上砂理佳のうぐいす日記

巨匠漫画家、楳図かずおさん逝去。あべのハルカスで私も見た「楳図展」は金沢21世紀美術館で9月に開催されていました★

マラーホフ・トークショー@大阪(その1)

2006-08-25 | バレエにハマって幾星霜
話が前後しますが、8月20日(日)に、ウラジミール・マラーホフのトークショーに行ってきました。場所は、大阪・心斎橋のそごう劇場。
私は先輩のOさんに教えてもらってお供したのですが、そごうのPRがイマイチだったせいか、275名限定なのに後方はかなり空席が。多分、150名くらいのお客さんだったように思います。
整理券配布の1時間半前に到着した私は「No.53」。かなり前方に陣取りました。
再OPENしてまだ日が浅い「そごう劇場」は、可愛いレトロな映画館といった趣き。小さなバーカウンターのコーナーもありました。やたらスタッフが多い?
午前11時のスタート。大阪弁の小柄なお姉さんが司会です。
前日に大阪フェスティバルホールで、「ジゼル」全幕公演を終えたばかりのマラーホフと通訳の女性が登場。「ふわーっ(うわーっ?)」と柔らかな歓声に包まれます。一気に華やぐ会場の空気!

ワロージャ(ウラジミールの愛称)は、白いゆったりしたシャツに白の細身のズボン、足は雪駄(?)というか「ぞーり」というか。ペタペタと歩いてました。
この白シャツ、前と背中にズラーッと刺繍がほどこしてあるんだけど、色は赤と水色の2色使い。「S」とか「Q」とかアルファベット文字が踊ってる。その横に、縦3列くらいにまた赤と水色の3cm四方の■(正方形)が、お風呂のタイルみたいに並んでる。その横には植物の蔓みたいな柄がウネウネ?
…私はこの奇妙奇天烈なデザインを、到底うまく表現出来ません(笑)。一体どこのブランドなのか(御存知の方はコッソリ教えてください)。Oさん談によると海外ブランドみたいだけど…。
ズボンがまたこれ、白と薄い茶色の幅広ストライプなんだけど、普通に「縦縞」ではなく微妙にナナメの切り替えになっている。なんじゃこりゃ!?
この個性的ないでたちに、お客さんはかなりの時間「ザワザワ」。マラーホフは愉快そ~に客席を眺めています(イタズラッ子!)。
でも似合っているんです。キュートなんです。明るい金髪と白がマッチして、夏らしく爽やかなんだー。

あ、忘れてた!
登場前に、東京で終了したばかりの「世界バレエフェスティバル」マラーホフ&ヴィシニョーワ映像がスクリーンに映し出されました。まるまる3本!美味しい!行けなかった私としては、想定外のオマケで感涙。
★Aプロ 「マノン」より「沼地のパ・ド・ドゥ」
 相手役は、てっきり私はアレッサンドラ・フェリだと思ってしまった(笑)。
 足の筋肉がね…すんごいわあ~と思ったの。でもヴィシニョーワだったのね…。
 マクミランの振付は男性が大変だと思いませんか。あの猛スピードのブン回し
 とか。リフトとか。いや、女の人も大変だろけど。
 他の方のブログレポを読んでいたら、この組のマノンはいまいち…という評が
 多かったけど、私はとても興味深かったです。少なくとも「全幕で見たい!」と
 思わせる魅力がありました。
 マラ-ホフは、激しく劇的に演じていましたね。お客さん、拍手。
★Bプロ 「ジュエルズ」より「ダイアモンズ」
 さてバランシン振付の有名な一品。
 私、ヴィシニョーワはバランシンがとても合うように思います。
 アタックの鋭さと身体のバネが、バランシン的というか。リズミカルというか。
 長い手足が優雅にさざめき、威厳すら感じさせました。白い衣装が、まさしく
 「大粒のダイアモンド」に見えて、パアッと光り輝く感じ。
 マラーホフはサポート役に徹していたというか、ヴァリエーション(ソロ)が
 ないので、華やかな見せ場はありません。ヴィシニョーワが宝石とすると、
 さしづめ彼は指輪の台座の部分というか。シルバーで出来た上質の。
 でもさすがに基本に忠実、鍛えられたきっちりしたサポートでした。
 うーん。「アポロ」も見たいなあ。拍手また拍手。
★ガラ 「眠れる森の美女」よりパ・ド・ドゥ
 これがまた私は、相手役をP・セミオノワだと勘違いしてました。
 ヴィシニョーワだってば(笑)。何故だ!?顔が見分けられないのか!?
 ここでもまたヴィシニョーワばっかり目がいくのですが、3本とも全くバレエの
 ニュアンスが異なるのに、しっかり演じ分けていた彼女は凄い。
 欲を言えば、オーロラの「可憐さ」がもっとあるといいのかな。
 マラーホフは見せ場のソロが、あの空中で足を打ちつける技(なんでしたっけ?
 カブリオーレ?)など、ほとんど何もせず状態で、高さも余りなく。全体的に
 あの「若さと高さが駆け抜けるような」爽快な彼の演技ではありませんでした。
 リフトもなんだか怖い~~というかハラハラ。調子が悪かった、というレポが
 多かったのですが、監督の仕事が忙しくて、ちょっと調整が難しいのかな~と、
 素人ながら思いました。
 でも要所要所のポジションはやはり正確で美しく「クラシックの精緻な美」を
 極めたお手本のようでした。
 ロシア流というのですか。身体に叩きこまれてる!爪先まで美しい。

