ロビンソン本を読む

本とデザイン。読んだ本、読んでいない本、素敵なデザインの本。

ヤングスキンズ

2018-12-04 17:48:16 | 読書
コリン・バレット『ヤングスキンズ』





 カバーのイラストは、ぼくの好みとはいえない。

 周りの本とは違う、ちょっと変な感じが、逆に興味を引いたのかもしれない。

 それでも、書店の海外小説の棚でなければ、手に取ることはなかったと思う。


 7つの短編、アイルランドの地方都市に生きる若者の話。

 ちょっと暴力の匂いがしたり、本当に暴力をふるったり、心を傷つけるものだったり。

 どこにも行けない閉塞感が漂っている。

 その中に、ときおり繊細さが顔を出す。

 著者自身の気持ちが自然と溢れたのか、それとも巧妙に計算されているのか。

 いずれにしても、心に残る世界に変わりはない。


 読み終わってみても、イラストの違和感は解消されない。

 ヤングアダルトに届くイラストなのかもしれないが、間口を狭くしていないかと心配になる。


 装丁は水崎真奈美氏。装画は葉山禎治氏。(2018)



コメント
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