「ヤマタ電機」と「ジャパネットたなか」の話

2009年04月01日 | 季節(春)
              (豊岡市はカバンの出荷日本一、
                   街を走る循環バスもカバンの姿に変身)

明け方4時頃トイレに起きた時、リビングのテレビが勝手に映っています。
いつの間に電気が入ったのか、不思議に思いながら見ていると、なにやら記者会見です。
売り上げ日本一を誇る大型量販店は、「ヤマタ電機」です。
テレビでいつも派手な宣伝、通信販売でお馴染みは、「ジャパネットたなか」です。
「ヤマタ電機」と「ジャパネットたなか」の社長に加え、家電のトップメーカー・ハナソニックの社長も並んでの記者会見です。

山田(やまた)社長の発言です。
「当社は4月1日をもって、販売価格を地域店の皆さんと同額にすることに決めました」です。
『え~、ほんまかいな~』とビックリです。
「20%だとか30%のポイントも、一切なしにいたします」、「店頭で値引きを求められても、地域店の価格を見てきて~と、お断りします」と発言です。
ジャパネットたなかの田中(たなか)社長も、
「これ付けます、あれ付けますの大盤振る舞いはやめます。価格はお近くの街の電気屋さんと同額にします」と、同じような趣旨の発言です。
ハナソニックの社長は、
「ヤマタ電機さんでも、街の電気屋さんでも、1台仕入れていただいても1万台仕入れていただいても、卸価格は同額にいたします」です。

記者の質問です。
「どうしたんですか、今までのやり方とえらい違いますが」と尋ねます。
社長の3人は口をそろえて、
「近江商人から学びました。今日からは三方よし(さんぽうよし)でやらせてもらいます。三方両得になりますように」と応えます。
売手によし、買手によし、世間によしの「三方よし」です。
「他国へ行商するもの総て我が事のみと思わず、私利を貪ること勿れ・・・・」は、近江五個荘商人の家訓です。
世間よしの中には、地域の電気屋さんのことも考えてのことでしょう。
メーカーが赤字になるほどの無理な仕入れはおかしいと感じられたのでしょうか。
同じ五個荘商人の家訓に、「奢者必不久」というものもあります。
「奢れる者かならず久しからず」といって、何でもかんでも大きくなっていくことを諌めていますね。

今朝はいいテレビ見たな~と思いつつ、もうちょっと寝るかと二階に上がりました。
私がいなくなった後の画面には、
「テレビをご覧のみなさん、4月1日を迎えました。今日はエイプリルフールです」のテロップが流れています。