きのうは土曜日と言うことで、札幌帰還をやや遅らせて、
二子玉川にある「静嘉堂文庫美術館」にて中国絵画展を鑑賞。
どうも中国絵画については、ほとんどまとめてみる機会がなかった。
江戸期まで日本人にとって対外的な影響力がもっともあったのは、
中国からの文化であるに間違いないのに、たぶん明治以降は
脱亜入欧的精神から、ひたすら西洋絵画・文化に傾倒していって、
墨絵的表現の中国絵画は、日本人から忘却されていったに違いない。
そういう自分自身、東京国立博物館・東洋館で中国絵画はみた経験はあるが、
巻物に「文人」の至った「境地」を映像化するその制作目的に辟易していた。
しかしそればかりではないだろう、という興味から見学して来た次第。
だんだんと日本画に惹かれるようになって、中国画を知りたくなってきたのです。
この静嘉堂文庫美術館は、三菱財閥を創始した岩崎家の美術コレクション。
前にも1度訪問していますが、久しぶりの訪問。
世田谷区の多摩川沿いということで、ふだんのビジネスゾーンとは空気も違う。
いつもせわしない地域ばかり歩いていると、やや郊外の住宅街を歩きたくなる。
二子玉川は、そんな気分の休日にいい空気感。
きのうは、東急大井町線を利用して行きました。
ふだん京浜東北線や山手線、地下鉄を利用しているのとは雰囲気が違う。
いわゆる「私鉄沿線」の住宅街の香りが漂ってきて好きなのです。
そんな沿線風景を楽しみながら、二子玉川駅で降りた。
で、ここからも2kmくらいの距離があるのでバスを利用する。
タクシー利用しても美術館では200円のキャッシュバックがあるけれど、
前にもバスに乗って、都心地域では味わえないある豊穣さを感じていた。
まぁ要するに、静嘉堂文庫美術館探訪は、
こういった東京の住宅地の雰囲気総体も味わえるのですね。
ただ久しぶりに行ったので、駅のバスターミナルの位置がわからない。
で、なにげに高齢女性と、2−3才の女の子二人連れに道を尋ねた。
そうしたところ、親切に教えていただけた。
事前にバスの運行情報はスマホで電車車中で確認し時間が迫っていたので
その時間に間に合うように、お礼を言って急ぎ足で向かった。
数分後、背後でなにやら「バス停」がどうのこうのという声が聞こえた。
わたしは急いでいたので気に留めずにバス停に急いだ。
車掌さんのような案内の方がいたので、系統番号を確認して列に加わった。
で、ひと安心していたら、ふとまっすぐにわたしをみつめるカワイイ視線を感じた。
「ほらね、おじさん、ちゃんとバス停がわかっていたでしょ」
と、おばあさんがお孫さんに話して聞かせている。
おお、であります。
この2−3才の女の子は、道を尋ねて去って行った登場人物のことが気になって、
「あの変なおじさんは大丈夫だったの?」と気に掛けてくれていたのです。
それでわたしの去って行った方に祖母を向かわせて、
自分の目で変なおじさんが道に迷っていないか、確認した。
わたしはすっかり目が点になってしまった。
「いやぁ、お嬢ちゃん、いいお嫁さんになれるね(笑)」と声を掛けた。
そのまっすぐな瞳にさざ波が立つことまではなかったけれど、
やや安心したという体動作は見て取れた。
会釈を交わし、わたしは重ねてお礼を申し上げたらふたりは去って行かれた。
そのカワイイ後ろ姿を見送りながら、幸せな気分に包まれていた。
その後の絵画鑑賞から武蔵野の自然との出会い、古民家見学、街歩きが、
とても印象深くこころに染みわたっていくかのように感じた。
どんなに幼いとしても、人間には人間を動かすすごい力がある。
突然訪れた一期一会に、深く感謝しています。
<絵は当社創業初期働いてくれていた画家・たかたのりこ氏作品>