…私はバランシンが一番お気に入り。センパイ・Oさんも大満足です。
それにしても「出来立て・ホヤホヤ」状態のバレエフェスを、この心斎橋で「そごう」で見られようとは。3本分だけ、放映権を買い取ったのかしら?
(あ…長いのでPART2に続きます)
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

K-バレエのブログ開設

2006-05-02 | バレエにハマって幾星霜
↓えーと。私、日記で「クマテツ君のバレエ団のジゼルは“さいたま”とカブるのよね…」と書いてますが、大阪フェスティバルホール公演は5月27日と28日でしたね。すんません。私自身が出張の日なので勘違いしてた…。
この27日のマチネのほうに主役で踊る予定だった芳賀望君ですが、なんと怪我で降板するのですね。ありゃ。知りませんでした。代役は輪島拓也君とあります。どんな方でしょう?(ますます見たい)
K-バレエの団員によるブログがスタートした模様です。ここに芳賀君からのメッセージあるんだー。康村和恵さんも怪我…みんな怪我が多いなあ(泣)。養生してくだされ。
でもこういうブログ、いいですねえ。フィギュアスケートもあったらいいと思わない?強化選手以上、というくくりでもいいし、各都道府県のスケート連盟の管轄でもいいから、交代でブログ書いて(海外拠点の選手は、お世話役の人にメールで送信して転記してもらう)ファンは近況やらメッセージやらを読めたら、もっともっと身近に感じるのにね。公式のファンクラブ運営より手軽で楽だと思うんだけどな。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

久々に芸術劇場

2006-04-10 | バレエにハマって幾星霜
…バレエの話って何ヶ月ぶりだろか。
いや~。金森譲さんの「物質化する生贄」を見ました(たまたまつけたら丁度インタビューだった)。
良かった!良かったあ~!(興奮)
前に見た金森ダンス(タイトル忘れた)はちょっと退屈で、途中でリタイアしてしまったけど、今回のは良かった。最後まで緊張感に満ちていた。
デパートのマネキンみたいなポーズをした5人の女性が、無機質かつ不気味に踊り出す。カクカクッとした機械的な動きが面白い。パートナーの男性が、マネキン女性をあやつるように踊る。最初は支配的なのに、だんだん主客転倒してきて、最後には女性が激しく抵抗するのを男性がねじふせる。
冒頭で舞台中央に座していた総ボスみたいな男性が、エンディングでは男性の黒服をまとった女性に変わっていて、コトンと人形のように横向きに倒れる。
ノイズ的音楽とクールな照明。「バシャッ」といきなりカットされて暗転。とか、映画を見ているみたい。
金森譲さんは、以前にNHKのTR(トップランナー)に出演していた際、これまた偶然見て興味を持ちました。なかなかな男前?かな?ベジャールのバレエ学校「ルードラ」に在籍していた際、創作振付の授業でホメられてその気になり(?)、帰国して自身の舞踊団を立ち上げ、次々と新作を上演しています。海外での評価も高いはず。
うう~ん。ルードラ出身だけどベジャール的というより、フォーサイス的かな。
ダンスそのものが特異というよりも、音楽・舞台装置・照明・全体のカラー…をひっくるめた「金森ワールド」が確かにあるわ。特に今回はアバカノビッチみたいでした…こういうの好き。ありがとう国営放送。
(あー、キャストに中野綾子さんの名前が!ローザンヌ→ロイヤルバレエ学校→プロ…までは知っていたけど、今、日本で踊ってはるのね。)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

白鳥デビュー・ココにも

2005-06-27 | バレエにハマって幾星霜
仕事場に、今年初めて(!)冷房を入れました。なんかダルイわ~、気分悪いわ~、妊娠かしら~って(そんなことはない)、温度計みたら33℃あるの。いけませんいけません。33℃は「死線=デッドライン」よ。扇風機とうちわで仕事ってのもね…。

