三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

木組みハニカム構造

2010年11月06日 06時59分10秒 | Weblog






写真は、小田原城で見かけた木構造なんですが、
ハニカム構造で寄せ木細工的でもあり、
手の込んだ意匠とも言えるけれど、
構造的に考えても、これは相当に頑強であり、
一方で、木工場で量産可能なものともいえるのではないかと、
思わず、さまざまな思念が頭を駆けめぐった瞬間でした。
ハニカム構造というのは、自然界でも安定的な構造を得られるものと
よく耳にしていたので、思わずはたと思い至った次第です。
ちょうど階段の壁面に使われておりまして、
建築空間をこればっかりで、作り上げていくことは出来ないのかなぁと。
ハチさんたちの家は、ちょうどこれなんだそうで、
なんか、知恵の塊のように感じられて面白い。
エコロジカル、という概念って、
デザイン的に十分な表現に高まっていないところがあるけれど、
こういった生物の知恵的なデザインだと、調和するのではないか。
全部の壁ではなくて、間仕切り壁などに利用すれば、
素人でも壁面を創ることが出来るのではないか。
表面を仕上げるのでは面白みがないので、
中空のままで使えるような壁面など、利用途を考えていけば、
面白そうですね。
まぁ、多くの事例がありそうですが、
一般住宅ではあんまり聞いたことがない。

っていうような想念に駆られていたら、
昔から、箱根周辺ではこういう組み木細工のような技術伝承があったそうですね。
木象嵌や寄せ木細工という数学好きの日本人的な
木工技術なんだそうであります。
作品を見ると、まことに素晴らしい。
きっとそういうベースがあって、復元した小田原城で
こういうデザインを試してみたものと思われます。
小田原城自体は、鉄筋コンクリート造での復元建築なので
こういう木組みが以前の木造建築にあったのかどうかは
調べていないのでわかりません。
でも、こういうデザイン手法、誰か、やってみないものでしょうかね。
大いに期待したいと思いますね。
コメント
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