監督さ～ん

呼ばれ方は仕事関係の不動産業社からは児玉さんと呼ばれますが、
建築関係の業者からは社長と呼ばれることが大半です。建築関係は主
に二つに業者が分けられて、材料納品業者と下請け業者になります。
当社は下請けはせずに元請けばかりしているので、たくさんの業者との
付き合いがあり、現場によっては２０業種の職人が出入りすることもあ
ります。私の名前など知らない職人は私のことを社長と呼ぶのが手っ取
り早いようなのですね。先日内装業者に現場を見せましたが、その時そ
この親方と職人のふたりが現場に来ました。私は現場の掃除とか塗装業
者との打ち合わせをして、いそがしそうにしていたのであまり内装業者
とは話をしませんでした。その内装業者が一昨日から現場に入るように
なり、現場には最初に下見に来た職人が入って仕事をしていました。
その職人の仕事ぶりを見てみると思ったより丁寧な仕事ぶりだったので
一安心しました。２、３言葉を交わして室内から出て、外の現場回りの
掃除をしていると、その職人が私に大きな声で呼びかけてきました。
「監督さ～ん！　￥÷∴∫＋∵‰！」私は、初めて呼ばれた言葉に
一瞬ドキッとしましたが、その後心地よい余韻が残りました。
たしかに現場では監督をしていることが多いんですが、監督さんと呼ば
れたことになぜだかうれしくなりました。ひとは呼ばれる言葉でこんな
に変わった気持ちになるものなんですね。何気ない人の呼び方ですが、
たまには相手の気持ちに変化を持たせるためにも、呼び方を変えてみる
こともいいのかもしれませんね。

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