録画しておいたTBS系の「夢の扉」という番組を見ました。熊川君のお弟子「芳賀 望(はが のぞむ)」クン、という男の子が、Kバレエカンパニーの「白鳥の湖」東京公演でただ1度だけ、ジークフリート王子役を踊ることになった!これはタイヘン!…というお話です。
この芳賀君25歳、きゃしゃで何とも頼りない感じ(笑)。でも体のラインも綺麗だし、踊りも柔らかくて優雅です(時々、つま先がちょっと伸びてないかも)。問題は回転ワザらしく、どうしてもピタッとフィニッシュが決まらない。ヨロけてしまう。師匠の熊川君がお手本を見せると、やっぱり「ビシッ」!強靭なんだわ、これが。…下半身の筋力の問題でしょうか。私も習っている時、センセイに100万回くらい言われました。「腰で回りなさい!足で回ろうとするから、よろけるのよ!」 そうざんすね…。自分でやってみると「いかに腰の筋力が無いか」思い知るハメになりました。
しかし、シロートの私でなく、お給料を貰ってるクロートの芳賀君。頑張れ。居残り練習でもなかなか出来ない。公演日は迫り、相手役(オデット)の中村祥子さんもウィーンから到着して、2人で合わせて練習です。緊張。祥子さんはローザンヌの時から素敵だったけど、欧州で活躍して益々キレイになられたようです。世界のトッププリマを相手に奮闘する芳賀君ですが、どこかのんびり・オットリしてて憎めない。可愛いよお(笑)。
さて、公演当日(5・29)。第1幕の王子様ソロでいきなり失敗してしまいます。回転して舞台はじまで移動するのですが、回りすぎて大道具の階段の上に足が乗ってしまい、思い切りよろけたポーズになってしまった。きゃー。見てられん!ロイヤル・バレエ団なら、もうこの時点でクビかもしれん…。
落ち込む芳賀君ですが(こーゆートコも可愛い)、第3幕で挽回すべく黒鳥のパ・ド・ドゥにのぞみます。問題のバリエーション(ソロ・パート)。アントルッシャの連続で…回って…フィニッシュ!決まった!(どうにか!)
暖かいスタオベも出ました。パチパチパチ。幕が下りて…ボスの熊川君からは、どうにか合格点が。「あああ~。緊張しました~。ホッとした。でも、踊り終わってお客さんから拍手を貰える時が、サイコーに嬉しいんですよね。」ホンマやね。
こうして、芳賀望君の「白鳥デビュー」は無事成功を収めました。そうそう、私が2月の東京バレエ団を見に行った時、周りで「芳賀クンって子、なかなか良いらいしよー。期待!」と興奮して喋ってたお客さんがいました。期待に沿えたのではないでしょうか。なんとも初々しくて、ファンになりそうです(もうツバつける)。こういう番組って、いつもクマテツが主人公だからね。新鮮で良質の番組で、私、なかなかに感動してしまいました。
ふと、タラソワさんのパパのお言葉「優れた指導者は、自分の後継者を育てておくものだ」を、思い出しました。クマテツもそんな時期に来たってことかなー。皆、「熊川クンが出なきゃイヤッ!」」って言うけどさ。私は色んな王子様見たいからさ。「早よ育て~もっと食え~」って「ヘンゼルとグレーテル」に出てくる、おばばの心境ですよ(笑)。
頼りなくもカワイイ芳賀君は、年末の「くるみ割り人形」公演でも王子様を踊るそうです。ところでKバレエ「白鳥の湖」は大阪追加公演も出たんですよね。7月1日かな。くくく、追加なら当日券あるかな。行きたい~(忙しいって…)。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ばらの精」

2005-06-12 | バレエにハマって幾星霜
↓の私のコメント、タイトルと名前と逆に記入してしもたわ。お馬鹿。やはり忙しくて頭がまわっとらんな…。
今ねー。梅の時季でしょ。母は梅酒、私は梅ジャム・梅シロップ作りの算段で、ますます忙しいのよ。ホレ、私ビンボーだから(笑)なんでも手作りなのよ。山崎えりこさんの「節約生活のススメ」を読んでからは、アイスクリームも自家製でっせ。仕事もいよいよお尻に火が…なのに、ああ、なぜジャムなんか作ってんだよー。わたし~お~い(叫ぶ)。
「マラーホフ来日記念特集」で、も少し引っ張ろうかしら…。なぜならフィギュア・オフの時期でないと、なかなかこういう話も出来ないのですよ。トリノ五輪がありますからね。気もそぞろー。でも続々と海外バレエ団も来日するから、話が追っつかないんだよね…。

えー。「ダンスマガジン人気投票」も毎年1位のウラジミール・マラーホフ。この写真ではコスチュームがわかりにくいですが、雰囲気だけ感じてください(笑)。
彼の当たり役(違うかな?)でもある「ばらの精」の紹介を少し。私、実はジョニーにこれも滑ってほしいんですよね…無理だけど(笑)。衣装だけでも着てほしかったりして。似合うと思うのよね。
「ばらの精」は10数分ほどのクラシック小品で、ガラ・コンサートなどで踊られるロマンチックバレエです。ビデオも豊富で、いろんなダンサーで見比べると「美男品定め」的にも楽しめます(笑)。振付はフォーキン(たしか)。音楽はウェーバーの「舞踏への招待」。
舞踏会から帰ってきたばかりの美しい少女。今日の楽しい出来事を、自分の部屋のソファにひとり座り思い出しているうちに、いつのまにか眠ってしまいました。
開け放たれた大きな窓から、突然、空中を跳んで一人の妖精が現れました。ピンクの花びらに身をつつんだ「ばらの精」です。男でも女でもありません。美しくしなやかに踊る、踊る。ばらの精は少女の腕をそっと取り、やがて二人は一緒にワルツを踊ります。今日の舞踏会のように。少女はもう夢心地です。
やがて時が来ました。ばらの精は別れを告げるため、少女にキスをします。空中を跳んで、窓から外に永遠に去っていってしまいました。少女はそこでハッと目が覚め「あの妖精は…まぼろしだったのだろうか。いや、本当にいたのだろうか?」と途方に暮れます。そこで暗転。物語は終わります。
この踊りは、大きな跳躍や回転、入り組んだターン、と高度な技術がてんこ盛りで、かつまた「男でもなく女でもない」神秘的ムード、「ばら」という華やかさ、も醸し出さねばならない。トップの男性舞踊手にとっていわば「試験」ともいえる難しいバレエだそうです。
初演したワスラフ・ニジンスキーというロシア人の男性ダンサーが、この「窓から大きな跳躍で入り、また去っていく」という部分で、空前絶後の高いジャンプをやってのけ、「まるでそのまま空へ羽ばたいていくかのようだった」という伝説を生んで有名です。
プルシェンコが、去年のフリーで「ニジンスキーへのオマージュ」を滑ってますが、彼はこの「伝説の天才・ニジンスキー」と、自分の天分を重ね合わせて表現したかったのではないかしら(あのフリーは「牧神の午後」のポーズなんか出てきて、面白かった)

