三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

国際化・混血化?

2008年08月21日 06時30分22秒 | Weblog



さて、サミットが終わって宴のあとの洞爺湖ですが・・・
って、写真の前振りで書こうかと考えたのは、
国際結婚。
1~2日前に日本の混血化が進行しているというニュースが流れていましたね。
日本の女性は欧米系の男性との結婚が増えてきていて、
一方、男性はアジア系の女性との結婚が増えている、
いずれにせよ、結婚の国際化が進行しているということ。

確かにその傾向は感じています。
というのは、当社のスタッフの中からも3人、
女性が欧米の男性と結婚した例があるんですね。
働いていた女性、未婚女性の人数を考えると割合は大変高い。
っていうよりか、結婚した女性では半数近い割合なんですね。
日本の男性よりも、より魅力的と思えるのでしょうか?
どうなんだろうかと思っていたことだったんです。
日本はこのまま進行していくと、
相当に混血が進んでいく社会になるのではないか、という説も出ています。
歴史で見れば、日本は大陸からの移民を大量に受け入れてきた社会ですから、
案外、「日本的な」事態なのかも知れない、とは思うのですが・・・。
日本民族全体として、いまはこういう方向を志向しているのかも知れませんね。
アメリカのような多民族社会というような社会ではなく、
自然に混血が進んでいって、民族の血が変わっていくという社会。
日本の人口減少が大きな問題となっていますが、
労働問題という点では、さまざまな移民の受け入れというものしか
問題の解決はあり得ないし、事実そのように進んでいると思う。
無意識のうちに、日本は国際化をおおいに受け入れてきていると感じます。

ただ、日本の結婚適齢期の年代にはニートや
不安定な雇用形態の若者が増えてきていて、
結婚というかたちにゴールインするケースが減ってきてもいる。
こういう事態は、どうも経済社会的に生み出されたものとも思える。
資本主義の拡大局面で、国際競争力を付けるために
労働市場の自由化を進めてきた結果という側面があります。
そんなことも考え合わせると、
どうなっていくのか、不透明な部分も感じます。



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耐震実大実験までやれる施設

2008年08月20日 05時39分53秒 | Weblog



今週は、あした北総研で研究発表会があります。
北総研って、このブログでは結構紹介しているのですが、
北海道の外郭団体で、北方圏住宅の性能を中心に研究している機関です。
地方公共団体が自前でこういう研究機関を持っているというのは、
たぶん、きわめて珍しいケースではないかと思います。
調べてはいませんが、普通は国交省などの国の機関くらいしかあり得ない。
逆に、国の機関としてはつくば市に「国総研」があります。
そこの研究員のみなさんもここを訪れて、
「わたしたちは温暖地のことを、寒冷地のことは北総研に任せますよ」
と、言っています。
実際に設備なども国の機関並みの施設を備えています。
来ていたスウェーデンの研究者が言っていましたが、
北欧の諸国家とも、そう遜色はないレベルのようです。
写真は「耐震実験装置」。
この平盤面上に住宅を建てて、実際にいろいろな揺れを起こして、
その揺れ具合を記録して、実証データを得るものなんです。

北海道の住宅は、まずは寒冷地住宅ということで
基礎が、凍結深度以下にまで深く作らなければならない。
旭川で80cm、札幌でも60cmですので、比較的にしっかり作られる。
そのうえ、屋根は積雪荷重も計算して作られている。
ほとんどが板金屋根なので、屋根の重量も軽く作られている。
というような条件が、耐震性でも有利に働くようで、
ひんぱんに地震が起こる北海道東部地域でも、マグニチュードのレベルと比較して
地震の建物への被害というのは少ないようです。

そんな研究施設なのですが、
年に一度、公共機関らしく、研究の成果を発表しているのですね。
あしたは朝から夕方まで、びっしりと研究発表が予定されています。
昼飯時間まで、施設見学時間に充てられているので
「弁当持参」が勧められておりました(笑)。
広大な敷地が必要ということで、旭川でも郊外に立地していまして
周辺にはあまり繁華街はないのです。
まぁ、久しぶりに缶詰になって、お勉強に行く雰囲気なんですね。
楽しみにして行ってきたいと考えています(笑)。


