昨夕になって、急に天気予報が変わり、夜半から10時過ぎまで雨になった。
斜里岳登山は諦めて、どこで時間を費やそうかと考えていたら、道の駅で「博物館網走監獄散策マップ」を見つけた。見応えがありそうな感じだったし、まだ、見たことがなかったので、40kmほど戻って網走へ。
博物館網走監獄は、広大な敷地のなかに、移築復原、あるいは再建築された旧網走刑務所の25もの建物群である。この内8棟が国の重要文化財、6棟が登録有形文化財である。
明治・大正期の歴史的建築物が物語る刊行建築と北海道の歴史を感じる散策をたっぷりと楽しむことができた。
入館受付と正門。この正門は、現在の網走刑務所と同じらしい。
入館料は大人1100円だが、70歳以上は半額の550円だった。ラッキー!
施設の配置図
庁舎~囚徒が切り開いた北海道開拓の歴史と、重要文化財の見所を紹介した展示コーナーがある。
北海道開拓は、まず囚人が道路を開削し、屯田兵村の兵屋を建てる「監獄開拓」から始まったことを再確認できた。
旧網走刑務所職員住宅。看守長屋と呼ばれ、1軒の広さは9坪。瓦屋根なことに驚いた。
休泊所~中央道路の開削の時に使われた仮の宿舎で、動く監獄と言われていた。
休泊所の中の再現。
耕でん庫~農機具庫や鍛冶屋もある。
上は漬け物庫の中。下は当時の農機具。これらのほかに味噌・醤油蔵もあり、刑務所は自給自足だった。
釧路地方裁判所網走支部法廷復原棟。
監獄博物館~監獄の歴史や当時の囚人の暮らしや作業を紹介。
中央道路の開削のデータ~いかに困難な工事だったかがよく分かる。シアターでも再現されていた。
当時の囚人の服装
現在の網走刑務所の共同房(上)と独居房(下)~テレビまであるのには驚いた。ホテルのシングルとほぼ同じで3食が保障されている。これなら、また戻りたくなる訳が分かる。
二見ヶ岡刑務支所~自給自足の先導的な建物として明治19年に建てられた。開放的処遇施設なので看視も緩やかだったそうだ。
二見ヶ岡刑務所の内部~上は舎房、下は作業場
二見ヶ岡刑務所の農作作業の様子の再現。
旧網走刑務所の舎房及び中央見張所~5棟が放射状に広がる舎房で、木造行刊建築物としては、世界最古で、最大の規模を誇るそうだ。
共同房(左)と独居房(右)のドアの違い。
浴場~入浴時間15分。入り方にもルールがあったそうだ。
独立独居房~窓がなく真っ暗な部屋。規律違反者が入れられ、受刑者が恐れた場所。
教かい堂~外観は和風、内部は洋風の和洋折衷の建物。
監獄レストラン~いろいろなメニューがあるが、現在の監獄食と同じものが2種類あったので、ほっけ定食を食べた。麦飯は子供の頃を思い出し、やはり美味しくなかった。
見て歩くのにも時間を要したが、それ以上にブログアップに時間が掛かり、良い時間潰しになった。
昼から素晴らしい天気になったのが悔しい。しかし、斜里岳の山頂部は雲に覆われていた。果たして明日の天気は?最近はその日にならないと天気が分からない日が続いているし、それぞれの予報がまちまちなのも困る。