私は今まで、ヌレエフ、デュポン、ルグリ、ルジマートフ…と、様々な男性ダンサーで「ばらの精」を見てきましたが、マラーホフはスカパーのTVドキュメントで見ました。舞台でナマを見てないから残念なんだけど、「純な少年っぽさ」「妖精的魅力」は彼が一番でした。「エレガンス」という点では、パリ・オペラ座のマニュエル・ルグリ。「異色」(?)はヌレエフ。「お色気・個性」はデュポン、かなー。
まず、この「全身ピンクの花びらで覆われた」衣装が似合う男性じゃないとね…。頭も花びらでおおわれている。下半身もぴったりしたピンクの薄いタイツですよ。で、筋肉ムキムキ(笑)。
回転ワザもハンパじゃない。そして「伝説の大ジャンプ」が美しく、やわらか~く出来る人でなくては。でも、少女を「夢のごとく」躍らせなければならないから、けっこう力強さもいるのですよ。
マラーホフは完璧でした。この人はジャンプがすご~く高いので定評があるのですが、「着地で足音がしない」ことでも、つとに有名です。そ~っとフワリと降りてくる。それは、足の裏で床を掴む技術が特に優れてるかららしいんですが(バレエの先生に聞いたけど、イマイチよくわかりません)。回転も「これでもか!」とはやらない。美しく回り、フワリと美しく終わる。またこのポジションが死ぬほど美しい!
手足がもともと長くて顔がちっこいんだけど、股関節が柔らかい人なので、足もまっすぐに高く上がります。アラベスク(片足で立ってもう片足を後方に90度上げる。片手は前方に、片手は後方に)のポーズだけで「はああ~~~」とタメ息が出るほど、美しいのですわ。いやはや、立ってるだけで絵になる(それはジョニーも同じ・笑)。膝から下が長くしなってて、足の甲が高い高い。指先の細やかさ。長い首から肩にかけてのライン、のまあ美しいこと。
止まっても動いても美しい。まさに「夢の中の妖精」って形容詞がピッタリ。難点は、美しすぎてパートナーの女性がかすんで見えてしまうところです(笑)。アレッサンドラ・フェリとも組んでたけど、いかがなものだろうか…。しかし最近、ロシアのディアナ・ヴィシニョーワがちょうど、年齢的・実力的に釣り合う形となり、パートナーを組んでますよね。私はまだこの二人でのパ・ド・ドゥは見てないのですが、マラーホフのインタビューやヴィシニョーワの資質を考えると、かなり「ナイス・カップル」に思えるのです。ほんと、男の人がズバ抜けて美しいと、女性は大変です。太れないし(笑)。
あ~この私のご贔屓のこの2人、ケッコンしないかなー(←暴言か…)。

ウラジミールの愛称は「ワロージャ」ですが、新書館からもマラーホフ写真集や彼オンリーのビデオが豊富に出ています。若い頃の彼は、ほーんと女の子みたい。ヨン様並みの美しい白い歯を見せてニカッと笑う。もうもう、超かわいい!写真集のタイトルなんて「神のナルシス」だもんね。いや、ワロージャは決して高慢なナルシストではありませんが(だと思う・笑)。
インタビューでも、謙虚で可愛らしい、でもハッキリとモノを言う性格が、随所にうかがえます。昔、同じバレエ団で踊っていた仲良しのバレエダンサー、イルギス・ガリムーリンが日本のバレリーナと結婚した、ということもあり(成澤淑栄さんだよね…確か)マラーホフも元々日本に縁が深いのですが、それに加えて来日公演のチャンスがとても多い。彼の芸術性とキャラクターが日本人の感性にピタリと合い、ここまでのロングラン・ブレイクとなった…と、えんえん10年以上も続く大人気っぷりを、私はそんな風に感じています。
あ、そうそう、マラーホフも日本語やドイツ語を勉強してたよね。まあ、世界中で仕事するからマルチリンガルである事は必要なんでしょうけど、語学への好奇心もジョニーに似てるような気がするのよね(こじつけ・笑)。
え~もう少し、バレエ話続きそうです~(^^;)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベルリン国立バレエ団公演

2005-06-08 | バレエにハマって幾星霜
電話回線工事は途中でカミナリが落ちることもなく無事終わり、私のパソコンライフもまだ続けられそうです。工事に来たおにいさんはイイ男だった。「ギバちゃん」にソックリだった…んなことあどーでもいいね。私、これでNTTと縁が切れてしまったのよ。110番とかは出来るらしいけど。さようならNTT…(と、手を振る)。

