「パリ、テキサス」「ベルリン・天使の詩」などで知られる
ドイツの名匠ビム・ベンダースが、役所広司を主演に迎え、
東京・渋谷を舞台にトイレの清掃員の男が送る日々の
小さな揺らぎを描いたドラマ。
2023年・第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で
役所広司が男優賞を受賞した。
東京・渋谷でトイレの清掃員として働く平山。
淡々とした同じ毎日を繰り返しているようにみえるが、
彼にとって日々は常に新鮮な小さな喜びに満ちている。
昔から聴き続けている音楽と、休日のたびに買う古本の
文庫を読むことが楽しみであり、
人生は風に揺れる木のようでもあった。
平山(役所広司)は、寡黙で、台詞が少ない。
彼は清掃員そのもので男優賞を受賞したのだと思った。
誰でも演じられない。
寝る前に本を読むことが日課。TVはないので見ない。
彼の本棚にパトリシア・ハイスミスの本があった。
彼女は「太陽がいっぱい」の著者で、私が大好きな映画。
それで、彼女の本を持っている。
平山が、P.ハイスミスの本を読んでいたということで
ちょっと嬉しかった。
幸田文の古本を買うシーンがある。
彼の過去も察することができる展開もあり、学問もある人物だったと想像できます。
アカデミー賞にもノミネートされていますね。
心に響くものがありそうですね。