「2018シルクフェアinおかや」の特別企画として「近代化産業遺産巡りツアー」があったので参加しました。
毎年こうした企画がされていましたが、ゴールデンウィークに入っていて、今まで参加する機会がありませんでした。巡るのは日本のシルク産業を支えた岡谷のゆかりの地です。
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まず、「今井家住宅」(御小休本陣)を訪れました。
ここは中山道の塩尻峠の東口で、今井村が栄えたところです。今井村は早くから製糸業が発展してシルクとのかかわりがあったそうです。
今井家は代々この地で名主を務め、御小休本陣としての役割も果たしてきたそうです。(ちなみに現在の市長さんのお家です。)国登録有形文化財に指定されています。
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門を入ると大きなお屋敷が構えています。
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三間続きの座敷です。上段の間は本当に一段高いお座敷になっていました。
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塀の中は池を配した庭になっています。
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土蔵の屋根は諏訪で生産される鉄平石を使っています。土蔵は文庫蔵、米蔵、木蔵が並び、屋敷林へと続いています。
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次に訪れたのは「旧山一林組製糸事務所」です。
ここは明治12年創業の製糸工場があった所でこの事務所棟は大正10年に建てられたものです。木造で外壁はタイル、屋根は和瓦です。国の登録有形文化財であり、近代化産業遺産にも登録されています。
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玄関の欅板の受付カウンターとその上のガラス窓も当時のまま…ガラスの歪みが往時を偲ばせます。
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内部は今は岡谷絹工房として機織り機が置いてあり、絹織物が作られています。この金庫も当時のものだそうです。
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次に訪れたのは「初代片倉兼太郎生家」です。
近代日本の最大製糸会社であった片倉組を創立した片倉兼太郎の生家、住居です。建築後200年を経過し、少しずつ手が加えられていますが(屋根も葺き替えられています)国登録有形文化財に指定されています。
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片倉製糸は大きく発展しましたが片倉兼太郎は生涯ここを住居としたそうです。座敷部分の外観と内部です。
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あちこちを精力的に出かけて世界最大の生糸メーカーの礎を築いた、兼太郎の大きなトランクと商談の為に活躍したであろう、家の中にある電話ボックスです。
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江戸時代中期の創建で、明治期以降に改造もされていますが、大製糸家の家としては質素な感じがします。(職員や一般市民の為には片倉館など豪華な建物も作ったのにです…片倉館を作ったのは2代目兼太郎ですが、2代目もこの家を住居としていたそうです) 3代目は松本の今井家に養子に入り、松本の片倉組の発展に寄与したそうです(カタクラモール、イオンモールになごりが引き継がれています)
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落ち着いた雰囲気の上座敷…掛け軸にも注目でした。
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ここには蔵が3つ並んで建てられていました。太い梁にも注目でした。
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次に「旧片倉組事務所」を訪れました。
ここでは明治43年建築の建物が現在も片倉組から独立した印刷部門の中央印刷株式会社の事務所として使われています。木造で外観はタイル貼り、柱型は人造石で仕上げてあります。国登録有形文化財に指定されています。
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こちらはレンガ貼りの建物、金庫が入っている建物で窓がありません。
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内部の応接室は往時を偲ばせる雰囲気です。飾り棚のステンドグラスの松に注目でした。
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階段の柱もカーブの段差もレトロな雰囲気です。
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次に訪れたのは「旧林家住宅」です。
ここは製糸業の発展期に活躍した林製糸所の初代社主、林国蔵が明治30年代に造り現在にその姿をとどめています。木造切妻造りの主屋と離れの座敷と洋館からなり、全国的に数少ない「金唐革紙」の天井と壁が見られます。国の重要文化財に指定され、近代化産業遺産にも指定されています。
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内部の廊下と廊下から見える土蔵です。
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「金唐革紙」は明治期に作られた装飾壁紙です。この座敷には壁や天井に使われています。光による劣化を防ぐため、窓が閉められて部屋は薄暗くなっています。
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金唐革紙の天井と壁です。当時の豪華さをうかがうことができます。
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洋館の天井にも金唐革紙が使われていました。
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洋館の外観です。当時のまま残されています。
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林家住宅は高速道路の高架近くにあります。時の流れを感じる風景です。
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ツアーを終えて蚕糸博物館に戻って来ました。
この盛り沢山な内容、一日くらいかけてゆっくり巡ってほしかった位です。前蚕糸博物館館長さんの解説付きで、地元の近代化産業遺産の数々を実際に見ることができ(この日だけの公開場所もあり!)本当に貴重な体験ができて感激でした。素敵な企画のシルクフェア…岡谷のシルクに関する認識も深くなりました。
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そして、この日のおまけ!
各見学会場を巡るスタンプラリーに参加すると福引のガラガラが引けます。まず私が挑戦すると何と一等賞!大きな鐘が鳴らされてビックリでした。その勢いでと夫の分も廻したところ三等賞!商品券と絹石鹸をゲットしました。
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