hahaさん、マラーホフのインタビュー動画見ましたよん(^▽^)!
あ~相変わらず謙虚でかわいくて優しげなワロージャ(でも、年齢を重ねたら、段々お顔がヌレエフに似てきたような気がするのは私だけだろうか…)。芸術監督になって貫禄もひとしおです。お洒落で金髪もサラサラ。ジョニー、マラーホフ的な前髪にしてよ…と祈る。
なるほろ~、ジョニーは「銀盤のマラーホフ」ともいえますよね。なめらかな美しさと繊細な感性、ちょっと両性具有的なトコロが似てますわ。ジョニーはマラーホフ知ってるのかなあ?というか、バレエや演劇の舞台(ブロードウェイとか)をもっと見て、より感性を磨いてほしい、といつも思っています。それは日本のお若い選手でも言えることですが。といってもなかなか時間が取れないのでしょうね。
え~、ウラジミ-ル・マラーホフ率いる、ベルリン国立バレエ団の日本公演は、6月19日(東京文化会館)~7月3日(滋賀びわ湖ホール)まで、華やかに行われます。詳細を見てみたい、という方は前述の、hahaさん御紹介「マラーホフインタビュー」も併せてここを見てね。
さて、マラーホフもモチロン主役(王子様など)を踊りますが、前回のブログと今回の写真に写っている男の子も注目です。今、話題の?25歳、アルテム・シュピレフスキー君です。覚えにくい名前ね…。しかし、サンクトペテルブルグ出身で「アルテム」という名はかなり変わっているのでは?(あるの?)
このアルテム君、ニュースによると、ベルリン国立バレエ団のオーディションを受けに来た350人ものダンサーの中から、芸術監督マラーホフの目に止まり、入団3年目で早くも主役級を踊っている、という!「台風の目」だそうです。…190cmというから。たかっ!「投擲(とうてき)スポーツ選手のごとき上半身の筋肉」というから、室伏選手みたいなんモン?その逞しいボディの上に「すずやかな小顔」が乗ってらっしゃるそうです。アルテム君は、最新号の「婦人公論」にも掲載されています。アンヘル・コレーラ(アメリカン・バレエシアター)、ウィル・ケンプ(ニュー・アドベンチャーズ=マシュー・ボーンのバレエ団)と共に。雑誌では残念ながらその見事なガタイは見せてくれていませんが…確かに「すずやかな小顔」じゃ。
左の女性が、ベルリン期待の若手バレリーナ、ポリーナ・セミオノワ。この人、ナイス・プロポーションだわ~っていつも思う…。ニューイヤー・フィルに出てはったのね(ごめん、覚えてない)。いや、ナマで見てみたいな。彼女も主役を踊るクラシック全幕モノ「ラ・バヤデール」と、モダン超大作の「ニーベルングの指環」が、今回の日本公演の演目です。
やはり…注目すべきは、「指環」でしょう…ワーグナーですね。だいたいの筋はわかっているのですが、実は原作読んでません(笑)。「ワールドフィギュア」が刊行されている新書館から「指環」のやさしい翻訳本が出てるハズで…「ラインの黄金」「ワルキューレ」…と。いつか読もう読もう、と思っていていまだ達成できず。「失われた時を求めて」を1ページだけ読んでほったらかした私だから…人生が終わるまでに読めるのか?でも、バレエを楽しむためには「予習」として読んでおいたほうが良いのかもしれません。とにかくまあ「愛と神話の大スペクタクル」である事は確かです(笑)。
この「指環」の制作・振付は、あの有名なモダンの振付家、モーリス・ベジャールです(マラーホフ、インタビューでは「マエストロ・ベジャール」と呼んでますね。確かに“マエストロ”だな)。「ボレロ」とか「火の鳥」とか、日本モノでは「ザ・カブキ」ですね。日本とベジャールはとても親密な間柄で(芸術的観点という意味で)、そしてマラーホフも日本と大の仲良し。…と色んな要素がめぐりめぐって、「ニーベルングの指環」+マラーホフ+日本公演が実現したのかも。
たとえ、ストーリーが難解でワケわかんなくっても、バレエを全く知らなくても、ベジャールの振付は「ただ見ているだけで」グングン引き込まれます。「わかる」必要が無い、というか。「わかろう」とすると、かえってその魅力を味わえなくなる。「人間の本能で感じる」そんな振付だと思うのです。
ベジャール…マラーホフ…について書くと長くなるので、それはまた別の機会に。チャンスのある方は、ベルリン国立バレエ公演をぜひ御覧になってください~!
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

草刈さんの美に敬服

2005-05-10 | バレエにハマって幾星霜
お昼を食べに家に帰ったら、NHKのスタジオパークに、牧阿佐美バレエ団のプリマ、草刈民代さんが出てはりました。40歳なんて!思えない!うそ!なんてお綺麗なんでしょうか。お肌なんて20代のよう…。美人のモトは「玄米菜食」だそうです。玄米、私も喰っとるよ。なのになんでこうも落差があるのでしょう。顔の造形がハナから違うのよ…あ~あ。
でも、意外と「おみ足」が太いのです。あんなに舞台では細く見えるのに!?いやいや脂肪でなくて、筋肉なんでしょうね。
愛知万博で、プティの「ピンクフロイド・バレエ」その他を踊られるそうです。いや~美しさに敬服。
コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ローザンヌに舞うアジア人

2005-05-02 | バレエにハマって幾星霜
GWまっただ中ですね~。アメリカにアイスショー見に行った人も多いだろなあ。いいなあ。
私の仕事はカレンダー関係ないのよね…。もうすぐ個展なので、かな~り焦っています。TVとか見てる場合じゃないよ…お尻に火ついてんだよ、アンタ、ちょいと…って自分に突っ込みながらも、ローザンヌ国際バレエコンクール見てしまったわ。あー、クロード・ベッシーの「歯に衣着せぬ」解説、無くなったんですねえ(面白かったんだけど)。今年は11人の決勝進出者の中に、日本人は男性1人・女性1人が入りました。

