ナチュラルな暮らし

穏やかな日常の一コマ

瀬戸内の旅~大原美術館と倉敷あれこれ~

2018-12-09 | 旅行

倉敷2日目の午前中は「大原美術館」で過ごしました。大原美術館も2回目です…ここは倉紡社長の大原孫三郎が1930年に創立した日本で最初の私立の美術館です。支援していた児島虎次郎に委嘱して蒐集した世界で著名な作品が展示されています。館内は写真撮影禁止ですが、これは正門にあったポスターです。

 

美術館はギリシャ神殿のような造りです。見上げて写真を撮っていたら何とてっぺんに鳩?が!

 

 

こんな装飾にも注目でした。

 

日本に美術館がほとんどなかった時代に、西洋美術の素晴らしさを知ってもらいたいという大原孫三郎と洋画家児島虎次郎の熱い思いの元に世界中の名画が集められたそうです。モネの睡蓮をはじめ、エル・グレコの受胎告知、ゴーギャンやピカソ、マティスの作品など美術の教科書に載っていた著名な作品が見られて感激です。今回時間をたっぷりとってゆっくり見られて良かったです。もちろん、児島虎次郎の作品もありました。

そして今回じっくり見たかったのは工芸館です。民芸運動も支援していた大原孫三郎…繋がりのあった河井寛治朗、濵田庄司、棟方志功らの作品が展示されています。建物は大原家の米蔵を使っているそうです。

 

 

室内・外装を手がけたのは染色家の芹沢銈介です。この作家さんの展示室の外観は白壁がベンガラ色になっていて注目です。内部も床に栗の木煉瓦を敷き詰めてあったり、釉をかけて焼いた瓦を敷いてあったりで見どころ満載でした。東洋館には中国古美術品の展示もありました。

 

分館は孫三郎の長男・總一郎が設立、近代日本の美術史を代表する青木繁、岸田劉生などの作品が展示されています。庭には瀬戸内海の小島をイメージした展示物も…ロダン、ムーア、イサムノグチの作品もありました。

 

 

分館の向かいに「新渓園」があります。前日にガイドさんに案内されてとっても良かったので、この日も立ち寄ってみました。また広間の縁側で一休み、美しい紅葉を眺めて来ました。

 

 

 

茶室の前の庭石…亀のようでした。落ち葉の庭を歩いて大原美術館を後にしました。

 

 

 

美観地区は前日にガイドさんと散策したのですが、この旅の一日目の到着後にも散策したのでその時の記録を…

まず、アイビースクエアのアイビーの紅葉…とってもきれいでした。

 

 

途中で見かけた「タイワンフウ」の紅葉…台湾楓はカエデのようなきれいな紅葉でした。

 

 

街の景観で気になったところ…消防の屯所が蔵造り、観光ポスターに登場する倉敷考古館前の橋に人が誰もいない、倉敷川に白鳥がいる、信州からのお蕎麦屋さんがあったなどです。

 

 

 

 

おまけは、倉敷で出会った植物たち…まなこ壁とみかん、サザンカ、信州では見かけない木立ダリア(皇帝ダリア)、壁の花々、春のようにみごとに咲いていた桜です。

 

 

 

 

 

 

も一つおまけは倉敷のマンホールの蓋です…美観地区北側にある阿智神社に藤の名木があって、倉敷の市木が藤だそうです。

 

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瀬戸内の旅~倉敷美観地区~

2018-12-07 | 旅行

瀬戸内の旅の2日間は一人で半日づつ、「堂々川砂留見学」「倉敷美観地区散策」「大原美術館鑑賞」「岡山後楽園散策」の4つの計画を立てました。今回は「倉敷美観地区」の散策記録です。ここを訪れるのは2回目ですが、前回はもう20年くらいも昔です…もう一度新たな気持ちでじっくり見たいと、ガイドさんをお願いしました。そしたら何と集合時間に私だけ…個人ガイドと相成りました!ガイドさんの丁寧な案内でじっくり倉敷を堪能できました。

まず訪れたのは美観地区のすぐ近くの老舗ホテル「倉敷国際ホテル」です。ここの見どころはロビーの壁一面の棟方志功の版画です!このホテルの壁に合わせて作られたそうで、迫力ある作品でした。案内がなければ泊まらない限り見ることがない作品かと、見られて嬉しかったです。

 

 

次の訪れたのはホテルの隣、大原美術館の「新渓園」です。ここは明治26年、倉敷紡績の初代社長大原孝四郎氏の別荘として建設されたもので、和風建築として高く評価されているそうです。開放されている大広間の縁側に座って庭を見ることができました。ちょうどモミジの紅葉が見事で素晴らしい眺めでした!

