妻が、何を思ったのか、「ニシン漬けを作りたい」と言い出した。それも、冷蔵庫でできると言う。浅漬けの素で浅漬けを作るのとはわけが違うだろうと思った。キャベツ、大根、ニンジン、身欠きニシン、糀、鷹の爪、塩などを大きなフリーザーバックに入れて、手もみをして、チルドルームに入れること数日・・・・おいしい立派なニシン漬けができ上がった。反省点は、身欠きニシンが柔らかすぎたことと糀が少なかったこと。身欠きニシンはもっと堅く干した物を買った方が良いのだろうか?
妻の弁・・・ただ、冷蔵庫へ入れっぱなしだったわけではないとのこと。平べったくして、下に水が溜まるので、まんべんなく浸かるように、1日に4~5回ひっくり返していたそうだ。そして、「おいしくな~れ」とおまじないをしたとのこと・・・。
昔はどこの家でも、漬け物は自分の家で漬けていた。我が家でも祖母から母へ、母から亡妻へと受け継がれてきたいろいろな種類の漬け物があった。子供の頃は我が家でもかなり多くの漬け物を漬けていた。自分は母が漬けるニシン漬け、サケの飯鮨、我が家独特のさきイカを入れる朝鮮漬けが特にお気に入りだった。それも氷が混じったものをジョリジョリと食べるのが好きだった。
今の家を建てて同居した母が張り切っていろいろな漬け物を漬けた。ところが、ことごとく酸っぱくなり、失敗作だった。その原因は、物置が鉄筋コンクリート造りの1階部分なので、いくら寒くても室温がマイナスにならないことだった。それ以来、母は漬け物を止めた。漬け物樽や漬け物石が今でもたくさん物置に残っている。その後、漬け物は少しずつスーパーで買って食べるものになってしまった。
考えてみれば、漬け物は、冬期間の野菜不足を補う保存食でもあり、身体に良いとされている発酵食品でもあった。今は野菜は年中出回って野菜不足の心配はなくなり、核家族化して大量の漬け物は必要なくなり、漬け物を漬ける家は少なくなった。スーパーで買う漬け物はおいしいが、いろいろ添加物が入っているようだ。その点、冷蔵庫で手軽にできる手作りの漬け物は大歓迎だ。
さて、1日中雨の今日は、ウォーキングもできず。「山と渓谷」2月号の「室蘭岳(スノーハイク)」の初稿が届いたので、その校正と大幅な加筆部分の執筆、さらに、北海道新聞札幌圏版連載中の「ほっかいどう山楽紀行」12/27掲載予定の「塩谷丸山」の原稿書き、その後、スキーのワクシングに勤しんだ。