できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

まずは「声をあげていく」こと。

2006-11-20 20:01:27 | 私の「仲間」たちへ

ようやく本来の大学での仕事にもメドがつきましたし、今日でちょうど先週のシンポジウムから1週間たちました。そろそろ、徐々にですが、先週のシンポジウムでしゃべった内容をもとにして、大阪市立青少年会館の存続問題や、大阪市の今後の青少年施策の展望などについて、私の考えを述べていきたいと思います。

その前に、たぶん新聞の大阪版のページだけだろうと思うのですが、先週のシンポジウムについては、産経新聞と大阪日日新聞がその様子を伝えたそうです。住んでいる地域がちがうので私の家では読むことができないのが残念ですが、記事を送ってもらえる人が見つかったので、近々、読もうと思います。

それにしても、他の新聞社はこの問題について、市長側のコメントなどは伝えても、青少年会館の現場や「市民」の動きをちっとも追わないのが気になります。その分、他の新聞を読んでいる人は、自分たちはこの大阪市立青少年会館のことや、青少年施策の今後について、市長側の流す情報が物事の理解の前提になっていることを、よく自覚していただきたいものです。他の新聞社は、この件以外の分野ではさておき、大阪市の青少年会館のことや今後の大阪市の青少年施策については、大阪市長側と意見の違う層の意見も書くなどして「バランスよい記事を書く」ということすら、今はできていないようなのですから。

それから、もうひとつ。「市民」といっても、実にさまざま。青少年会館の周辺地域に住んでいる人々や、今、青少年会館での諸活動に参加している子どもや保護者、これも「市民」です。また、青少年会館での諸事業の運営に積極的にかかわっているNPOや社団法人などのメンバー、この人たちも「市民」です。そして、青少年会館の職員や市役所・市教委の職員だって、勤務時間を過ぎて家に戻れば「市民」です。

「市民の声」といっても、実際のところは「多様」なのです。だから、市長・市政上層部及び市議会のみなさんは、今、「市民の会」で動いている人々のことを「変な動きがおきた」などといわず、まずはこの人たちの声に耳を傾けていただきたい。というか、この動きを「変な動き」としかいえない市政上層部や市議会の関係者がいたとしたら、そのご自分の感覚のほうを疑っていただきたい、とすら思いますね。みなさんが今まで聞いていて、当たり前だと考えていたのは、しょせん「一部」の「市民」の声でしかなかった、ということがおわかりいただけると思いますので。

さらに、今、少しずつ行動をしはじめた「市民の会」のみなさんへ。

シンポジウム当日もいいましたが、これまでのとりくみにくわえて、まずは身近な人を相手にクチコミでもいいですし、ブログやメールなどを積極的に活用してもいいですから、今、大阪市の青少年会館のこと、大阪市の今後の青少年施策のことについて、知っていること、感じていることを、積極的に情報発信してください。

先に書いたように、マスメディアが市長側からの情報を伝えていても、この大阪市の青少年施策のあり方に疑問を投げかける側からの情報は、あまり伝えられていません。だから、青少年会館の存続問題や、大阪市の今後の青少年施策のことについて強い関心を持っていても、意外と現在の状況や何が問題点なのかを知らない人々が、この大阪市内・大阪府下でもたくさんいるように思います。

まずは自分たちの話をちゃんと聞いてくれる層、その強い関心を抱いてくれる層を相手にメッセージを発する形でもいいので、とにかく、ひとりひとりがきちんと声に出して、「青少年会館条例を来年3月末で廃止するなんて、これは何かおかしい」とか、「このままいくと大阪市の青少年施策はぐちゃぐちゃになる」とか、思いつくままに情報を発信しましょう。

そして、さらに動ける人がいたら、大阪市長及び市政上層部に、あるいは大阪市議会に、マスメディアに、あるいは私のようにネット界の人々に、メッセージを発信しつづけるようお願いします。単発的に声をあげることも大事ですが、持続的に、しつこく、同じことを言い続けるのも大事ですので。

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