上砂理佳のうぐいす日記

巨匠漫画家、楳図かずおさん逝去。あべのハルカスで私も見た「楳図展」は金沢21世紀美術館で9月に開催されていました★

ラジオ生放送にて★

2009-04-22 | うぐいすよもやま日記
18日の土曜昼、仕事しながらFM大阪のラジオ番組を聞いていたら、エレファントカシマシの宮本さんがゲストだった。女性DJが、新しいアルバムとツアーの話を聞いていく。
最初は話もなめらかに、楽しい、ごくごく普通なやりとりだった。
ところが女性DJが、新アルバムを聴きこんだ感想を話した後、急に宮本さんの態度がおかしくなった。
「…新アルバムは、オードブルやサイドディッシュが無くて、メイン!メイン!メイン!メイン!というか…メインディッシュばかりというか」「食べにくい!と思いました」「でも…味わっているうちにこれは美味しいぞ!と」
DJはそう表現した。
「食べにくい」という言葉を使うという事は、よっぽどDJと宮本さんは旧知の仲で、「解り合ってる」のかな、と私は思っていた。勿論これは、「賛辞」であって、「中傷」でないことは口調からしても明白だった。
ところが、宮本さんは「食べにくい」という表現に気を悪くしたのか、一切、受け答えをしなくなった。
DJに促されてやっと口を開いたが、それは思い切り「喧嘩モード」だった。かなりひどいヤクザ調だった。「バカか、お前は」みたいな。
それでも私はまだ「二人は仲良しだから、これって演出だよねえ?ふざけてるんだよねえ?」と八割方思っていた。
番組後半、宮本さんは明らかに「業務上、仕方なく喋ってます」という口調になった。DJは冷静に普段通り、コンサート話などを質問していたが、時間切れであわただしく終わってしまった。
あれは何だったんだろ?演出かなあ、やっぱり?それともマジで喧嘩になっちゃったの?生放送で?
不思議極まりなかったが、後にブログで検索してみたら、あれは「本当の喧嘩」だったという事がわかった。エレファントカシマシ・宮本氏からの謝罪と、DJからの謝罪、公式のものが、それぞれのブログに載っていた。
「仲良し友達同士のおふざけ」と思っていた私が相当ノンキなのか、それにしても生放送中に喧嘩ってあるものなのか。

宮本さんとDJと、どちらが悪いか?なんて決めつける事に意味は無い。
互いに、最初から「喧嘩売ろう」とは思ってないだろうから、ちょっとした感覚のズレが引き起こした事件といえる。
こちらが「良い事をした」つもりでも、相手は「ひどいものを受け取った」のかもしれない。それと同じ事は、日常レベルでも、ままある。
だから「言葉の使い方は難しいなあ~」とつくづく思うワケだが、だからといって無難なやりとりばかりしていてもつまらない。
私はこの後、エレファントカシマシ宮本さんと、DJとが個人的にやりとりをして、一歩踏み込んだ仲になったらいいのになあ、と思う。
「価値観の相違で別れました」…というセリフは離婚に際して良く使われるけれど、そんなに価値観一緒の人ばかりが、世の中にゴロゴロしてるワケ無いじゃないか~。
傷つく事を恐れて、「とおりいっぺん」のコミュニケーションに終始するより、少し面倒だけど「一歩踏み込むこと」。そうすることによって初めて、面白い深い結びつきが出来るんじゃないだろか。
この場合は、「音楽を紹介する人」と「音楽を作る人」、互いにとってラジオ番組は真剣勝負の場なんだから、その決着がどうなったかまでを見てみたい。
「謝罪したからもう終わり」じゃなくて。謝罪してからこそが、両者の関係性のスタートなのだ。
時間をおいて、再びの両者の対談を聞いてみたいな、と思う。
コメント (4)
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