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宇都宮から日光に旅してきたのですが、まだ写真が整理出来ておらず。
先にこの秋の新作版画を。
「旅のしたく」というタイトルです。
グループ展にも出していました。「猫と娘さん」シリーズの秋編です。
春の「コマチ猫ざんまい」ときて、夏の「宵宮花火」。
娘さんは夏に恋をして、秋には結婚した(?)
でもやはり自由な身になりたくて。。。
ちょっと「旅に出てきます」。
大きなカバンと、愛読書の林芙美子「放浪記」を持って。
仲良しの猫たちともお別れですが、木の上の猫は「一緒に行くぜ」とばかりに自分も旅じたく。
地味めの着物と髪ですが、なんせこっそり家を出てきたので、目立ってはいけない(笑)。
グループ展の時も、「この娘さんは、ずっと同じ人物なの?」と聞かれましたが、同じ人でもあるような、違う人でもあるような。
「私の中の娘さん」という感じです。だから自分自身なのか(笑)。
猫を抱くポーズは、かなり夢二の「黒船屋」に影響を受けてます。
はい、大ファンですから。
猫を抱く「やさしい手」が好きなんですよね。
だから、指や、体のしなり方なんかは、こだわって何度も描き直しました。
林芙美子の「放浪記」ですが、すんごく面白くて波乱万丈なんですよね。
私の好きな作家さん、林真理子さんと群ようこさんが推奨してて、文庫を買って読みました。
最初の方は「貧しさの極み」って感じで、それでもめげずに生きていく姿に涙が出てきます。
今、「花子とアン」の再放送をBSでやってるのですが、ちょっとカブりますね。
昔の女性が自立して生きていくって、本当に大変だったんだ…。だから強くなるのかな。
最初、版画の構図のベンチには、カバンしかなかったんですが、なんかそれだと寂しい。
それで、本と、ささやかな野の花束を置きました。
花束は、「自分自身へのエール」の象徴として。
★★★おしらせ★★★
ギャラリー・ページワンさんの楽天ショップは、10月20日をもち閉店となりました。
が、上砂の版画は変わらずページワンさんで販売中です。
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