いくつか、数珠の修理について、質問がありましたので、お答えします。
<法要中に数珠が壊れたらどうするのか?>
今まで、そういう経験はないですが、その場合はそのままお経を読み続けます。
法要中は法要を中断することなく続けることが大事ですから、数珠のことは後回しになることでしょう。
法要中に、予備の数珠を持っていることはほとんどないので、数珠がないまま、法要は続行します。
<予備の数珠はいつも用意してあるのか?>
ある時とない時があります。状況にもよりますね。
車で出かける時は、持って出るのを忘れたりして困ることがあるので、車の中に数珠と輪袈裟と草履は常備してあります。
自坊(自分のお寺)では、すぐに他の数珠を用意できるので、予備を袂に入れておくことはありません。
よそのお寺や場所に行くときには、予備をもっていくこともあります。 しかし、それは、数珠をなくしてしまう、あるいはもっていくのを忘れたときのために用意するので、、法要中に壊れることを想定していませんから、袂ではなく、鞄の中に入れたままです。
<数珠の修理代は?>
何度も修理に出したことがあるのですが、値段は・・・あまり覚えていませんが、そんなに高くなかったように思います。
それでも、何百円ということはなく数千円かかったように思います。
私が直しに出すのは、水晶とか、象牙とか、白檀とかの数珠ですから、買い替えるよりは安いですが、梅の木で作ったような安い数珠ならば、買い替えたほうが安いかもしれません。
修理も房を換える場合、切れた紐だけを換える場合、珠の数が足りなくなって付け足した場合など、いろいろなケースがありますから一概にいくらとは言えないですね。
数珠を作っているお店なら、そこで買ったものでなくても直してくれますし、お店に出向いてどれくらい費用がかかるのか聞いてみてから、修理に出すこともできるでしょう。
数珠の販売だけをしているお店では、直しは受けてくれるでしょうが、見積もりまでは難しいかも知れません。
できれば、数珠を作っているお店に直接行くのが良いと思います。
私が利用しているのは甲府だったら、南甲府駅近くの宝山堂、身延では参道沿いにある三河屋さんです。
思い入れのある数珠ならば、修理してお使いになるのがよいでしょう。
修理をすると、見違えるようにきれいになって帰ってきますよ。
このところ、立て続けに数珠が壊れてしまいました。
毎日使っているので、消耗が激しいのでしょう。
今回壊れたのは、どちらも水晶の数珠です。
ひとつは房がちぎれてしまい、もうひとつは数珠をつないでいる紐が切れてしまいました。
珠(たま)が木製のものより、石(水晶)のほうが硬いので、紐が切れやすいのかも知れません。
さっそく、南甲府駅近くの数珠製作販売を専門としている宝山堂へ修理に出します。
皆さんも紐が切れて壊れてしまった数珠を放置していませんか。
数珠は修理できるのです。
房の色や形が気に入らなくて使っていない数珠もリフォームすることができます。
特に水晶の数珠は珠が透明なので、どんな色の房にもあいます。
衣装に合わせて、数珠をコーディネートすることもできます。
一度、試してみてはいかがですか。
<房がちぎれた数珠 房は菊房と呼ばれるもの>
<珠をつないでいる紐がちぎれた数珠 房はかがり房と呼ばれるもの>
いただいた甲州百目柿(山梨特産の渋柿)で枯露柿(ころ柿)作りに挑戦です。
枯露柿とはいわゆる干し柿で、名前の由来は、干している柿をよく日が当たるようにころころころがすので、ころ柿と言うと聞いたことがあります。
しかし、枯露柿という漢字を見ると、干して糖分が白く結晶して、こうをふく状態が霜が降りたように見えるので、露(糖分)が枯れて結晶になる、ということで枯露と表現したのかもしれないとも思います。
