先月、図書館で「アドラーを読む」を借りて読みました。
そして、今、ベストセラーになっている
「嫌われる勇気」 自己啓発の源流 「アドラー」の教えを買いました。
とても、興味深く読みました。
哲人と青年の対話形式になっているので、とてもわかりやすい。
その中で、子育てに良いと思うところをピックアップしてみます。
ほめるって大切だと思っていましたが、アドラーの心理学では、そうではなかった。
しかってはいけない ほめてもいけない
子育てをはじめとする他者とのコミュニケーション全般について
「ほめてはいけない」という立場をとります。
哲人: たとえば、私があなたのご意見に対して「よくできまし」とほめたとしましょう。
この言葉、何となく違和感を覚えませんか。
青年: ええ、たしかに不愉快な気分になるでしょう。
その「よくできました」という言葉に含まれる、上から見下すようなニュアンスが不愉快なんですよ。
哲人: 夕食の準備を手伝ってくれた子どもにたいして「えらいわね」とほめる母親がいる。
「えらいわね」とか「よくできたわね」、「すごいじゃない」とほめる母親は、
無意識のうちに上下関係をつくり、子どものことを自分より低く見ているのです。
人が他者をほめる時、その目的は「自分より能力の劣る相手を操作すること」なのです。
そこには感謝も尊敬も存在しません。
青年: 上司からほめられれば、誰だって嬉しく思う。これは理屈抜きにした、本能の感情です!
哲人: だれかにほめられたいと願うこと、他者をほめてやろうとすること。
これは対人関係全般を「縦の関係」としてとらえている証拠です。
アドラー心理学ではあらゆる「縦の関係」を否定し、
すべての対人関係を「横の関係」とすることを提唱しています。
ある意味ここは、アドラー心理学の根本原理だといえるでしょう。
哲人: 勉強は子どもの課題である、と理解した上で、できることを考える。
具体的には、勉強しなさいと上から命令するのではなく、
本人に「自分は勉強ができるのだ」と自信を持ち、
自らの力で課題に立ち向かっていけるように働きかけるのです。
青年: その働きかけは、強制ではないのですね。
哲人: 「馬を水辺に連れていくことはできるが、水を飲ませることはできない」
というアプローチです。
課題に立ち向かうのは本人ですし、その決心をするのも本人です。
こうした横の関係に基づく援助のことを、アドラー心理学では「勇気づけ」と呼んでいます。
あとがき 岸見一郎
アドラーの死後、半世紀以上が経った今も、彼の思想の新しさに、
時代は追いついていません。
アドラーの教えは、いわば誰もがそこからなにかを掘り出すことができる
「共同採石場」であると言われています。
アドラーの名前は言及されずとも、その教えは多くの人に影響を与えているのです。
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子どもに対しても横の関係を築くというアドラーは、人は平等との思いがあるのですね。
凡人には、なかなかできないことかもしれませんが、そうすべきですね。
国と国との関係(私の国は大国、相手の国は小国と思うことは縦の関係で間違い)
横の関係は、平和に繋がる大切なことですね