初めての海外旅行は、ヨーロッパ2週間。
その時に訪れたイタリアのシェナは、中世の素敵な街だった。
函館に、ホテルシェナがあると知ったのは、ずいぶん前のこと。
雑誌に載っていたのを見たのだが、シェナという名前と、
落ち着いた室内インテリアの写真を眺めて・・・
いつか泊まりたいなぁ~と、思っていた。
でも、当時は両親もまだ札幌在住。
旅行で函館に行かなければ泊まる機会はない。
その後、両親が函館に住むことに。でも、元気だったので
横浜・大阪etc・・・我家に来てくれることが多く、函館には
ほとんど行かないし、行っても泊まるのは両親の所。
ホテルシェナの存在は、忘れていたのです。
ところが、6年前。母が、ペースメーカー手術のために
入院することになり、私が泊まるために病院近くのホテルを・・・と、
ネットで調べていた夫が「おまえの好きそうなところがあるぞ~」。
PC画面を見て驚いたアタシ。
「えっ!ここ?○○病院の近くなの?函館のどこにあるのかも
知らなかったけれど、ずーっと前から、いつか泊まってみたい
憧れていたホテルなの」
6年前の11月。ここに泊まり、母の病院へ通ったのです。
小さいけれど、落ち着ける部屋。
部屋の鍵が木製だったのも、どこか暖かなものに思えました。
スタッフの方々も感じがよくて、予想どおり、女性の一人旅に
ふさわしいホテルでした。
手術自体は簡単なものだったが、傷口が開かないようにと
肩を固定されたため、筋力のない母は身動きが出来ず
辛かったようだ。
このときも、担当医に「娘は来なくても良いですね?」と
言ったのが母らしい。
でも「来てもらってくださいっ!」と言われたらしく、仕方がなく(笑)
そんな調子なので、3日目だったかな?
「もう大丈夫だから帰りなさい」とのお達し<帰国命令>が母から
出たので、後ろ髪を引かれながら横浜へ帰ったのです。
想いはどこかで通じるもの。
函館に行き、このホテルの前を通るたびに、そう思うのです。
母の入院という、けっして良いことで叶ったのではありませんが
手術の翌日、心配で夜明けにホテルを出て、病院へと
向かいましたが、冷たい風の少し凍った道を歩いたあの朝・・
このホテルの佇まいに、どれだけ癒されたことか。
雪の季節のホテル画像。こちらに出ています。
この時節柄、大変でしょうが、この素敵な雰囲気をいつまでも・・・
そう思いながら、撮ったものです。