フィギュアスケートとバレエの世界って、国の勢力図がカブると思うんですよね。
日本人が国際バレエコンクールで入賞連続!するに従って、フィギュア選手も同じように国際舞台で上位に入るようになっていった。そして最近、中国とか韓国とかがぐーんと伸びてるのも、ロシアの若手がイマイチ伸びないのも、これまたバレエとフィギュアで状況が同じ。
今回は日本人入賞者こそ出なかったものの、決勝進出者の8割が韓国・中国!あと目立つのが、ウクライナやアルメニアといった旧ソ連の支配下だった国から、とても優秀なダンサーが出てきてること。経済状態が良くなってきたのでしょうか。ウクライナはもともとバレエもフィギュアも強いけど、これからはアジアに近いウズベキスタンあたりからも、新しい勢力が出てきそうな予感です。
ひところはローザンヌ・コンクールといえば、地元スイスやフランス、ロシア、イギリス、オーストリアといった国の入賞が大半で、アジアは日本だけでした。でも、近年の韓国や中国の優秀さはハンパじゃない!スタイルは良いしパワーはあるし、芸術性も音楽性もある。そして、すご~く現代的でスタイリッシュになった!パッと見ただけでは「ヨーロッパ人?アジア人?」と区別がつかない。
日本人は「技術は良くて素直なんだけど、何かこうバクハツする個性が無い。主張が無い」…でも韓国人や中国人は「荒削りながら、外に向かってアピールするものが強い。自己主張がある」…と、少々乱暴に分析するとこうなるみたいです。やはり同じアジア人でもかなり気質が違うのよね。これはスケーターにも通じるものがあるのでは?

日本のお2人も上品で技術があって良かったんだけど、ちょっと個性に欠けた感がありました。ウクライナの17歳の男の子は黒人系の人でしたが、フリーバリエーションで踊ってた「熊蜂の飛行」のコミカルな踊りが最高に良かった!なんて柔らかい筋肉なんだろう!「拍手鳴り止まず」状態でした。あと韓国の少女ダンサーの華麗な踊りを見ていたら、この先5~6年の間に、韓国のフィギュアも伸びてくるだろな~こわいよ~…と思わざるをえないのでした。韓流ドラマのごとく台頭しそう。日本もウカウカしていられないよ。今、アジアが熱い!
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Kバレエ「白鳥の湖」

2005-04-19 | バレエにハマって幾星霜
私はよく「クマテツ」=熊川哲也君のこと書いてますが、実はそんなに彼の踊りは大好きではないんです。いや「好きではなかった」…過去形かも。
叙情豊かに踊るというよりは、テクニックで「これでもか!」と見せつけるタイプで、踊りに「ふくみ」がないように思えたのね。
プリンシパルに昇格した頃、ロイヤルバレエの日本公演で来日して、マキューシオ役(ロミ&ジュリね)で見たのですが、やはりロイヤルの持つ伝統と風格からはかなり浮いているように思えました。「跳躍や回転はスゴイけどそれがどーした!?」という感じで。
でも日本人男性のバレエダンサーとして最も成功した人、として、そのキャラクターが興味深いのでずっと気にかけておりました。

ところが、その後何年かを経て、TVでローラン・プティの新作振付「ボレロ」で熊川君を見たのですね。久々に。
椅子を小道具に使ってタバコを吸いながら踊る、プティ流のモダンな振付なんだけど、これがハマっていた!生意気で型破りで「ちょっと人生ハスに構えてる」感じの彼の個性が良く出てて。王子様の役をやってる時とは違って、大人の男のダーティな色気を発散させてて「あー変わったなー。成長したんだなー」とビックリしたのでした。

ロイヤルで栄光を極めておきながら退団・帰国して自分のバレエ団をひきいて…これは凄い事だと思いますのよ。自分の事だけなら自分で精進してればなんとでもなるでしょうが、組織を立ち上げて利益を上げて、スタッフ(団員)にお給料を払うのだから。しかも、クラシックの全幕モノをやれる規模の大バレエ団ともなれば…。きっとスポンサーのコネもツテも一杯お持ちなのでしょうが、そういう経営手腕を持ちつつ、自分の踊りとバレエ芸術そのものにはトコトン誠実である、という所がンタビューのはしばしで感じられて、とても素晴しい事だな~と思ってます。

成長したクマテツ…私も久しぶりにナマの舞台を見たい~。
ということで、Kバレエカンパニーの「白鳥の湖」公演が5~6月、全国公演であります。
主演は熊川クンの他に、おなじみのヴィヴィアナ・デュランテ、康村和恵さん、そしてローザンヌ入賞者の神戸里奈さん。これ、キャスト見てると、オデット(白鳥)とオディール(黒鳥)は違う人が踊るのよ。珍しいのでは?(二度オイシイ)
そして特筆すべきは舞台美術。ヨランダ・ソノベンドという英国の美術家を起用してるみたいで、チラシで見る限りでは目もくらみそうな!斬新かつゴージャスっぷりなんですよ。いやこの美術を見るだけでも価値アリ。
「羽」の予習として…「白鳥の湖」いかが?
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

何はなくとも「どすこい」

2005-04-07 | バレエにハマって幾星霜
もう昨日になっちゃったけど、「はなまるマーケット」に熊川哲也君出てましたねえ。思わず立ち止まってみてしまった。伊達公子さんがバレエにチャレンジ!してましたが。
いやしかし、クマテツのバレエ学校が出来たとは聞いてたけど、立派ね~~~。
自分の特大写真を玄関に掲げるトコロもすごい。
でも、てっちゃん、前髪の量が相変わらずヘンだ(笑)。

