三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

古民家の台所

2006年07月07日 04時33分44秒 | Weblog
どんな家もそうなんですけど、やはり台所って
その家での暮らしようが一番わかりやすく伝わってくる場所。
現代住宅は完備した上下水道、熱源設備などの整ったインフラの存在が
簡素で清潔な台所スペースを形作っている。
写真のような古民家の場合、
いろいろな道具や器が、昔日の暮らしぶりをいきいきと伝えています。
だいたいが広い土間を持っているケースが多い。
水を扱うのが当然なので、
板敷きなどのスペースではやりにくいし、
食材も泥付きであったり、あるいは水も勝手口の外から
運び入れながら炊事する必要があったのでしょうね。

それとなんと言っても味わい深いのが、かまど。
土でかたちを整えて、一軒一軒現場造作したもの。
多分、二つと同じものはない、その家オリジナルばかりですね。
現代のシステムキッチンの味気ないコンロとは全然違う、
一種、信仰にも似たようなものが感じられることもあります。
実際、古い家では正月の飾り、かまども欠かせないでしょう。
その家の独特の暮らしようをまさに表現している。

そんなかまどで、写真のような
地場の食材が料理されていたのだろうと想像すると
時間を超えて、その家で暮らしてきた人たちの
息づかいも感じられてくるものです。
きっとこんな豊かな沖縄の食材が
晴れの日には、食卓を彩ったのでしょうね。
あぁ、おいしそう!
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