ロビンソン本を読む

本とデザイン。読んだ本、読んでいない本、素敵なデザインの本。

こないだ

2018-12-22 23:02:49 | 読書
山田稔『こないだ』





 この本にはカバーがない。

 布張りの表紙と帯だけ。

 表紙の一部を四角くへこませ、タイトルと著者名を印刷した紙を貼っている。帯と同じ薄い紙だ。

 緑色の表紙と、ベージュの紙、刷り色は落ち着いた赤。

 上品な和の趣。

 本を開くと、見返しにも帯と同じ紙が使われている。さらに上品。


 山田稔のエッセイ。

 文中に出てくる作家の多くを、ぼくは知らない。

 自分の教養のなさを思い知るとともに、絶版になってしまった作家の本に興味がわく。

 山田稔の友人なのだから間違いない。


 どうして山田稔の本を読むのだろう。

 好きだから、面白いから、上手だから。

 でもそれだけではない。しかしうまく説明ができない。

 よくわからないから、また読む。

 88歳の作家の本、いつまでもよみ続けられますように。


 装丁は森本良成氏。(2018)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする