昨日、畑でラジオお聞きながら農作業をしていたら、民主党の小沢一郎元代表が強制起訴されることになったとのニュースが報じられていました。
昨夜から今朝にかけて、各局のテレビニュースや今日の朝刊ではこの報道で持ちっきりです。
そこで今日はこの事件について調べました。
この事件は、民主党の小沢一郎元代表の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐり、東京地検特捜部が下した「不起訴処分」を不服として、検察審査会へ再審査の申し立てを行っていたものです。
この事件では、小沢元代表の資金管理団体「陸山会」が2004年10月に土地の購入資金に充てた4億円をめぐり、平成16年と17年、それに19年分の収支報告書にうその記載をしたとして、東京地検特捜部は政治資金規正法違反の罪で元秘書ら3人を起訴する一方、小沢氏本人については不起訴にしていたものです。
このうち平成16年と17年分については、東京第5検察審査会がことし4月、小沢氏を「起訴すべきだ」と1回目の議決をしたものの、特捜部が再び不起訴にしたため、2回目の審査が進められていました。
その結果、先月14日付けで審査員11人のうち8人以上の賛成で、小沢氏を「起訴すべきだ」と改めて議決したものです。
昨日(4日)公表された議決書の中で検察審査会は、
①収支報告書を提出する前に、小沢氏に報告・相談したという元秘書で衆議院議員の石川知裕被告(37)の捜査段階の供述について「特捜部の再捜査でも同じ供述をしており、信用できる」と指摘しました。
②また「小沢氏に土地代金を計上することを報告し、了承を得た」という元秘書の池田光智被告(33)の捜査段階の供述についても、「師として仰いでいる小沢氏の関与を、実際より強める方向で、うその供述をするとは考えがたく、信用できる」と指摘しました。
③小沢氏の供述については「土地の購入資金に充てた4億円の出どころについての小沢氏の説明は、不合理で到底信用できない。
④小沢氏は4億円を自分の手持ち資金から出したと供述しているが、それならば銀行から4億円を借り入れる必要はまったくない。
⑤銀行からの融資を了承し、みずから署名・押印した以上、当然、うその記載についても了承していたと認められる」と指摘しました。
⑥そして「検察が起訴する基準に照らしても検察の判断は肯定できない。
⑦検察審査会の制度は、検察が起訴を躊躇(ちゅうちょ)した場合に、国民の責任において、公正な刑事裁判の法廷で無罪なのか有罪なのか判断してもらう制度だ」と結んでいます。(以上NHKより)
これによって小沢元代表は、検察官に代わって東京地裁が指定した弁護士により、強制的に起訴されることになり、検察が2回とも「不起訴処分」を下した判断が、国民の判断によって覆されるという異例の事態となりました。
なお、強制起訴は2回目の検察審査会による審査で、選挙人名簿からくじで選ばれた審査員11人のうち8人以上が「起訴すべき」と判断した場合に、裁判所が指定する弁護士が検察官役となって行われます。
2回目の審査員11名は男性5名、女性6で構成されており、1回目のメンバーと全員入れ替わっています。
民主党は尖閣諸島問題とともに、小沢氏の強制起訴の問題で、臨時国会での野党からの厳しい追及に直面し、難しい国会運営を迫られることになりそうです。