上砂理佳のうぐいす日記

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大ちゃんの賭け★

2012-04-01 | 11-12コンペとショー
男子フリーの生中継が余りにすさまじくて、発狂しそうでした
4回転花火が、百万発!
ひとつミスすれば、奈落の底へまっしぐら。。。
そんな恐怖のドツボでした…いや御贔屓選手がいなけりゃ、おもろくてたまらんやろね(笑)。
私は大ちゃんのFSの時、尋常ならざる自分と闘っておりました。
お手製バナーを持ってTV前に仁王立ち→なぜかウロウロ→トイレにこもる→フェルナンデスで遂にTV消す→仏壇に線香を灯しひたすら祈る→友達からのメールで「大輔やりましたよ!早くTVつけて!」と指示受け→TVつける→大ちゃんリプレイ映像→キスクラ→顔を覆った指の隙間から点数と順位見る→その後は快調に鑑賞
ほとんど人間辞めてますって(笑)。

やっぱり男子は面白い。
第二グループ、つまりSPの13~18位選手でも、GPシリーズの表彰台常連組がゴロゴロ。
女子はGPシリーズ表彰台常連組、といえば、せいぜい上から8人位ですから。
やはり男子が全競技通じて、一番レベル高くて面白いと思うな~。
あんなヘンテコな衣装つけてお化粧なんてしてる人もいるけど。
フィギュア男子は実は「格闘技」。
「てめー!この4回転が見えねえか~どりゃ~!」
「何をー!貴様にこの4回転サルコウのパンチくらわせてやるー!」
「生意気なー!4回転2本でお返しじゃー!」
。。。このような肉弾戦です。

大ちゃんはパトリック・チャンに結果的に敗れはしましたが、ちょうど11ヶ月前のモスクワ世界選手権FS直後、「引退しない。ソチ五輪を目指して巻き返す」と宣言しました。
取り囲むマスコミもコーチも、み~んなビックリ。ファンも「ひゃー!」
これからソチ五輪まで、茨(いばら)の道が続くんかい。。。
やはり全盛期に「靭帯断裂」というのは、大きな痛手であったと思わざるを得ないのでした。
五輪は銅メダル、直後に世界チャンプにもなれましたが、その時のパトリックは、まだ大ちゃんの下だった。
でも若いパトリックは次のシーズンで、ものの見事に「4回転パンチ」という武器を完成させてしまったのでした。
通常だと、4回転を本番で安定して跳べるようになるまで2~3年はかかるのに、なんと彼は1年でSP・FSに入れて「完璧な武器」にしてしまった。
もともとスケーティングには定評があったのですから、こうなると「鬼に金棒」。年齢的にも19~22歳って、男子の「跳び盛り」です。一番良い時です。
対して大ちゃんは、なかなか4回転を完全復活させる事が出来ませんでした。
怪我前は、4回転あれほどバンバン跳んでたのに。。。(><)
手術して新しい体になったのだから、ジャンプを一から立て直すことになり仕方ないのですが、男子の情勢が「4回転決めてこそナンボ」になってゆく流れに、乗り遅れている感は否めませんでした。
そのまま納得して、五輪メダルと世界チャンプの称号を勲章に、引退することも出来たわけです。
でも引退せず「続行」宣言してしまいました。
だから今季は、正直言って、世界選手権の代表になれるのかもわからない。
出られても、メダルはおろか入賞すらも出来ないかも。。。

しかし懸念を覆し、シーズン最後の集大成の場で、パトリックに肉薄するところまでいきました。
でも、私は何より、SP・FSとも4回転を入れ成功させた事が嬉しくてたまらない!
そして、弱点であったスピンの精度向上と、全ての要素がなめらかにつながってきた。
明らかに、柔軟性の増した動きになってきた。
「大ちゃんが負け続けても、今はソチ五輪までの修練の期間なのだから、我慢だ我慢」
と覚悟を決めて、今季も右往左往、ファンの神経も擦り減る一年だったのですが、最後の最後に辻褄が合った!
最初に獲った「オペラ座」の涙の銀メダルも、無我の境地のトリノ金メダルも、「女神が味方した」五輪銅メダルも、全て号泣ものだったのですが、今回の銀メダルは今までで一番印象深いかもしれない。
周りのレベルが格段に上がり、この今年の男子の争いで勝ち残ることは、今までで一番厳しいものに思えました。
羽生君が初出場で銅メダルを獲得しましたが、これも勿論、素晴らしかった!
でも彼は、「失うものは何もない」じゃないですか。
イキのいい若手として、世界にぶつかっていけば良いのだから。
でも、大ちゃんは、「失うもの」は大きいのですよ。
ここでボロボロだったら、もう多分ソチ五輪は難しい。
どんなにあがいても、二度とふたたびトップグループに上がれない。
フィギュアスケートって、ジャッジに「この選手はこの(レベルの)クラス」と一度判定されてしまったら、なかなか覆すことが出来ないのも事実。
若手なら今後伸びていくから良いですが、ベテランは、「ある日突然引退勧告」みたいな評価を下されることも多々あるのです。「もうあなたはカヤの外です」みたいな。

今季は、大ちゃんが「カヤの外」の人になってしまうのか、踏みとどまるのか。
そういう意味では大きな賭けでした。
ジャッジの出した点数は、「ソチまでチャンとダイスケを闘わせてみよう」ということだと思いました。
そしてその争いに「ユヅルも加えよう」というところですか。
勿論、他の選手もみ~んな紙一重のところにいますから、来季はまた盛大なる下剋上があるのかもしれませんが(ってかあるでしょう)。
来季は、羽生時代到来かもしれませんよ!?
はたまたフェルナンデス時代か、アモディオ時代か。小塚君が奮起して王者になるか。何が起こるか。パトリックの「絶対優位」はちょっと揺らぎだしたように見えました。
もおっ。信じられない男子フィギュア。面白すぎる。

でもそんな中、大ちゃんは必ずまた世界一になると思いました。「本当の世界一」に。
なんかその予兆を感じた、ニースワールドの大ちゃんの闘いでした★
(他の選手の感想もまた書きます。もう連日の疲労で死にそう。。。)
コメント (4)
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