神戸市に生まれ、1928年(昭和3年)に12歳で宝塚音楽歌劇学校(現・宝塚音楽学校)に入学し、翌年には初舞台に立ち、戦前から宝塚歌劇団の男役スターとして活躍した春日野八千代(かすがの・やちよ)さんが先月29日午前10時34分、肺炎のため96歳で亡くなりました。
春日野さんは端正な顔立ちと、りりしい立ち姿で宝塚を代表する二枚目男役スターとして人気を集め、「白薔薇(ばら)のプリンス」と呼ばれた最年長の団員で、今に続く男役演技の原型を作った方と言われています。
今日、9月1日はその「宝塚歌劇団のレビュー記念日」だそうです。
レビューとは、歌、コントなどを並べた劇場用の芸能の事で、1927年(昭和2年)の今日9月1日、日本最初のレビュー「モン・パリ」が宝塚大劇場で初演されたのを記念して、1989年(平成元年)に宝塚歌劇団が記念日として創設したものです。
その目的は、レビューを輸入して日本の舞台に乗せたことを記念するとともに、宝塚レビューの灯を盛んにしようということだそうです。
・宝塚大劇場です(宝塚歌劇団HPより)
宝塚歌劇団は、阪急電鉄の創始者小林一三が1913(大正2)年に「宝塚唱歌隊」として創設したもので、翌年に初公演を行い、1919年(大正8年)に「宝塚少女歌劇団」、1940年(昭和15年)に現在の「宝塚歌劇団」に改称されました。
宝塚歌劇の舞台に立つために、どうしても通過しなければならない青春の門があります。
それは宝塚音楽学校です。
この学校は宝塚を目指す少女たちの憧れの的であり、毎年同校への入学は二十数倍の難関となっているようです。
宝塚音楽学校では、校訓「清く、正しく、美しく」の教えに基づいて、礼儀作法やマナーの学習も大変重視しており、例え舞台に立たなくても、一人の女性として、そして社会人としての教養を高めるのに大いに役立つものと言われています。