癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

中辺路2日目・近露~熊野本宮大社~湯ノ峰温泉〈28km〉

2014年05月20日 | 登山・旅行
《3年連続の熊野本宮大社本殿前》

早目に用意してもらった朝食を食べ、宿の車で近露王子まで車で送ってもらった。7:00に近露王子をスタート。

予報で心配していた雨だが夕方まで持ってくれることを願う。宿から今日のゴールまでは28kmの長丁場。10時間の予定でスタート。

今回は四国遍路の歩き始めの数日間に足の指にできたマメ対策で5本指の靴下の上にランニングソックスを履いている。靴は履きなれたトレランシューズ。



最初の8kmは山道ではあるが、生活道路を兼ねた舗装道路だった。最初の見所は、杉の巨木に囲まれた継桜王子社と枝が一斉に南へ向いた、樹齢1000年を超えるという野中の「一方杉」。王子社の下の名水百選の野中の清水で水を汲む。


山の斜面の標高500m前後トラバースする感じの道沿いの民家にいたずら心の彫刻に思わず心和む。小広峠を越えて小広王子から川を越えて所で舗装が終わる。


橋を渡って熊瀬川王子の登りから杉林の中を登る古道の雰囲気を残す石畳の階段となる。ここからが、中辺路で最も険しい地域となり、標高差200m~300mほどの急峻な登り下りを繰り返す3つの峠越えが始まる。まずは、草鞋峠(592m)。女坂と呼ばれる下りがきつかった。

草鞋峠から川沿いの道に出たら、その先の古道は通行止めになっていて迂回路へ。


迂回路の登りも急だった。3つの峠で最も高い岩神峠(671m) の手前から越えてきた草鞋峠とその下の谷、さらには登ってきた急な斜面を振り返った。なかなかの険しさだ。


岩神峠からの下りもかなりの斜度だった。本来の古道と合流する手前の蛇形地蔵の前で一休み。湯川王子を越えて、次の三越峠への登りとなる。



やがて、昔関所があったという三越峠(548m)に到着。登りは大して気にならなかったが、音無川沿いまでの下りが急で長かった。

やがて、林道や舗装された生活道路や古道だけの道が繰り返されてどんどん下っていく。


山中の古道には「蘇生の道熊野古道」の石柱が目立ってくる。


やがて、山村の中を下って行くと、ゴール近しを思わせる。

最後の古道らしい雰囲気を残す道を下って行くと、集落に入る。みちなりに下って行ったら熊野本宮大社の裏鳥居から境内に入って行ってびっくり。しかも本殿の裏だった。

14:30、近露から予定より1時間以上速い7時間30分だった。


昨年と一昨年は、下の鳥居から長い階段を往復したが、今年は下るだけ。


明治22年の大洪水で流されるまで熊野本宮大社があった大斎原の大鳥居を潜る。湯ノ峰温泉までの大日越えへ向かおうと思ったら雨が降って来た。

ちょうど良いタイミングのバスがあったので、それに乗った。


湯ノ峰温泉は川を挟んでこじんまりとした旅館や民宿が立ち並ぶ歴史を感じさせる温泉街だ。

傘をさして有名な「つぼ湯」を外から眺めて、今日の民宿てるてやへ。


この民宿の名は、この温泉街に伝わる悲話伝説の照手姫によるらしい。早速こじんまりとした温泉でのんびりと疲れを癒した。


夕食は、鹿の刺身が出た。ルイベのように凍らせてあったが美味かった。昨日も出た鮎や鴨鍋はこの辺りの名物か?