三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

広い玄関土間の効用

2007年01月10日 06時11分14秒 | Weblog

写真は建築家・圓山彬雄さんの設計住宅から。
氏は、よく設計する住宅に広い土間を提案されるケースが多い。
北海道の家は、断熱気密の性能が向上してきて、
外部は比較的に単純な形態を志向するケースが増えています。
そうするほうが、エネルギーロスが少なくて済むわけなのですが、
その結果、内部のボリュームっていうか、
一体感がすごく大きくなってきます。
温熱的には、強く単純な外皮があるので、
内部はあんまり区切らない、おおらかな空間が特徴的。
そういう方向で、室内デザインが展開されているケースが多い。

そうすると、内部の使用用途にも
もっと柔軟な考えがあってもいいのではないか、
というような提案として、こうした広大な土間が出てきたのですね。
この家では、玄関を入っていきなりこんな空間が広がるので、
外から帰ってきても、「家に入る」という感覚よりも
「家が迎えてくれる」という開放感の方が大きいと思います。
家の中での暮らしが、閉鎖的でなく、アクティブになる、
というような感じでしょうかね。
寒さを気にすることなく、こういう空間を冬期に利用可能なわけです。

ぜひこういう空間利用が、もっと広まって欲しいものだと思います。
ここには逆転の発想があって、
北国の住宅が獲得した性能が、暮らし方も変えられるというメッセージが
いっぱいに情報発信されているからですね。
こういう空間で、もっと外部的な楽しみ方が
北国の暮らし方として取り込まれるのではないか、という期待がふくらみます。
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