二子玉川にある「静嘉堂文庫美術館」にて中国絵画展を鑑賞。
どうも中国絵画については、ほとんどまとめてみる機会がなかった。
江戸期まで日本人にとって対外的な影響力がもっともあったのは、
中国からの文化であるに間違いないのに、たぶん明治以降は
脱亜入欧的精神から、ひたすら西洋絵画・文化に傾倒していって、
墨絵的表現の中国絵画は、日本人から忘却されていったに違いない。
そういう自分自身、東京国立博物館・東洋館で中国絵画はみた経験はあるが、
巻物に「文人」の至った「境地」を映像化するその制作目的に辟易していた。
しかしそればかりではないだろう、という興味から見学して来た次第。
だんだんと日本画に惹かれるようになって、中国画を知りたくなってきたのです。
この静嘉堂文庫美術館は、三菱財閥を創始した岩崎家の美術コレクション。
前にも1度訪問していますが、久しぶりの訪問。
世田谷区の多摩川沿いということで、ふだんのビジネスゾーンとは空気も違う。
いつもせわしない地域ばかり歩いていると、やや郊外の住宅街を歩きたくなる。
二子玉川は、そんな気分の休日にいい空気感。
きのうは、東急大井町線を利用して行きました。
ふだん京浜東北線や山手線、地下鉄を利用しているのとは雰囲気が違う。
いわゆる「私鉄沿線」の住宅街の香りが漂ってきて好きなのです。
そんな沿線風景を楽しみながら、二子玉川駅で降りた。
で、ここからも2kmくらいの距離があるのでバスを利用する。
タクシー利用しても美術館では200円のキャッシュバックがあるけれど、
前にもバスに乗って、都心地域では味わえないある豊穣さを感じていた。
まぁ要するに、静嘉堂文庫美術館探訪は、
こういった東京の住宅地の雰囲気総体も味わえるのですね。
ただ久しぶりに行ったので、駅のバスターミナルの位置がわからない。
で、なにげに高齢女性と、2−3才の女の子二人連れに道を尋ねた。
そうしたところ、親切に教えていただけた。
事前にバスの運行情報はスマホで電車車中で確認し時間が迫っていたので
その時間に間に合うように、お礼を言って急ぎ足で向かった。
数分後、背後でなにやら「バス停」がどうのこうのという声が聞こえた。
わたしは急いでいたので気に留めずにバス停に急いだ。
車掌さんのような案内の方がいたので、系統番号を確認して列に加わった。
で、ひと安心していたら、ふとまっすぐにわたしをみつめるカワイイ視線を感じた。
「ほらね、おじさん、ちゃんとバス停がわかっていたでしょ」
と、おばあさんがお孫さんに話して聞かせている。
おお、であります。
この2−3才の女の子は、道を尋ねて去って行った登場人物のことが気になって、
「あの変なおじさんは大丈夫だったの?」と気に掛けてくれていたのです。
それでわたしの去って行った方に祖母を向かわせて、
自分の目で変なおじさんが道に迷っていないか、確認した。
わたしはすっかり目が点になってしまった。
「いやぁ、お嬢ちゃん、いいお嫁さんになれるね(笑)」と声を掛けた。
そのまっすぐな瞳にさざ波が立つことまではなかったけれど、
やや安心したという体動作は見て取れた。
会釈を交わし、わたしは重ねてお礼を申し上げたらふたりは去って行かれた。
そのカワイイ後ろ姿を見送りながら、幸せな気分に包まれていた。
その後の絵画鑑賞から武蔵野の自然との出会い、古民家見学、街歩きが、
とても印象深くこころに染みわたっていくかのように感じた。
どんなに幼いとしても、人間には人間を動かすすごい力がある。
突然訪れた一期一会に、深く感謝しています。
<絵は当社創業初期働いてくれていた画家・たかたのりこ氏作品>