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40年前の自分の肉声

2008年08月19日 07時36分46秒 | Weblog



先日の高校同期会ではお宝発掘みたいなことをやりました。
で、同期の仲間が保存しているものが公開されたんですね。
そのなかに目が点になってしまったのが、
わたし自身の肉声が納められていたオープンリールテープ。
それを現在の音楽データ形式に変換して
CD化してくれたものが入手できたのです。

自分の声って、現在の声でも録音されたものを聞くと
ちょっとした違和感が感じられますよね。
それも40年前のものということで、
聞き始めた初めには、ちょっと自分の声とはにわかに思えない。
しかし、まごうことなく、こういうことをしゃべった記憶は
鮮明に甦ってくる。
恥ずかしながら、新左翼系の影響を受けていたので、
言語表現にそういう独特のイントネーションの痕跡は感じられる。
たぶん、腹式呼吸ができていないのに長めのセンテンスを話すので、
短めのブレスが入って、切れ切れの物言いになっている。
みんなの前で話すという訓練ができていないのに
気持ちばかりが前に出ているので、
聞いていて、やはり前のめりになっているという印象ですね。
当時の心情からすれば、そういう言い方に憧れのような心情の抱いていたのだとも思う。
ということなんですが、
聞いていると慣れてきて
やはり自分の声だと思えてくるものなんですね。
切り口上的な部分が多いのですが、合間合間に肉声もあって
一気に記憶が甦ってくる。
40年前に考えていたことや、思っていたことの断片が
頭のなかに再構成されてくるのですね。

どっぷりと冷や汗に浸かってしまって
ちょっと立ち上がれないなぁ(笑)というところ。
でもまぁ、こういうテープを保存しておいてくれた仲間に感謝の念を持ちます。
2度3度と聞くには体力(笑)がいりますが、
パソコンに保存できました。
そういう意味では、すごい時代になったものですね・・・。


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「いわて住まい塾」

2008年08月18日 07時21分50秒 | Weblog



岩手県って、北海道以外ではいちばん住宅性能についての
建築関係者の熱意が強い、というか、
その情報交換ネットワークが力強い地域ではないかと思っています。
北海道では、官民学のネットワークが
同じ気候条件を共有しているという共感があり、
それを克服することに協同する機運というものがあります。
同様に岩手でも、個別企業の論理を超えていこうというムードがあります。
そういうみなさんが、地域の住宅性能向上を進めようという運動として
取り組んでいるのが、「エコ・ハウスコンテストいわて」。
これは初め、県の主催で行われてきたコンテストをベースに
県の予算が終了したあとも、民間でお金を出し合って行っているものです。
タイトル通り、性能に力を注いでいる住宅に対して
それを顕彰し、一般ユーザーの関心を高めたいというもの。

ことしは9月6日(土)に一般ユーザー対象の
「いわて住まい塾」というイベントが行われます。
一般ユーザー向けのイベントって、なかなか集客も難しいのですが、
特定企業のみの立場を離れたイベントなので
本音の住まいの情報、知識を得ることができます。
わたしも講演を依頼されていまして、ユーザーのみなさんの家づくりの参考になる
お話しをしたいと考えています。以下、案内文の抜粋です。


「エコ・ハウスコンテストいわて」では県内のエコ・ハウスの普及を願って
「いわて住まい塾」を企画します。
「特定の企業」に偏らない “公”の立場で、よりよいと思われる情報を提供する場です。
どなたでも参加できます。

