上砂理佳のうぐいす日記

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「リアル×ワールド」を見て感想★

2014-03-03 | ソチ五輪
さて、大ちゃんファンの間で話題(?)の番組「リアル×ワールド」を、全編見ることが出来ました。
あきれるほど長くなってしまったので(笑)、興味のある方だけどうぞ。

率直に言って…悲しくなりました。
どこで読んだのか秀逸なブロガーさんが「まるで“高橋大輔・最終回”ではないですか」と書いてはって、上手い~。ああその感想よくわかる。
前半の方はまだ良かったかな。夏からスケアメにかけて。夏合宿では4回転もスムースだったけど、本人曰く「4回転はまだ“水もの”」ということで浮かない顔。
スケアメの結果が悪くて、「完敗~」なんてカンパイしてるんですが、スタッフの皆さんがえらく明るい。まあ「ボチボチいこか」だったのかな。
でも、この「カンパイ」の直後に、モロゾフのカミナリが落ちるんですよね。「五輪行く気あるんかい!」って。
歌子先生とニコライは「なぜかモチベが上がらない」「もう色んな事を成し遂げてしまったら、次に何かをやるのは大変だ」と語ってるけど、なんか腑に落ちない。
大ちゃんが「やる気出ない」のは、もう既にかなり前から膝が痛くて、国別・JO・スケアメ全て棄権を勧められた…という「コンディションと気持ち」の噛み合わなさだと思うんですが。なんか大ちゃんとコーチ・スタッフで気持ちのズレが大きくて、ナゾなんです。

そして後半は、NHK杯で一転して優勝(でもどういう練習をしたかは不明?)。
この時は「さーやるで!」という充実した目になりました。私もこのままいけば、充分金メダルにいける!と思えました。
しかし11月末の右脛骨挫傷。やっぱりひどかったんだね…。あれが致命傷になったという事実が悲しい。でも、靭帯手術後に膝が腫れるのと、この骨挫傷に因果関係があるのか、どうすれば完治するのか、完治したらまた練習を積めるのか?その辺りが解らないのでモヤモヤします。
なんというか、膝の水抜きとか「医療」のシーンをチョコチョコ出すんですが、それがどの程度のダメージで、スケートのどの部分に影響が出るのか、彼とお医者様・スタッフはそれをどう克服するのか、その関連性が解りづらく、「苦労している」というイメージだけで終わってる。その辺は取材の練り上げ不足だと思う。

そして不安を抱えたまま、ソチ空港に降り立ち、記者達がパーッと駆け寄ってくる。明るい顔で質問に答えていても、内心は複雑だったんだろなあ…と思うとつらい。
公式練習でもなかなか決まらない4回転。ライバル達は皆、4回転を決めてくる。切ないわ。私はもう、「この段階でクワドが跳べてないということは、メダルは難しいだろう」と覚悟してました。
フリーのビートルズを、ノーカットで流してくれたのは良かった!
パートパートごとに、丁寧かつおさえたナレーションもあり、ジャンプはミスしたもの以外はどれも曲想にぴったり合い素晴らしい。また私も涙する。

…だからここで、番組は終わっておけば良かったのです。
フリーのラスト「The Long and Winding Road」で。
「高橋のソチ五輪は終わった。持てる力を振り絞って、彼はあきらめなかった。2個目のメダルには手は届かなかったが、バンクーバーから4年、彼の“曲がりくねった長い道”は、決して無駄な道のりではなかった」。
(塩抜き)ナレーションでこう語り、次に大ちゃんの、「今まで経験してきたことが、今後の人生に生きると思う。だから、五輪まで来て良かった」という言葉を挿入すれば、番組は「豊かな実り」をもたらしてハッピーエンドなんですよ。引退するかどうするか解らないけれど、その「余白」を残して番組を終えることが出来た。