干し柿の名称としては、ほかにあんぽ柿というのがあるのですが、調べてみたところによると、渋柿を硫黄で薫蒸した干し柿をあんぽ柿というのだそうです。
普通の干し柿との違いは、単に干しただけの干し柿は乾燥して、だんだん黒く堅くなって、時間が経つと糖分が表面に白く結晶化してくるのですが、あんぽ柿は半分生のようなジューシーさで色もオレンジ色のままなのが特徴だそうです。
やわらかくジューシーなあんぽ柿か、飴色になりこう(表面に白く結晶する糖分)をふいて甘味が凝縮したものか、どちらが良いかは好みによるものでしょう。
枯露柿の作り方ですが、今回は柿の皮をむいて、ホワイトリカーを振りかけて殺菌します。
皮を剥くとき、干した時に下になる部分の皮を少しだけ残しておきます。
これは甘味を含んだ柿のエキスが落ちてしまわないようにするためです。
それから、ヘタの上についている枝を紐にくくりつけます。
そのためには、柿を収穫する時に、紐がくくりつけられるように、枝を残しておかなければなりません。(これが重要です。)
よく、写真などで見るように、農家の軒先に紐に何個も縦に結びつけられた干し柿がつるされているものを見かけますが、一本の紐に何個もくくりつける方法は、くくりつける柿の間隔をそろえるのも難しいですし、ある程度干すところに高さを必要としますから、うちでは60センチくらいの紐の両端に柿をくくりつけて振り分けにして、干すようにしています。
これなら、どこにでも干せますし、高さが確保できないところでは、紐を短く調節することもできます。
そして、どこに干すのか。
風通しがよく、よく日光があたり、雨露をしのげる軒のあるところをが最適です。
そこで、本堂の南側の回廊に物干し用のスタンドを立てて、そこに干してみることにしました。
カビが生えずに、程よく乾燥してくれるとよいのですが。
あまり、干し過ぎると、黒く堅くなってしますので、適当に乾燥したら、中にに新聞紙などを敷いた箱に入れて、こうをふかせて熟成させます。
今年はうまくできるでしょうか。チャレンジは続きます。
また、渋柿の食べ方として、焼酎などを振りかけて渋を抜いて、中がどろどろになるまで熟させてるという方法があります。
中がジェル状になっているので、スプーンですくっていただきます。
他にも、未熟の渋柿の汁を発酵させて、柿渋にするという使い方もありますね。
防水用として番傘に塗ったり、柿渋染めという染色につかわれることもあります。
甘ガキはもちろん、渋柿は食べるだけでなく、いろいろに利用されていますし、剥いた柿の皮は漬物に入れて甘みを出すために使われたり、柿の葉は柿の葉寿司にも使われます。
また、紅葉を楽しんだ後の柿の葉はすぐれた堆肥になりますし、茂った柿の葉は夏の間、日よけにもなります。
本当に柿というのはいろいろに使えるすぐれものですね。
今でも、昔からの街道筋には甘柿の木が植えられているのを見かけますが、昔は、その実はおなかをすかせた旅人が、自由に食べてもよいことになっていたそうです。
今と違って、自動販売機やコンビニエンスストアのない時代、旅人には貴重な食料だったことでしょう。昔の人の思いやりの心がしのばれます。
<枝をこのように残しておくのがポイントです。>
<干し終わった柿>
今日知り合いの方から、甲州百目柿をいただきました。
枯露柿用の渋柿です。数は、60個ほどでしょうか。
実の先がとがった山型で、大きいのが特徴です。
これだけ見事な甲州百目柿、買ったら相当な値段になるのでしょう。
そして、それを加工した枯露柿は1個400円位で売られるものも多い高級品になります。
それにしても、数が多いので、近所の方々におすそ分けしました。
皆さん、大喜びです。
これから、皮をむいて紐にくくりつけて軒下につるします。
しかし、何度も枯露柿を作ったことがあるのですが、そのたびに途中でカビが生えてしまったりして、なかなかうまく作ることができません。