会場: aiina いわて県民情報交流センター8F (803会議室)
第1回、第2回とも同じ会議室 (定員100名)
2008.9.6 土曜日 12:30 開講 (12:20受付開始)
第1回
<第1部>
12:40-14:10
改修・改造のお話・・部分的に直すか、大規模に直すか、いつ直すか?
 北海道でも断熱改修、耐震改修、バリアフリー化は見直されている
<第2部>
14:20-15:40
建築のお話・・空間構成、間の取り方、壁、窓、屋根、床、内装、構造
・・長持ちを軸に考えると・・・
<第3部>
15:50-16:50
設備のお話・・暖房、給湯、換気、家電 ・・・暖房燃料代高騰
・・暖房エネルギー半減の為に!エコ眼で見てみると、小さな設備を長く使う事、修理を前提に考える・

2008.10.11 土曜日 12:30 開講 (12:20受付開始)
第2回
<第1部>
12:40-14:10
エコ・ハウスに入居されている施主を交えた討論会
住まいとは・・お金、住宅性能・数字の先にあるモノ・・・・
<第2部>
14:20-15:40
資金計画(ファイナンシャルプラン)・生涯住居費を考えてみる!
生涯収入の中から居住費をどの程度当てるのか客観的にお話ししていただきます。
<第3部>
15:50-16:50
インテリアデザイン・家具・照明・色調・・心地いい居場所をつくる
お気に入りの家具たちに囲まれて過ごす心地よさ・・・

参加費:資料代1回、2回、各500円、参加は一部参加、全体参加は自由に選択できます。
事前申し込みは不要です、当日会場にお越しください。
詳しくは  http://eco-con.jp/
問い合わせ先 Email: nagadoi@mac.com TEL 080-5550-3566 長土居
主催: 「エコ・ハウスコンテストいわて」実行委員会
後援: (財)岩手県住宅センター、Dotプロジェクト、NPO環境パートナーシップいわて、
岩手県地球温暖化活動推進センター、INS住まい環境研究会
特徴: この住まい塾は情報の提供を目的としております、住所・氏名をお尋ねすることはありません。

ということです。
ぜひお近くのみなさんにオススメいたします。
家づくりの参考になるイベントだと思いますので、どうぞよろしく。


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記憶の共有装置

2008年08月17日 11時52分35秒 | Weblog



きのうは年に一度の高校同期会。
もう28回、毎年恒例で続けてきている会です。
ここまで続いてくると、もはや伝統行事に近くなるのだけれど、
なぜも、こんなに続くのか、謎でもあります。
やはり考えてみて一番大きいのは
学園紛争などの「怒れる若者たち」の世代意識を共有してきたという点でしょうか。
ちょうど70年安保闘争の時代に自由な校風で知られた高校に入学したのですが、
入学したてのころ、月曜の朝「全校集会」があるのです。
中学生までであれば、これは「朝礼」ということなのですが、
ここでは「アッセンブリー」という生徒たちの自主的な運営での会なんですね。
わたしはそんな校風に惹かれて入ったので、
そうだよな、こういうのがこの高校なんだ、
っておもっていたのですが、知らない友人たちも多かった記憶がある。
そこでは、面倒だけれど自由を大切にして
みんなで物事を決めていくという「民主主義」が生きている感じがあった。
学校側・管理側の強制ではない集会なので、
ワイワイがやがやとうるさい雰囲気が充満している。
そういうなかで、生徒会の役員たちが運営していく。
ヤジや笑い声、怒号やらが渾然一体となって襲ってくる。
そういう雰囲気を破るように、共感を持てる意見が飛び出してきたりもする。
そうすると、ワイワイがやがやは一瞬にして静粛に包まれる。
拍手が巻き起こる。しかしやがてそれとも違う意見が飛び出す・・・、そういう
「民主主義」を揺籃させるような雰囲気を持っていたのですね。
アメリカに戦争で負けた結果、持ち込まれた民主主義。
それを根付かせようという努力があったと思うのです。
そこでは、生徒たちにこういう一見、無駄とも思える体験を積ませようという
当時の学校運営者たち、先生たちの大きな忍耐力もあったと思う。