ところが、大ちゃんのFSの直後に、羽生君の金メダル獲得を出してきて、「世代交代を決定づけた瞬間であった」と持ってくるでしょ。そうかい。それをやりたかったんかい。プロデューサーは。
この番組を見てるのは大方が高橋ファンなんだから、それは辛い描写ですよ。残酷とも言える。ケガさえなければ、大ちゃんはまだ充分互角に戦えてるのに…ファンはそれが悔しい。きっと大ちゃんも悔しい。だから辛いんです。
で、まあそれだけだったらまだいいんだけど、トドメの部分。

五輪6位は「日本人の中で最下位」というけれど、私にはその概念は無かったので、ちょっとびっくりしてました。「入賞出来て良かった」が先に来るから。
でも大ちゃんはその「最下位」の原因として、「気持ちが弱かった」「これが今の自分の実力」と言う。
なんで「精神論」で片づけるんだ!
技術的なものの不足は、ケガが原因の追い込み練習不足から来るものだというのが明らかなのに、「ケガで…」とはアスリート本人は言いたくないし言えないだろうから、どうしても「精神論」になってしまう。でも、外国の選手なんかは「ケガで追い込み不足」って他競技でも平気で言ってるやん。それは大ちゃんのプライドなんだろか?
そして、女性取材者が、まるで地獄の底から這い出るみたいな声で(笑)、「今、日本のエースは誰ですか?」と問う。
なぜそれを大ちゃんの口から言わせるのか。多くの方が指摘していたように、ここが視聴者怒りのポイントなのよ。なんという非礼か。それが今まで密着してきた取材陣の、取材相手に投げかける言葉ですか。

普通、長年連れ添ったスタッフなら、「高橋さん、良かったですよ!」とか「お疲れ様!感動しました」とかまず「ねぎらい」が来る。
密着してきたから、誰よりも高橋の苦労はわかってるわけじゃないですか。でもなんとか「持ちこたえた演技」が出来たじゃないですか。
紆余曲折の苦難がわかってる癖に、「エースは誰ですか」とは、「羽生選手です」と言わせる為であって、まるで脅迫だ(笑)。FS後で気持ちも体も疲れ切ってるのに、思いやりもなきゃ常識もない。
大ちゃんは「相手の立場をなくす」発言は絶対にしない人だから、羽生選手を新エースとして賞賛していましたが、まー裏を返せばそれだけフトコロは深いということか。私だったら、大ちゃんみたいに人間が出来てないから、記者を殴って仕事終了かもしれん(笑)。

ソチの夕暮れの光景は美しく、随所に楽しい場面・美味しい場面もありましたが、さんざ「苦難」を見せておいて、最後に主人公に「僕の時代は終わりました」と言わせて帰結する。
これが詐欺番組でなくてナンなのか。一体誰が感動するというのか。誰が幸せな気持ちになれるのか。
「苦難はあれども、高橋は頑張った。そしてまだ道は続く」としなければ、ファンは納得しないよ。優しげなナレーションと淡々とした進行で、うっかり「美しき物語」と騙されてしまうけど、私は悲しい。大ちゃんの長い長い道乗りを、こんな番組で締めくくられたらたまったもんじゃない。私はファン歴12年だから、言う権利ある(笑)。
一般の友達からメールが来て、とても感傷的な感想なのですよ。
「大ちゃん、なんて可哀想…頑張ったんだね…(涙)」
いやその「可哀想」は、「パトラッシェ可哀想」と同じだから(笑)。
「お涙頂戴」だけで終わらせず、苦難はあれどあきらめなかった「高橋の執念」に迫って欲しかった。私は。

これが小塚君が主人公でも、無良君でも、こんな結論にしたらファンは怒りますよ。取材者はやっぱりなめてる。長い付き合いで「馴れ合い」になっちゃったのかもしれないけど、大ちゃんサイドは果たしてこれでいいんかな、と思う。

さて日本テレビにはお手紙送りました。
返信用切手も同封しましたが、まあまず返事は無いでしょう。
でも、「視聴者はこう思う」は、堂々と言っていいと思いますよ。
感動した時も、腹立った時も、言っていい。マナー守って。
それも「自分を表現する」ことなんだから★
コメント
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