この前の土曜日・日曜日(6月11日・12日)と、私は自分が入会している公教育計画学会の第3回大会に出るため、さいたま市の浦和まで出かけました。
今年の公教育計画学会での大きなテーマ(大会シンポジウムのテーマですが)は「ソーシャルインクルージョンと公教育」。このテーマでのシンポジウムは、ぜひともスクールソーシャルワーク論をやっている人たちにも聴いてほしかったなぁ・・・・と思いました。
それはさておき、以下のとおり、公教育計画学会で2つの声明が出ました。全文、学会ホームページでPDFファイルをアップしてますので、次のとおり読むことができます。
公教育計画学会声明:大阪府「君が代起立条例」の制定に抗議する(2012年6月12日)
http://koukyouiku.la.coocan.jp/oosakahukimigayokiritujyourei20110612.pdf
2011年度第3回公教育計画学会大会声明(2012年6月12日)
http://koukyouiku.la.coocan.jp/dai3kaitaikaiseimei110612.pdf
大阪府の例の「君が代起立条例」の問題は、ほんと「なにを考えているんだか」というしかないような問題なのですが、意外と今の学生たちに聴いても「それがどうして問題なんだかわからない」という返答が帰ってきます。やはりこれまでの歴史的な「日の丸・君が代」問題に関する議論の経過や、憲法や公務員法などの法学的な話について、ある程度の予備知識がないと、この問題について理解ができない学生も多いようです。この学生たちの実情考えても、日本の社会科・公民科教育は何をやってきたのか。あるいは、人権教育は何をしてきたのかが問われるように思うのですが・・・・。だからこそ、私はこのところ、あらゆる科目をつかまえてこの問題を取り上げ、「法」についての理解を学生たちに深めるよう働きかけるようにしています。
その一方で、このたびの公教育計画学会では、学力やカリキュラムの問題にかかわって、「原子力村エリートを育てるのに役立ってしまった学力を問い直す必要がある」とか、「もう一度、科学技術に関する市民的な知識・意識を高める必要がある」という趣旨での発言もありました。そのような議論のなごりのようなものが、第3回大会声明のなかに出ていると思います。これもしっかりと今、読んでほしいなと思います。特に、大阪界隈にいる「学力向上」が好きな人権教育系の人、「格差社会を越える」取り組みをしたいと言ってる人権教育系の方には、この2つの声明文、ぜひとも熟読していただきたいですね。
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