しかし、70年の学園紛争を経て、
社会は「管理教育」の方向に大きく舵を切っていくことになる。
戦後的な民主主義涵養という流れと、
高度経済成長にともなう管理主義・合理主義の流れ。
その両面が、学園紛争を契機に管理主義・合理主義の方向に行くことになる。
違う言い方をすれば、いずれそうなるのではないかという潜在的な危惧感が
若者たちに反抗を選択させたのではないか、とも思える。

いずれにせよ、そういう「体験」を共有したという認識が
わたしたちの年代にはあって、
お互いの絆を強く感じ続けてきたと言うことなのでしょう。
きのうも写真のような当時の新聞紙面を保存していたヤツとか、
なんと、沖縄返還交渉と安保条約継続交渉のためにアメリカに向かった
当時の学園紛争の山場、佐藤首相訪米反対生徒集会での主な発言などが収録されたテープまで
ずっと持ってきたヤツもいるんですね。
生徒同士のやり取りには冷や汗をかくようなところもあるのですが、
しかし、その臨場感、民主主義的緊迫感も収録されていて、
なんとも胸を打ってくる部分がある。
そしてこういう集会でもずっと忍耐し続けた先生たちの存在というのも
強く感じることができた次第です。
まぁ、いまの管理教育の中では
即座に先生たちによって「正常化」されるのだろうなぁと思われる展開。
いまは、そういう民主主義が社会に存在しているものかどうか
現在の社会を作っている大人の一員である自分に
過去の自分から、生々しい問いかけが来たような感じがして、
一種、名状しがたい思いがこみ上げてくる気がいたしました。



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略奪可能な食品庫

2008年08月16日 06時10分12秒 | Weblog



写真は奄美地方から移築して神奈川に再現された「倉」。
すごいんですよね、植生なんかをみると
わたしのような北海道から見に行く人間からすると
熱帯の、ポリネシアくらいな感じを持つ。
夏期は実際、神奈川ってそれくらいな気候地域ですよね。
聞いてみたら、沖縄からの移住者が多いとも言われています。
気候風土的に太平洋型の海洋性気候が共通する部分なのでしょうか?

で、この建物、用途としては食品を保存する倉なんですね。
「高倉」というネーミングはそのままでもある。
こういう熱帯の気候地域では、
なにより食品を乾燥状態で保存させるというのが大問題。
縄文の時代にむしろ北日本・東日本の側が生活しやすい地域だった
とされている理由には、食物保存の方法が
「寒い冬」という天然の「保冷装置」が得られたという理由が大きいと
聞くことがあります。
秋に大量に獲得できる食料が、雪という冷蔵庫で長期保存できたと言うことなんですね。
一方で、南方型の気候地域では、
冬もものが腐りやすく、長期保存に適していなかったということ。
そういう現実をどのように克服するか、というテーマに
この「高倉」は応えている生活装置なんですね。
以前に「吉野ヶ里遺跡」は2度ほど見に行っていまして、
コメ生産社会と、このような長期保存装置は一体として進化してきたのだと
認識させられましたが、その建築的仕様はより南方の
こうした地域からもたらされたものなのでしょうね。

逆に言うと、こうした高倉が遠望されれば、
その地域には「略奪可能な」長期保存食が貯えられている、という証拠でもある。
その「富」を狙って他地域の支配者が略奪を試みたのでしょう。
きわめてナマな戦争の、戦いの基本的な動機なんだと思います。
隣の芝生はきれいに見える、みたいなもので、
このような高倉建築はわかりやすい動機を養ったのでしょうか。
そんなDNAに刷り込まれた感覚の部分、きっとわたしたちにも残されているのではないかと
想像してしまいますね。

建物としてみれば、
やはり通風に配慮していることが明白。
湿潤な気候の中では、このように床下空間を全開放させて、
通気させるのがもっとも理にかなっています。
こういう場合で一番心配されるのはネズミの食害でしょうが、
ここでは4本の柱上部に「ネズミ返し」の工夫が施されていました。
「食」の安定確保がなによりも最優先されてきた歴史を
まざまざと視覚的にも体験させてくれる建築だと思います。



