中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

ミャオ(苗)族-11-

2006-09-08 00:06:45 | 中国のこと
 貴州省東南部雷山県の北に、西江(Xijiang)鎮と言うミャオ族の村がある。ここは「千戸苗寨」と呼ばれる中国で最も大きなミャオ族の村である。旧暦10月はミャオ族の新年で、西江では苗年節(miaonianjie)という祭が開かれる。2004年11月にこの祭を見に訪れた。

 西江鎮は、川に面した小高い丘に民家がぎっしりと建っている大きな集落である。この村を見下ろす所にある民宿に泊まり、翌日祭を見に出かけた。


村の中央に見える広場が祭の会場  

 村の中に入っていくと既に大勢の人達で賑わっていた。会場に通じる道の両側には店や露店があって、さまざまなものを売っている。




 
 会場の広場には盛装した女性や子ども達がたくさん集まっていて、子どもの服装を整えてやる母親達の姿もあった。
 





 やがて1人の男性が奏でる蘆笙の調べに合わせて若い女性達の列が動き出し、その後には幼い子ども達が続いた。子どもの手を引いている若い母親もいる。ゆっくりと歩いて広場を何度も回るだけで、特に身振り手振りで踊るわけではない。単調と言えば単調なものだが、豪華な衣裳と銀の装飾品を着けた人達が溢れた会場は祭らしい雰囲気に満ちていて、見ていて飽きなかった。

 





  この西江のミャオ族の正装は「西江型」と呼ばれるもので、台江県施洞鎮の「施洞型」に比べると銀製の冠のつくりに違いがあり、衣服に施した色彩豊かな刺繍が見事である。




 夜になり宿の窓から集落の方を見ると、あちこちで爆竹の音が鳴り響き、祭の夜を楽しんでいる様子だった。