 

 

 

 

大原美術館の敷地内を散策…この美術館の建物の窓らしき部分はモルタルで塗り固められています!これは美術品が盗難にあった時に、窓は危険と塞いでしまったのだそうです。

 

 

工芸館の建物はもとは大原家の米蔵だったそうです。趣きのある建物です。

 

 

池にはこの美術館にある「モネの睡蓮」の絵繋がりで、フランスのモネの庭から株分けした睡蓮が植えられています。

 

川を挟んで向かい側から眺めた「大原美術館」…倉敷紡績などを手掛けた大原孫三郎氏が作った日本で第一号の私立美術館です。

 

ここの橋にはこんな彫り物が…そして向かい側には旧大原家住宅(重文で築200年以上経過)があります。

 

 

その向かいには大原家の旧別邸「有隣荘」があります。オレンジの壁や緑の瓦がきれいです。

 

 

この石垣と板塀はきっちり合わさるよう作られていて注目でした!

 

 

この地区にはレトロな町屋がたくさんあります。民芸品のお店や旅館、カフェとして使われています。

 

 

なまこ壁が美しい蔵もあちこちにあります。

 

倉敷の代表的な景観はこの川…川舟の行き交うのもいい眺めです。

 

 

 

そしてこの川は海と繋がっていて、船での輸送に重要な役割を果たしていたのです。ここで紡績が盛んになった理由にもなっています。倉紡の製品や原綿を積み降ろした場所の碑がありました。

 

その倉紡の工場は今は「アイビースクエア」となっています。そしてその前は代官所があったそうです。

 

 

代官所内濠遺構や井戸が残っています。

 

 

ここは工場があった場所…グレーの部分に機械が並んで置かれていたそうです。工場の暑さ対策で壁にアイビーを這わせたのが今に続いているとのことです。

 

ホテルのロビー…クリスマス仕様になっていました。

 

この入口と洋館は朝ドラ「マッサン」のロケに使われたそうです。

 

 

美観地区では電柱、電線はみな地下へ…すっきりした街並みになっています。

 

 

倉敷で一番古い大型町屋…築300年の重要文化財の「井上家住宅」は修理中でした。

 

こうした細い路地もあちこちにあって注目でした。

 

 

「旧倉敷銀行」の建物…レトロな素敵な建物は児島虎次郎の美術館として甦るようです。

 

たくさんの注目場所を解説付きで案内していただき、同年代の女性ゆえの生活情報もお聞きしたりで、とってもいい時間が過ごせました。ガイドさんに感謝の倉敷美観地区散策でした!

 

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瀬戸内への旅~堂々川砂留~

2018-12-05 | 旅行

4泊5日の旅…夫の所属する団体の学術集会が倉敷であって、それに同行(毎年夫は出かけていますが、同行したのは初めて)して、2日間は一人旅でした。1日目は移動で8時間、夫と交代での運転でしたがさすが疲れました…

移動の最初は中央道…天竜川に川霧が発生していて素敵な光景でした。(河岸段丘の上に中央道は走っています)

 

 

しばらく進むと霧は山の方へ登って行きました。

 

 

この日は倉敷泊まりなので美観地区を少し歩き、2日目は広島県まで行きました!岡山県寄りの福山市です。福山市は広島県第2の都市、まず駅に降り立つとその眼前にそびえる福山城に驚かされます!(駅のホームからの撮影です)

 

福山駅でローカル列車に乗り換えて、降りたのは「神辺駅」…ここで堂々川ホタル同好会の会長さんにお会いして、堂々川砂留を案内していただきました。ここに至るまでには沢山のご縁があって、皆さんに感謝しながらの見学となりました。神辺平野のゆったりとした田園風景…穏やかな山姿にも癒されます。

 

堂々川の砂留に着きました。実際の砂留を目の前にして、江戸時代に築造された砂留が今に残り、今も活かされていることに感激でした!

 

感激はちょうど紅葉の時期に重なったこともです!素晴らしいモミジの紅葉でした。

 

一番砂留です。見せていただいた砂留(一番~六番)は登録有形文化財に登録されています。

 

 

2番砂留、3番砂留、4番砂留、5番砂留と上流に向かって続いています。

 

 

 

 

6番砂留はとても大きく、その積み上げられた石を目の前にして感動でした!基部の大きな石は古墳の石を使っているそうです。

 

 

 

上に登ってみると足がすくむほどの高さです!

 

 

上部は堂々公園となっていてきれいに整備されていました。ここでなごりのヒガンバナを見ることができました!

 

この堂々川砂留を見せていただいてもう一つ感動したのは、この砂留を守るのに子供さん達も一緒にヒガンバナを植えるなどの活動をされていること!見かけた看板からもその活動の様子が分かります。

 

  

そして次に案内していただいた、とっておきの場所にも感動でした。この池の水鏡の素晴らしさ!写真にそのままが写り込めていなくて残念ですが、紅葉の時期と相まって素晴らしい眺めでした!

