【よこはままそびょう】と読むのだそうですが、
横浜中華街にある建物のひとつであります。
当用漢字にはありません。
WEBサイトには、
『媽祖』は北宋時代(960年-1127年)に福建省の林氏の娘として生まれました。生まれてから一ヶ月、声も泣き声もあげない林氏の娘は、林黙娘(りんもうにゃん)と名付けられました。小さい頃から才知に長け、16歳で神から教えと銅製のお札を授けられたといわれています。神通力をつかい、雲に乗って島を巡回し、お札の力で悪や災いを退け、人々の病を癒す彼女を『通玄の霊女」と尊敬の意を込めて呼ぶようになりました。 28歳の9月9日に修行を追え、天に召された後も、赤い衣装をまとって海上を舞い、難民を救助する姿が見られたので人々は廟を建て、護国救民の神様として祀るようになりました。 その力は国中に広まり、歴代の皇帝も『天妃』「天后』『天上聖母』などの名を贈り敬意を表しました。 『媽祖』は航海の安全を護る海の神としてのみならず、自然災害や疫病、戦争、盗賊から人々を護る女神として、現在でも中国大陸や台湾はもとより華僑が住む世界各地で信仰されています。 ■ご利益 家内安全・商売繁盛・心願成就・開運成就・身体健全・社運隆昌・交通安全・旅行安全・厄難削除・合格成就・安産祈願・息災延命・良縁成就・無病息災・除災招福
っていうような記述があります。
どうも、道教的な民間信仰の対象建築物のようなのですが、
きのうから関東に来ておりまして、
取材やら、情報収集と言うことであります。
横浜といえば、中華街と言うことで食事に来た次第。
で、なにげに、こういう建築に出会ったのですね。
わたしの建築探偵団気質がむくむくと沸き起こった次第です。
っていうのは、軒の出の端部、その梁が放射線状に構成されていたんですね。
アジア世界では、こういう建築の屋根は
反り返らせて、建築デザインとするのが多い。
そのやり方で、2つの手法があり、
梁材が放射線状に出てくるタイプの建築物に興味を持っているのです。
まことにマイナーな趣味なんですが、
どうもこれって、アジア世界での「霊廟」建築の手法なのではないかと
最近、想いつづけていまして、
そのひとつのヒントとして、この建物の屋根端部に目が行ったのです。
どうも、こういった想像に符合するような事例ではないかと。
なんですが、
それにしても建物全体のおどろおどろしいまでの
極彩色ぶりには、完全に降参するしかありませんね(笑)。
まことにわかりやすい現世利益追求というような姿勢が明瞭ではないかと。
江戸期の日光東照宮とか、伊達氏の遺構とか、
やはり出自的には、中国のこういった世界観が下敷きなんでしょうね。
雑踏の賑わいの中で、
しげしげと唖然の心境に、たたずんでおりました。