今日、とてもリアルな あるお医者様の夢を見ました。
登場人物はお医者様と私以外に数十人いらっしゃり
先生は夢の中でも とても親切で、笑顔と共に
細やかなお心遣いを 私を含めた
それぞれの方々にしていらっしゃり
やはり誠実な先生でいらっしゃるのだな~と
改めて思わされました。
私はこのお医者様とは直接 相対しての
言葉のやり取りをさせて頂いたことはないのですが、
最近、facebookを通してご縁を頂きました。
知る人ぞ知る方なので、facebookのお友達も多く
私はその中の大勢の1人にすぎません。
先生にお友達リクエストをさせて頂く際、
(自分からお友達リクエストをする事は殆どないのですが)
簡単に自身の素性を明かし、
お友達リクエストをさせて頂いた経緯と共に
一言メッセージを添えさせて頂きました。
それはそれは ご多忙でいらっしゃる先生なのですが、
8時間程経った翌日の早朝リクエストを承認下さいました。
それだけでも喜ばしいことなのですが、
いい意味で 私自身大変驚いたのですが、
承認のみならず、心温まるメッセージも
添えて下さっていました。
お人柄がしのばれるそのメッセージに感動しきりでした
勿論、私のみならず、お時間を割き 他の方々にも
お返事を差し上げていらっしゃるようです。
お忙しい方という事は重々存じあげているので、
先生のfacebookに立ち寄らせて頂くものの
極力コメントは控えているのですが、それでも時々
お邪魔にならない程度の ごく短いサラッとしたコメントを
寄せさせて頂く事もありますが、そのことについて、
お返事のコメントを下さったりと、先生からは
温かなものをいつも受け取らせて頂いています。
今日見た素敵な内容の夢の余韻が残り香のように
揺らめく中、録画していた『未来シアター』を観ました
今回 クローズアップされていたのは
吉村学さん(47歳)というお医者様でした。
地域医療センターに勤める吉村先生は、人工1150人、
その内 高齢者が44%を占めるという過疎の町、
岐阜県揖斐川町久瀬地区で自らを出前医師と名乗り
週に3回、診療に来られない患者さんのお宅を
一軒一軒訪問し診察、治療をされていらっしゃいます。
患者の70才以上はお年寄りで、お一人お一人に
じっくりと時間をかけ、話に耳を傾け
真摯に相対していらっしゃるお姿、そして
先生に診て頂いている患者さんが
溢れんばかりの笑顔で先生とお話されているお姿が
とても印象的でした。
患者さんや そのご家族はみなさん口々に
「いい先生です、この地域になくてはならない人です」と
笑顔で仰っていました
赴任して15年、
地域医療センターのセンター長となった今でも
自ら現場に赴く現場主義が吉村先生のやり方です。
「医療とか患者の生活は現場で起きている。
現場に先ず行くそこから学ぶのが最初にやるべき事」
と、仰っていました。吉村先生は少年時代身体が弱く、
いつも優しくて頼りになる 近所の町医者が
憧れの存在だったそうで、そんな中 医大に進学し、
地域医療の道を志すものの当時は外科や内科といった
専門医の育成が中心であり、
地域医療という分野の教育は殆ど行われておらず、
実際、専門分野に進む医師が多く
地域医療や家庭医にすすむのは一人か二人であり、
先生ご自身も このまま地域医を目指していいのか
随分と葛藤されたそうです。そんな時恩師から
「とりあえず現場に行け、そこで揉まれて
先輩達の後姿を見、一緒に色々な作業する中で
学んで行け」
という言葉が背中を押してくれたとのことでした。
そののち過疎の町で医者を探していると聞いた先生は
いてもたってもいられず、勤めていた大学病院を辞め
この町に移り住んだそうですが、
もう迷いなかったそうです。
診療所で診察を始めるものの、来られない患者さんも
多くいることに気づいた先生は
「ならば自分が行けばいい」と、定期的に家を訪れる
出前診療を始めたそうです。吉村先生曰く、
「その人にとっての元気の素になることは
農作業だったり、孫だったり、
