先日の事。
友人がイギリス旅の土産話を披露してくれた。
「僕たちはキャンプ場でテントを張って泊まっていたんだ。そこには小さなトイレ小屋があって、用を足した帰りにキャンプ場の料金は何処で払うのだろうかと通りがかりの女性に聞いてみると、ほら、向こうにパイプを咥えて長靴を履いた人、緑色のセーターの、手押し車で働いている男性が見えるでしょう?あの人、多分ここの人よ、聞いてみたら?と言ったんだ」
確かにキャンプ場で“パイプを燻らしながら泥だらけの長靴を履いて手押し車を押す人”を見たら私も“管理人”と見ただろう。
彼は通り過ぎようとする長靴紳士にキャンプ料金とそれを何処で払えばいいのかと声をかけた。するとかの紳士はゆっくり頷きながら「あーー、あそこの小さいトイレ小屋の脇に箱があるからそこに入れておけばいいですよー。幾らでもいいから。。」と答えたそうだ。成る程と頷きながらも思い返せば、今し方そのトイレを使ったが、その付近に料金箱を見かけた記憶がない。友人は去りかける長靴紳士を慌てて呼び止め、そのことを言うと
「うん、私も見たこと無い。。。」と肩をすくめてにやりと笑った。
という話だった。
この話、結構気に入っている。