 

 

この地は瀬戸内気候…雨が少なく、灌漑用のため池が多いそうですが、この池の景観(水鏡)はとっておきのものだと感じました。

 

 

山の中の支流にも砂留めが…堂々川には江戸時代に築造された砂留が16基もあるそうです。

 

もう一つの池の水鏡も素晴らしい景観でした!この池にはカワセミもいるようです。

 

 

途中で見かけた境界の石…「堺」の文字が刻まれていました。明治8年建立、自分たちの持ち山を主張して建立したものとのこと、山が生活にとって大切(材木、山菜、燃料等)だったことがうかがえます。

 

次に案内していただいたのは「古墳の丘」…ここは見渡せる山の斜面に何と14基もの古墳が存在しているのでした!まさに「古墳の丘」「古墳群」でした。

 

 

 

近くで見せていただいた古墳…こうした古墳がこの丘に集中しているのです。古くからこの地が生活しやすい場所だったことがうかがえます。

 

 

最後に案内していただいたのは神辺平野が見渡せる場所…穏やかな山容の山と堂々川がはぐくむ神辺平野のこの眺めも素晴らしいものでした!

 

 

山を下りかけたところで進む道に光が降り注ぐ光景が…この日の締めくくりにふさわしい絶景でした!

 

感動の連続のこの日の見学…案内してくださった堂々川ホタル同好会の会長さんには本当に感謝でした。それにブログでのご縁を作って下さったブロ友さんにも感謝の見学となりました。ありがとうございました!

 

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東京へ~山種美術館とあれこれ~

2018-11-26 | 旅行

今回の東京行きでは候補はいくつかあったのですが、時間と相談で「山種美術館」に行って来ました。

その前に…朝の車中からの富士山です。良い天気で、逆光ながらきれいな富士山が見えました!(写真は難しかったですが)

 

 

 

 

朝日が昇る時間帯は空も雲も山も輝いてきれいでした。

 

 

 

 

甲斐駒も雪をかぶって初冬の装いです。

 

「山種美術館」は広尾にある日本画の美術館です。山種証券の創始者の山崎種二のコレクションを展示していて、日本画を中心に数百点の収蔵作品があるそうです。

 

 

 

今は「皇室ゆかりの美術」展を開催していました。

 

この↑下村観山の作品をはじめ、野口小蘋らの宮家蔵の作品や皇居宮殿の装飾を手掛けた東山魁夷らの作品が見られました。

 

 

撮影禁止の中で唯一撮影許可の作品はこちら…下村観山の「老松白藤」です。

 

 

横山大観の富士山(絵葉書より)や上村松園の美人画など、見ごたえのある作品がたくさんで充実の内容でした。東京国立博物館や三の丸尚三館からこの企画展の為に来ている作品もありました。

 

閉館時間までいて外に出るともう夕暮れ…この建物の一階と地下が美術館です。

 

 

時間があれば、ここから根津美術館へそして青山まで歩けるコースかと思いますが、この日は恵比寿駅に戻りました。街路樹のイチョウはまだ緑がかっていました…

 

 

新宿に戻って、この時期きれいに飾り付けられているイルミネーションを見て帰途につきました。

 

 

 

 

 

 

 

都会のイルミネーションもきれいでしたが、帰り道の車中からの家々の灯り(特に甲府盆地の灯り)もまた素敵な景色でした(写真はありませんが)…

 

おまけはこの時期には場違いな感じもするのですが、沢山のバラの花に出会った記録を…この日の午前中に都電荒川線を利用しました。その沿線にはバラがたくさん植えられていて、この時期でも沢山のきれいな花が咲いていて感動でした!

 

      

 

      

 

    

 

                 

 

                                                                    

 

  

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東京へ~大隈庭園と京料理~

2018-11-25 | 旅行

23日に東京へ行ってきました。早稲田の大隈庭園の散策とホテルでの京料理を楽しみました。

大隈庭園は広い芝生と池のある庭園で、大隈重信の邸宅と共に明治20年に完成したそうです。芝生を広く取り入れ、遠景に築山と池を配しています。現在は早稲田大学の管理下で、大学の講義のある月~土に開園され日祝日は閉園ですが、年3回の祝日特別講義のある日で開園していて中に入れました!大隅講堂の隣にあります。

 

 

ここは旧松平讃岐守下屋敷庭園だったそうで池を配した和の趣きもあります。

 

 

 

 

ちょうどモミジが色付いてきれいでした。

 

 

韓国の校友会から贈られた鐘だそうです。

 

サザンカやツワブキがきれいに咲き、返り咲きのツツジも咲いていました。

 

 

 

この庭の隣にあるのが「リーガロイヤルホテル」です。

 

ホテル側から見た大隈庭園です。

 

 

ホテル入口には大きなクリスマスリースが…ホテル内あちこちにツリーやデコレーションあって、クリスマスの雰囲気がいっぱいでした。

 

 

 

 

 

ホテル内は素敵な空間…2組のウェディングにも遭遇しました。

 

 

 

食事は京料理のお店で…

 

伝統の京料理…季節感あふれる趣向で味わうことができました。カメラの設定ミスでお料理がきれいに撮れていなくて残念…

 

 

 

 

 

他にもあれこれ…雅な味を時間をかけて堪能することができました。

 

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