの肉体より指12本分長い。つまり指108本分のたけである。人がもしヨーガ(心統一)の実習において身体内にあるプラーナ(生気)を火と同等にさせ、劣ることがないようになれば、その人はヨーガの達人である。
人々の身体の中心に火床がある。それは三角形である。きらきらとした黄金の光を放っている。また四足四角形で、空駆ける鳥のような外形を有するものがあり、その中央に清浄で、微細でギラギラとした光炎が立っている。
直腸より指二本分上に、また陽根より指二本分下で、人体の中央に位置している。
また心臓の中央に、四足あるものがある。
腹部の隆起している結節の中央に空駆ける鳥の形をしたものがある。
人体の中央部に指9本分の高さで、指四本分の厚さを有する卵型のものがある。その中心にへそがある。そこに12の輻から成る円輪がある。その円輪の中心に善悪に感動する生命が静まっている。蜘蛛が繊細な巣の中央に遊ぶように、そこにかのプラーナ(生気)が動いている。
人体には、生気(プラーナ)に乗った生命が存在している。」』
(シャーンデイルヤ・ウパニシャッド)