春は花の季節。次々にいろいろな花が咲いていきます。しかし、花の見ごろは短いもの。美しいものほどはかないのでしょうか。
お祭りやお祝い事に参加するお稚児さん、いつ見てもかわいいものです。でも、お稚児さんになれる時期は案外短いものです。
だいたい一人で歩けるようになる3歳児ぐらいから、小学校4年生ぐらいまでがお稚児さんになれる期間です。衣装もそれくらいの年齢に合わせたサイズになっています。
しかし、小さいお稚児さんはそれはそれはかわいいものですが、3歳、4歳ぐらいだと、むずがったり、歩けなくなったりすることがありますし、法要の途中で飽きてしまってなだめるのに苦労するという場合もあります。
また、逆に小学校3、4年生ぐらいになりますと、法要の間じっと我慢して座っていることができて、稚児の世話係としては楽なのですが、体の大きなお子さんですと、稚児というより、女の子だったら巫女さん、男の子だったらお小姓のように見えてしまいます。
それぞれ、年齢によっていろいろな良い面も、大変な面もあります。 それらを総合すると、幼稚園の年長さんから小学校1,2年生ぐらい、あるいはそれくらいの体の大きさが、最もお稚児さんに適しているような気がします。
でも、いつでもどこでもお稚児さんを募集しているわけではありませんから、お稚児さんに適した年齢のときに、その機会に恵まれるということは、とてもラッキーなことです。
法要に参加したお稚児さんはご利益をたくさん頂けますから、機会がありましたら是非参加されるといいと思います。
よく、法要が終わった後、お稚児さんが「緊張した」という感想を漏らしていますが、子供なりに一生懸命頑張っていたのでしょう。 そのときは大変だったかも知れませんが、一生の良い思い出となって、心に残ることでしょう。
今日、平成17年度の市町村別の平均寿命が発表されましたが、長い人生の中で、お稚児さんになれるのはほんの数年だけです。
花より短いお稚児さんの旬、大切にしたいものです。