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夏野菜摘み

2008年08月15日 08時47分10秒 | Weblog



カミさんの実家では亡くなった義父の作った野菜畑を
義母ががんばって作り続けています。
しかし、食べる先からどんどんできてくるので、
食べるのに苦労する、というなんともうらやましい状態。
ということで、先日も墓参りのあと、野菜畑で夏野菜摘み。
ピーマン・なすび・トマト・枝豆・キューリ・インゲン・サヤエンドウなどなど。
摘み終わった野菜で、そのまま朝食をいただきまして、
その鮮烈な深みのある味わいを堪能いたしました。
いやぁ、うまいです。
写真はトウガラシです。このままでも辛くて
野菜炒めの中で、すごい存在感があるのですが(笑)
これをこのまんま乾燥させておくと、
あらら不思議、と赤くなるのですね。

ことしは景気が最悪のようです。
年率での4-6月期の成長率がマイナス2.4%っていうことですが、
政府の動きの様子を見ていると、
発表以上に相当深刻な状況であることが偲ばれます。
かろうじて新興国の堅調な経済状況が下支えしているけれど、
先進各国の内需経済は相当に厳しい状況になっている。
今回の後退局面は、原油価格に投機マネーが集中して
すべての原材料価格が高騰しての結果。
そういう意味では、ちょっと簡単な解決は難しい。
アメリカっていう国はすでに「金融産業」がきわめて大きな産業なので
その自由度を規制するような政策に舵を切ってくることは
ちょっと想像しにくい。
一方でものづくり的な実体経済は後退せざるを得ない。
考えてみると、金融というバーチャル経済が、実体経済を追い詰めているとも言える。

そういう厳しい状況の中ですが、
ことしはものなりはいいようですね(笑)。
コメは豊作が予想されている。でもそうすると価格暴落が予測されているのだとか。
どうも、経済って色々こねくり回してきて
人間生活を豊かにしているものかどうか、不透明になっても来ている。
なにはともあれ、どんな状況でも健康で元気がなにより大切。
おいしい夏野菜で、おおいにリフレッシュしたいと思います。


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光の制御

2008年08月14日 10時28分05秒 | Weblog


西洋近代主義が導入されて、近代的な工業製品を住宅に利用するまえの段階では
ごらんのような光の制御方法が日本家屋では一般的。
というか、窓を開けるというのが大変技術的にも手間がかかっていたので、
こういう床の間空間を照らすような外光の導入のように
ハレの間に対する特別な仕掛けくらいしか、
一般庶民の住宅では窓を開ける習慣がなかったに等しい。

自由に窓を開けられるようになってから
まだ、高々70~80年程度の時間しか経っていないのでしょう。
日本家屋では、伝統的に大きな窓というのは
縁側に面した開放できる建具、というのが代替してきていた。
その「窓」からの眺望はたいていが庭を見晴らすように仕掛けられていた。

写真のようなスペースは
外光をコントロールして、窓辺にやわらかい灯り空間をもたらす。
なので、「書院」というような言い方をするのでしょうか?
たしかに書物を見るにはもっとも適したような仕掛けが得られている。
「学ぶ」というようなことへの態度が、
知らず知らずに背筋が伸びていくような環境装置とも言える。
個人的な体験というか、感覚では
こういう明かり取りの障子の桟に不思議と愛着を感じる。
じっとしていると、桟木で区切られた枠をタテ横斜めと頭の体操よろしく
いろいろに眺め回すようなことがよくある。
それが畳の組み方の連続性・規則性とあわせて、
日本人の算数能力の基本を形成していたのではないかと
根拠曖昧ながら、ずっと思ってきている次第です。どうなんだろう?

