中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

ミャオ(苗)族-9-

2006-09-04 00:17:33 | 中国のこと
貴州省の西端、湖南省に接する水城県の北部の南開苗族彜(yi)族郷で開かれた小花(Xiaohua)ミャオ族の跳花坡(tiaohuapo)祭を見に行った。祭は前夜宿泊した水城市から車で3時間ほどの所にある南開跳花場で開かれる。舗装していない道路を行くと、会場に向かうらしい人達の姿がだんだん多くなる。しかしなかなか会場には到着しない。どこからやって来るのか、時折乗用車で行く者もあるが、大部分の老若男女は徒歩である。いったいに中国の農村部の人達が長距離をものともせずに、てくてくと歩く姿はよく見かけるが、この日の人達もどうやら何時間も歩いて会場に行くようだった。

 会場は小高い場所にある広場で、地面から2メートルほど高い半円形の石造りの舞台がある。舞台の前にはもう既にかなりの数の見物人が集まっていた。


 会場の出入り口の辺りには、子ども達相手の露店も出ている。


 開演時刻が来てもいっこうに始まる気配がない。県の「おえらがた」が来るのを待っているとのことだが、苛立つ声が出ることもない。このあたりが中国的、大陸的なのかとも思った。かなりたってから、やっと県の幹部達が到着し、県党書記と言う40代の男性の挨拶の後、花がついた泰山木のような大きな木が若者達に運ばれて舞台を何周かする儀式で祭は始まった。舞台では民族衣装を着けた若者や子ども達のグループが次々に音楽に合わせて踊る。








 中には民族衣装を着けながら、ゴーゴーのような現代的な音楽に合わせて踊る女の子達もあり、おかしかった。居合わせた日本人の男性も「これは民族踊りじゃないよ」と笑っていた。要するに、祭だ、何でもいいから楽しもうということになってきているのだろうか。黔東南地区の銀の装飾も豪華な、伝統的なミャオ族の祭の雰囲気とはかなり違う。


 小花ミャオの少女


 この娘は「私は大花ミャオです」と言った。村から4時間かけてやって来たそうで驚いた。小花ミャオと大花ミャオはどう違うのか、服装は似ているし分らなかった。