「西天竜用水路」を辿る後半は、この「水路橋」からです。ここは中央自動車道からも見え、春日街道からも見えるのに、いつも通りながら気づかなかった橋…花華さんのブログで知って、見たいと思っていました。春日街道から中央自動車道、その向こうに水路橋が見えます。
正式名称は「深沢川横断水路橋」です。深沢川の両河岸段丘から川をまたぐように設置されています。
用水路が谷を直接潜るサイフォンになって、今では地元の方の生活道路となっています。この橋を通ってみましたが、両脇に縁石はありますが柵がありませんし、車高のある車でしたのでちょっと怖かったです。
田園風景の中に溶け込んでいる水路橋…でもそのレトロな雰囲気の橋は、今まで気づかなかったのが不思議なほど、存在感ある注目の建造物でした!
橋は老朽化している様子ですが、近代化遺産めいた姿で、田園地帯にあって中々いい佇まいでした。
この街灯も何やらレトロです。
ここで出会ったのは「キセキレイ」です。その綺麗な黄色を垣間見ることができました。
その後この谷間を抜けてサイホンの場所へ…この道、切り立った段丘を削って作られたのか、車幅ギリギリのとっても狭い道でした。
ここが「深沢サイホン」の場所です。流れてきた水はここから落として、川向うにあげています。
このフェンスに掛けられていた説明書…とってもわかりやすくて良かったので、ここに載せさせていただきます。
ここにかかれている「平成24年度卒業 伊那小学校6年仁組」の皆さんの活動には心打たれました!きっとこの活動を通して、様々なことを学ばれたことと思います。こうした活動が継続されているといいなと思いつつ見せていただきました。
生徒たちの植えた水仙はこの時期のものではなく、フェンスに絡まっていたのは「マルバルコウソウ」です。
この後、箕輪町から南箕輪村に向かいました。深沢サイホンの下流出口の先には中央自動車道の上を西天竜用水路が渡っている場所があります。
向こうから中央自動車道を渡ってきた用水路が開渠(かいきょ…上部を開け放した水路)となります。西天竜用水路は、暗渠(あんきょ…覆いをした水路)、隧道(ずいどう… トンネル)、サイホンの個所以外は開渠となっています。サイホンは6か所あるそうです。安全確保のため開渠部分は柵で覆われています。夫が言うには、稲刈り後に水を抜くので用水路で魚を捕ることもできたそうです。
近くの田んぼには「アオサギ」がいました。白いサギの姿も…
ここから最終地点、伊那市に向かいました。最後は河岸段丘からの落差を利用した水力発電に使われているのですが…ここが最終の水門のある所です。この下が発電所です。
ところがその発電所は改修工事中でした…高いところの水門が水路の最終部分にあったものです。
この手前の小沢川に最終的に流れ込むので、その最後を見届けようと小沢川の向こう岸に行って見ました。片側は小沢川、片側は田んぼの土手という、車幅ギリギリの狭い道でした。(「ぽつんと一軒家」に向かう道の様!)
「西天竜用水路」の最終地点はこの小沢川に流れ込む場所でした。
全長26㎞の「西天竜用水路」の出発地点から、最終地点までを見ることができました。生まれ育った伊那谷ですが、今まで認識不足だったこの地の灌漑の様子を知ることができました。どの場所もどの施設も興味津々に見て回り、充実の一日でした。車であちこち移動して往復70㎞位走ったでしょうか。車を停めて散策もしましたので、この日の歩数は3248歩でした…