私もバレエ、実はやってました。俗に言う「おばさんバレエ」。5歳からやってました!とか言いたかったわ。
仕事で座りっぱなしで腰が痛くなって始めたのですが、やっぱり効果アリ!おすすめします。
特に下半身が…締まる!「痩せる」のではなく、マサに「締まる」。Gパンのサイズが1~2サイズダウンすること請け合い。
○○歳を過ぎると、ずんずん下半身に肉が落ちてゆきますね…下半身デブってヤツね。あれが解消されてこう、天に向かって自分が引き上げられてる感じ。それに「サワヤカな汗をかいて」な~んとなく「バレリーナになった(?)」という精神的高揚感もよろしいわ。
「はなまる」の中で、バー・レッスンやってましたが、あの「足を180度外側に開く」…アレをアン・ドゥオールといいいますよね(英語では「turn out」となっている)。バレエに詳しい方、プロの方はご承知でしょうが…アレが出来ないと、全ては始まらない!
正確に言うと「両足を腰の位置から外側に平らに開く」となりますが、バレエで高く足を上げたり、フィギュアスケートでイーグルやスパイラルやるのも、全てアン・ドゥオールが原点。
つまり股関節を支点にして足を前後左右に自由自在に動かす…と(これでいいんだろなあ)。
なるほど、アン・ドゥオールが出来ない私は、いっくら足を上げても90度以上は上がりません~(泣)。つうことは、私は氷の上に乗ってもイーグル出来ないね…。
足を外側に開いたまま、腰をまっすぐ下ろすのが「プリエ」ですが、コレいわゆるお相撲の「どすこい」ポーズに近いものが。この痛いこと。背中が曲がったりお尻が突き出てたりすると効果が無いので、横から見て体がまっ平らになるように。
いや~足も腰も痛い痛い。でも効き目はっきり。だんだん慣れてくると、体が「イタキモチイイ」状態になります。こうなったら「しめたもの」。あなたの下半身は、段々だんだん細~くなる~~~(と、私のバレエの先生は毎度おまじないをかけていた)。

お相撲さんも、入門して最初の「股割り」は死ぬほどキツイそうな。そりゃそーよ。人間の体の自然な状態に反してるもん(笑)。
でも「体はって美を追求する」御職業には、この「アン・ドゥオール」欠かせないワケですね。バレリーナも、スケーターも偉い。当たり前だがクマテツもジョニーもみんな偉い。
しかし私のように何年レッスンやっても、ぜ~んぜん下半身が外側に開かない人間はどうしたらいいのか。あああああ足が上がる股関節がうらやましい。ジョニーの股関節が欲しい。いやコーエンでもいいけど。頂けるモンならジョニーのがいい(笑)。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ラ・シルフィード』

2005-02-18 | バレエにハマって幾星霜
気分変えて、美しい話。行きますっ。
東京バレエ団の「ラ・シルフィード」を見てきました。
出張などと銘打って、ほとんどコレが目的だったのである…。この東京文化会館は初体験という「おのぼり」な私。席は1階のかなり後方だけど、大阪のFホールに比べたら傾斜の角度が急で、前の人のアタマで舞台が見えない、という悲劇とは無縁なのでした。空間もゆったり。ゴージャス度満点。席もほぼ満席の盛況っぷり。
パンフも買った。オペラグラスも借りた。さあ!さあ!いざ!

「ラ・シルフィード」とは、「空気の精(=妖精)」という意味です。
婚約者エフィーとの結婚を真近に控えた青年・ジェイムズの前にある日現れた、羽をつけた白い妖精・シルフィード。彼女の姿はジェイムズにしか見えません。美しく軽やかなシルフィードの魅力に惑わされているうちにどんどん心をひかれ、ついには自分だけのものにしたい、と願うジェイムズ。その前に現れた邪悪な魔法使いのマッジは「この白いショールをシルフィードの肩にかければ、羽が抜けて飛べなくなってしまう。そうすれば彼女は永遠に地上に留まるよ」と、そそのかします。さて、ショールを手にしたジェイムズですが…。
ガラ・コンサートやバレエコンクール等では、ブルノンヴィルという人の振付版が一般的です。男性の足さばきが速く細かく、超絶技巧を要求される。しかし今夜はピエール・ラコット版。これは1832年の初演当時の演出を忠実に復元したバージョンとして、1970年代に発表されました。特にフランスでは?こちらを上演することが多いようです。私はかな~り昔のパリ・オペラ座バレエ学校・日本公演で見たのですが、主演のデルフィーヌ・ベイという少女がとても顔が小さくて、細い長身で、清楚で、懸命に踊っていて、いたく感動したのを覚えています。

