三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

【健康への国費投入、医療費偏重から住宅断熱へも】

2017年11月11日 07時26分15秒 | Weblog
きのうはすっかり忘れていた腸内検診。
1年ちょっと前に大腸検診を受けガンの疑いはなく、数個のポリープ切除を行い、
その「1年点検」みたいなことで、医師から言われて受診した次第。
まぁまったく自覚症状があるわけではなかったのですが、
たまたま整腸薬が欲しくて行ったら、ちょうどいいからと1年点検になった(笑)。
食事制限から下剤服用でお腹をからっぽにする必要がある。
そういう準備をして内視鏡を下から入れられて検査する。
おかげさまで腸内には不審な様子は見られなかったということで、無事終了。
診療費は5,000円以上の患者個人負担でした。

日本人男性、わたしの年齢では平均的生存年は82才くらいだそうで、
わたしの場合、それを考えた人生設計を立てています。
逆算して、それまでにどのようなことをやっておくべきか、
そういう計画性をもった生き方をしたいと思っている。
それに対しての「投資」として肉体・健康のコントロール・管理をしている。
日本の医療制度というのは、国民長寿命化システムを構築してきたと思います。
このこと自体は、まことにすばらしい。
死が訪れる直前までの「ピンピン」状態をしっかり考え、
そこから先は「余命」として、いつ「コロリ」が来ても安寧な心境で迎えられる。
ただ、こういった医療システム総体として日本全体で年間42兆円超、お金が掛かる。
国家予算に占めるこういった費用は、ほぼ固定化されている。
建築の側から、住宅の性能向上でこの日本の医療費削減のひとつの方策とする
そういう社会運動も提起されているけれど、
厚労省は「エビデンス(証拠)が不十分である」としてなかなか取り合わない。
建築の側では日本人の「よりよい生き方」を考えて
住宅を高断熱高気密化して住宅性能を高めると有為な健康上の結果が得られると
エビデンス努力をして、一部の医療関係者からも協力が得られているけれど、
たしかに医薬品許認可のような厳密性のある証明にまでは
道のりは相当にあるのも事実だろうと思われる。
しかし一方で、高齢者延命長寿化だけが社会の求めるべき「幸福」かどうか、
国家一般会計予算が90兆円、特別会計を入れても200兆円前後のなかで、
医療システムだけがほぼ聖域化され
40兆円を超える財政規模で、なお膨張し続けている現状ははたしてどうなのか?
誰が見ても、その現状には財政的危機感を感じるのではないか。
どう考えてもこの金額規模になってくると岩盤的に固定化した構造、
あえていえば「権力構造」がそこに構築されるだろうと容易に疑いを持つ。
こういった視座でしっかりと議論できるような政治論はあり得ないのだろうか?
そもそも住宅の高性能化効果には、新規医薬品許諾のような
厳密性は不必要で、国民「常識」的判断こそが基準であるべきではないか。
自分自身の身をもって体感しながら、いつもこのテーマを考えさせられます。
コメント
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