中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

黄土高原

2006-09-25 21:27:40 | 中国のこと
 今年の4月9日にかなり強い黄砂が襲来した。ちょうどその日に大阪に行ったが、濃い霧のようにビルはどんよりと霞んで見えた。北京やソウルでもかなりひどかったらしい。

 黄砂はよく知られているように中国新疆のタクマラカン砂漠やモンゴルのゴビ、中国の黄河流域の黄土高原などから北西風に乗って飛来する微細な黄色い粒子で、この粒子が黄河流域では堆積して黄灰色の地層を形成し、黄土高原と呼ばれている。黄土高原は山西省から陝西省、甘粛省、寧夏回族自治区にかけて分布し河南省でも見られる。

  これまでに陝西省の中部と寧夏回族自治区の南部の黄土高原に行ったことがあるが、地味が貧弱そうな緑の少ない所で、とりわけ陝西省の黄土高原は春浅い4月に行ったこともあって、ほとんど緑の見られない荒涼とした風景だった。寧夏で黄土をつまみ取ってみると、色と言い感触と言いちょうど黄な粉のようだった。雨でぬかるんだ黄土層の道を車で通ったことがあるが、ひどい泥土になっていて運転手は非常に難渋していた。 
 
陝西省の黄土高原


人工衛星から見た陝西省の黄土高原(Google earthによる)


陝西省の黄土高原の民家


河南省の黄土層。


 河南省の窯洞(yaodongヤオトン)。ヤオトンは黄土高原によく見られる、黄土層に作られた横穴式住居。夏は涼しく冬は暖かいと言われる。


 河南省洛陽(Luoyang)市の西北にある中溝村(Zhonggoucun)のヤオトン。このヤオトンは地面を長方形に掘り下げて、その四面の壁に造られた珍しいもの。中溝村にも1つしかない。たまたまあるガイドがヨーロッパの観光客を案内してから評判になり、観光スポットになった。


 ヤオトンの内部。きれいに整理されている。ここの住人は独り住まいの元気な老婦人。日中戦争の時には日本軍がこの村に駐屯し、このヤオトンも使ったことを覚えていると言った。


寧夏回族自治区南部の黄土の山地。


黄土層に作られた民家(寧夏回族自治区南部)

  
寧夏回族自治区の南部から北部の区都銀川に移動する途中で遭遇した黄砂。