きのうは朝早くから一家でお盆の墓参り。
つかの間の夏休みに突入です。
でもことしはオリンピックで、休む間もなくあれこれの競技。
鍛え抜かれた選手たちのパフォーマンスは素晴らしいですね。
勝つこともあるけれど、残念ながら力を発揮できない選手でも
全力を発揮する様子に、つい力がこもりますね。
何もできないうちに負けてしまう選手たちに不思議と思いが募ってくる昨今。
スポーツの楽しみ方も変化してくるものなのでしょうか(笑)
がんばれニッポン!



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ブログ3周年突破です

2008年08月13日 05時41分19秒 | Weblog


さて日常のことに没頭しているなかで
書き続けてこられているこのブログですが、
05年8月9日からはじめているので、
おかげさまで満3年を超えました。

大体は住宅に関連することを中心に書いてきていますが、
でも最近はそれ以外の話題も多い気がしますね。
どうしても、書き続けている内に
自分の興味分野というのが、逆に見えてくるというものなんですね。
わたし自身のことで言うとやはり歴史関係への興味というのが
ものすごく強い人間なのだと自己認識に至りましたね。
ブログを書く意味ってひとによって違うだろうと思いますが、
この「自己発見」という意味がすごく高い。
歴史に対する興味って、
ようするに人間に対する興味が強いってことなんでしょうか?
先人のみなさんの感じたことや、思いというようなものが
くっきりと見えてくるような時間っていうのが楽しいし、勉強になる。
ですから、古民家を見続ける、古寺社を訪ね歩く、というのが
ちょうど、建築と歴史という両テーマにまたがっていて
無常にうれしい時間になってくる次第です。

建築というものの見方が一本成立すると、
そこから、いわばわかりやすい形を通して、
昔の人たちの気持ちとか、考えていたことと言うのが明瞭にもなる。
なので、やはり建築を知ることは人間を知るための杖、なのかも知れません。
北海道にはほとんど歴史的な「蓄積的事物」は少ないし、
東北も征服された側の事物の蓄積なので、なかなか、手触りの感覚に不足する。
でも、だからこそ、知ることのよろこびが大きくなってくる。

こういうようなテーマ性で、
今後とも書き続けていきたいと考えています。
もしよろしければ、末永くお付き合いいただければ幸いです。
写真は、シーサーにも似た登別の青鬼・赤鬼コンビ。



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家相図

2008年08月12日 07時24分04秒 | Weblog



保存のいい古民家で、写真のような「家相図」を見ました。
現代ではあまり顧みられることの少ない家相や風水ですが、
じっくり見ていると面白いものですね。
中国4千年の知恵というか、経験値がなんらかの形で込められているのだと思います。
方位学的なアプローチが基本なのでしょうが、
そういう意味では合理性が感じられる部分がありますよね。
いま、ちょうどオリンピックですが、
都市計画でも、こういう方位学的な方法が取り入れられているのだと思います。
大きな建物の形などには、知恵が加えられているのでしょう。

よく四神相応というような言葉がありますが、
図面にも白虎大道などという言葉が見られます。
風水というのは、奥が深すぎてまぁ、敬して遠ざかる、みたいなもの。
諸説がいろいろあって、風水で見ると江戸城などというのは
絶対に四神相応とはみなされないのに、
自分たちは「いや、四神相応である」というこじつけがなされている。
Wikkipediaには、
「風水には地理の別名があり、天文がかっては狭義の天文学と天象を基にした占いのアマルガムであったように、風水も狭義の地理学と地理を基にした占いのアマルガムであった。」
というような記述が見られます。
現代でも設計でもっとも重視されなければならないのは
「土地を読む」というような部分。
地形であるとか、地盤面、方位、風向きなどなど、
いろいろな「風水的」な検討が成されるのは当然ですから、
家相というのも、必ず行われているとも言える。

こういう図面まで残されているというのは、風水に乗っ取った設計だったのでしょうから、
相当のお金持ちの家だったことも表しているのでしょう。
こういう家相図は、たぶん施工の大工さんが頼んで図面を起こしてもらって
施主に渡したものでしょうから、そういう職業が成立していたのでしょうね。
思わずじっくりと見入ってしまった図面でした。



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