堅苦しい時間帯よりも世間話や笑い話の中に
ヒントが隠されている」
ということに気付かれたそうです。
先生は会話を弾ませる為に、患者さんの癖や
好き嫌い、親族や友人関係などを纏めた
医療家系図を作られでいらっしゃいました。
家系図には手書きで色々なことが添えられていて
胸が温かくなりました。更に先生は
診察の結果や守ってほしい注意事項を
お年寄りにも分かり易いように書いた
手紙診療というものも始めました。
普段患者さんを ちゃんと診ているからこそ生れた
先生から患者さんへの素敵なラブレター
何て素晴らしいのかしら、と ただ感動しました。
先生は診療の最後に必ず ご自身の方から
「お世話になりました」といって患者さんに
手を差し出し握手をされていらっしゃいました。先生曰く
「それは スキンシップの意味もあるけれど、
だいぶ弱っている患者さんであっても握手をすると
凄く力が強かったり それ迄僕らが勝手に抱いていた
イメージと全然違う、人生とか・・・・
力を持っていらっしゃるということに
本当にリスペクトできる」 と仰っていました。
手を握るのは 心と心を繋ぐこと・・・・
私自身の経験からも 真心のこもった握手というのは
時として大きな力となり、多くの情報をも
受け取ることができ、沢山のものが感じられると同時に
こちらの思いもまた 伝わると思わされます
夜7時、往診が終わっても、日本全国から訪れる
研修医の指導などの仕事があります。
研修は現場主義の吉村先生らしい
ユニークな指導法で、患者さんの自宅に泊めて貰い
一昼夜生活を共にするというお泊り研修です。それは、
「現場の場数の経験が圧倒的に少ないので
勉強になる。核家族のせいか、
高齢者の住まいだとか住居も含めて
伝統的な日本の生活を知らなかったりするので、
そういう現場を経験する事が彼らを一皮も二皮も
成長させるヒントになる可能性があるので
体験してもらうことは実は大事」と仰っていました。
かつて企業で働いていた時、
営業部に配属されていた私は、営業窓口として
見積もりをしたり、納期調整の為の工程会議に
毎週出席し、自分よりもだいぶ年上の
心は温かいのですが やや口の悪い、
出席者は全て男性という(笑)
ベテランの製造部門の方々の中にポツンと混じり
SEや販事の思いも伝えながら、
納期調整をはかっていました。
専門的な用語や分からない言葉があると、
製造部門の方々や SEに電話をしたり、
敷地内の隣の棟、また別の棟へと出向き
色々と教えて頂きながら 調整役として
それぞれの間で時にその荷が重く
泣きそうになりながらも日々勉強していました。
入社して間もなく、ある製造部門の男性が、
「○○さん、いつも本当によく頑張っているよ、
何か分からないことがあったら、いつでも
遠慮なく聴いて、一緒に勉強していきましょう」と
言って下さり 胸があつくなりました。以来私は
その分野のブロの皆さんに相談したり、
分からないことはそのままにせず、
ドンドン教えて頂きました。残業の日々、
色々と大変なこともありましたが、それでも
よく、皆さんに飲みに連れて行って頂いたり
振り返ると とてもいい10年間の
会社員生活でした
私自身の経験上、現場の声を聴いて
初めてわかることがあると痛感しています。
職種は違っても、現場を知るということが
いかに大切であるか、仕事をする上で
見落としてはならない 大事な事と思います。
吉村先生のように 患者さんからも
そのご家族からも 必要とされる人は
本当に素晴らしいなぁ、と 思うと同時に
私自身も そうあれたらいいな・・・・と
今回の未来シアターを見て思いました。
謙虚で真摯で思いやりにあふれた吉村先生。
「医療と心を届ける為に」のアナウンスで番組は
締めくくられましたが、当にそれを地でいく方と
思い、深い尊敬の念が湧きました。
人の温かな心が 技術以上に
人の心や身体を癒す、そう思わされた
素晴らしい番組と吉村先生に感謝しています
そしてまた、命の尊厳ということを
画面を通して 私なりに感じさせて頂きました。