そこで今年は、うまく作るために裏ワザとして、皮をむいた柿を熱湯に浸す、あるいは焼酎をかけて殺菌するという技を伝授されましたので、梅漬けを作る時のように、柿にホワイトリカーを塗って殺菌してから干すことにします。
<これが甲州百目柿です。見ているだけで幸せになれるオレンジ色です。>
境内の柿を収穫しました。
夏の間に日よけとして活躍してくれた柿の木です。
この木の下にはテーブルとイスが置いてあり、お墓参りの方々がそこでお茶を飲んだり、一休みする憩いのスペースです。
収穫した柿は甘柿で、そのままいただきます。
今年は虫が発生して実の数は少ないようです。
昨日収穫した美脚大根は煮物にしていただきました。
ダイコンは湯がいて、昆布、油揚げ、調味料を加えて仕上げます。
葉っぱの部分は湯がいて、細かく切り、ちりめんじゃこと一緒にゴマ油で炒めて副菜にします。
とれたてをすぐ調理するので、大根もぷりぷりでうま味が凝縮されています。
9月に種をまいて育てた大根を収穫しました。
種をまいた畑は春夏に枝豆、インゲンなど豆類を育てたところです。
そこを耕して、コンポストで堆肥にした生ゴミ(野菜くず)を1コンポスト分全部投入し、虫よけと雑草よけのため穴あき黒マルチを敷き、不織布で覆ってトンネル栽培にしました。
畳一畳半ほどのスペースにコンポスト一器分を投入したことになります。
元肥として、十分堆肥を施したので、追肥は一切施しませんでした。
ところが、大根が出来上がってみると、見事な美肌ダイコンです。
有機肥料の力はすごいです。
食べてみると、みずみずしくてとても良い味でした。
毎年、大根を作っていますが、かなり手をかけて、こまめに追肥をしなくては良いものができなかったのに、ただ生ゴミ堆肥を使っただけで、これほどの効果が出るとは思いませんでした。
それに、トンネル栽培をしても、多少は虫に葉を食べられるものですが、この大根を植えたところだけはそれもありません。
健康に育った野菜は、虫が付きにくいのかも知れません。
先日紹介した、育ちすぎたルッコラもこの大根の近くに植えたものです。
畑の野菜の様子はどうかな?
ミニキャロットがどのくらい大きくなったか、一本引き抜いて確かめてみます。
小さいですが、形はニンジンそのものです。
しかし、ミニキャロットといえどもまだ少し小さすぎるミニミニキャロットです。
種をまいて育てたネギの苗も順調です。
虫よけと保温のために不透明な不織布で覆ったトンネル栽培をしているので、中の様子はいちいち不織布をめくってみないと分からないので、つい手入れが遅れがちになってしまいます。
<小さいけれど~ミニミニキャロットです。>
<不織布のトンネルをめくるとネギと小松菜が・・・>
<春になったら、植え替えをするネギ苗、9月に種をまいてこんなに大きくなりました。>
畑で、ホウレンソウを収穫したつもりが、土から引き抜いて、ハタと気がつく。
これはなんだったっけ?
ホウレンソウにしては葉っぱの形が違うし、いったい何を植えたんだっけ?
この匂いは・・・・。
しばし考えてやっと気が付きました。
そうだ、ルッコラを植えたんでした。
ゴマに似た香ばしい匂いを嗅いでようやくわかったのです。
あまりに大きくなりすぎたために、なんの野菜だったか分からなくなってしまったのです。
普通、ルッコラは香ばしいゴマの香りがする、サラダなど生で食べられることが多い野菜です。
しかし、これほど大きくなってしまうと、茎もかたくなって、とても生では食べられません。
葉っぱの部分だけをとって、あとはコンポストに直行。
また、堆肥になってもらいます。
葉っぱの部分はよく湯がいて、ゴマ和えにしたり、炒めて副菜にします。
これからの季節、春菊などの代わりに鍋に入れてもよいかと思います。
でも、やはり野菜は適切な収穫時に収穫するのが一番ですね。