さて今回のお目玉はなんつっても、弱冠20歳のエトワール「マチュー・ガニオ」(!)パリ・オペラ座で昨年、劇的にトップに昇進して話題を呼びました(エトワール=フランス語で“星”の意味。ダンサーの階級の「横綱」です。イギリス等では“プリンシパル”と呼ぶ)。いやもう、あのカルフーニとガニオの息子でっせ。3歳位の時に、ママのカルフーニに抱っこされて舞台に出てたよね。もお人形さんみたいに可愛いかった~。けど、大人になってまさかまさか、オペラ座のエトワールに、なんて!びっくり。
しかし、見事に両親のいいトコ取りして…美貌もさることながら、パアッとオーラが発散されてます。私の思い込みのせいか、後光差してます(笑)。長い長い手足は、表情が豊かでなんとも優雅きわまれり。膝から下がね~。長くてしなってて甲が高くて(つま先の美しさが際立つのがパリ・オペラ座の特徴?)それが自在に軽やかに動くのを見てるだけでシアワセ。さすがに若いからか跳躍も高い。180度真っ直ぐに開脚するグラン・ジュテにもホレボレします。いやもう、見てる私も体がどんどん前のめりになって席から落ちそう。
しかし、マチューと並ぶ驚きだったのがシルフィード役の吉岡美佳さん。斉藤友佳里さんとWキャスト、という事で期待もしてたけど、正直言って苦手な役ではないのかな?と思ってました。細いけど長身でテクニシャンなので、「軽やかなシルフ」にはどうなんだろ?と。
それがまあ、とろけるような柔らかいポール・ド・ブラ(腕の動き)。軽くて、でも敏捷で。はかなげで優美で『空気の精』そのもの。ブルノンヴィル版の振付では「イタズラ好きでお茶目」という印象があるけど、ラコット版シルフィードはあくまでも「夢の中の妖精」の優美さを強調してるように思えます。ジェイムズの婚約者・エフィーが、いかにも現実の女、として描かれてるので、「この世のものでない」シルフィードと好対照で面白いのです。
シルフィードのお仲間たち(?)の群舞、宙吊りで空を飛ぶ(!)、などなど演出も楽しく、飽きさせません。最後は悲劇なんでちょっとしゅーんとしちゃうけど。あと、魔法使い役が飯田宗孝さんだったけど、もう少し強烈な凶々しさが欲しかったかな。
でも何と言っても良かったのは、主演2人の「足音(靴音)」がほとんど無かったこと!
やはり幻想の世界なんだから・・・これでドスンドスンと音がしてたら興ざめですわ。マチューの高い跳躍でも「するり~」と降りてくるの。足裏での床の掴み方に技術を要するらしい?女性はあえて柔らかいシューズを使ったりするそうです。いやほんとスゴイですね。
カーテンコールは3回くらいありました。でも10回あっても良かったわあ~。東京のお客さんはちょっとクールに思えたな(?)。いや私もう大満足。マチュー、美佳さん、東京バレエ団、ありがとう!

このバレエ、舞台がスコットランドという事もあって、男性はほぼ全員、タータンチェックの膝丈のスカ-トはいてるんですよ。ほら、よくバグパイプ吹いてるオジサンとかが履いてるアレよ。足もチェックのハイソックスはいてるの。そして肩からポシェットまで下げている…このいでたちが生理的に合わない人はダメかもしれない(笑)。そして「ラ・シルフィード」でフィギュアスケートを滑ってる人はまだ見た事がない。「ドン・キ」や「くるみ割り」はあっても。見たい!スカート履いてね…。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウィーンフィルのマラーホフ

2005-01-02 | バレエにハマって幾星霜
ああ、今日はSOIですねえ~(近けりゃ…見にいくのにー)
ヤグ~、元気に滑ってねー^^TV放映を楽しみにしましょ♪

昨夜はNHK教育で、ウィーンフィルハーモニー恒例・ニューイヤーコンサートがありました。ええと、今年の指揮はマゼールですよ。
毎年、1月2日の晩にバレエ友達から電話が。「ウィーンフィル見た?見た?バレエのシーン素敵だったねえ!」「あ!見逃した!悔しい!」…この会話が3年近く続き、ようやくこのお正月、私はナマ中継を見る事が出来たのでした。
ヨハン・シュトラウスのマズルカやおなじみの「美しき青きドナウ」。私は実はクラシックはよく知らないけど、途中で挿入されるバレエのシーンだけは目が釘付け。なんたって★ウラジミール・マラーホフ★が出ますからね!
お城の中で(これ、狭くって踊りにくそう)紳士と淑女が繰り広げる円舞曲。プリマはこの方、誰だっけ?今のウィーン国立歌劇場のトップって…(誰か教えてー)。マラーホフは中盤に「チラッ」と顔見世程度です(笑)。でも優雅な舞を披露してくれてますよ。オーラが違う。そんなに長身でもないのに、大きく見える。まさに『華』。いや~正月から美しいマラーホフを拝めて至福。

ウラジミール(愛称=ワロージャ)・マラーホフはウクライナ出身の、大人気バレエダンサー。現在、ウィーンやアメリカでゲストで踊っている他、日本の東京バレエ団にも客演しています。近年、ドイツのベルリン国立歌劇場バレエの芸術監督に就任されました。エライ人だったんですよ(笑)。でもね。気さくで愛くるしい~んですよ。余り男性的にパキパキ踊る人ではなくて、柔らかな甘い魅力で世界的に大ブレイク。そして、プロポーションの美しさは奇跡的…(!)
興味のある方はマラーホフの公式サイトを。初めて見る方はギョッとするかもね…(このたび、私は日記を書く為に初めて公式サイトを見た・笑)。KISHIN SINOYAMA、そういやルグリも脱がせてたなあ(笑)。

前の号の「ダンスマガジン」で、「ウィアーは若き日のマラーホフを彷彿とさせる…」という記述がありました。う~ん…どうかなー。確かに甘い両性具有的雰囲気は共通だけど、マラーホフと顔面美の系統が全く違う(笑)。なにかしっくりこない私です…
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする