琴奨菊の相撲道

大相撲秋場所の千秋楽で、琴奨菊が残念ながら優勝を逃がした。
相撲に負けた相手は大関把瑠都だったが、上背と体力にまさる相手に対
して正面突破のでぶつかりで、あえなく寄り切られてしまった。
把瑠都も大関の意地を見せるために必死だったのだろうが、関脇琴奨菊
であればしかたがないところだ。しかし来場所から大関に確実になるわ
けだから、把瑠都に対しては正面突破のぶつかりだけではだめだろう。
どうすれば、上背と体力にまさる相手に勝てるかを研究する必要がある
。それは、前日把瑠都が白鵬に敗れた一番を見れば答えがでる。
地力にまさる白鵬だったが、体力がまさる把瑠都にがっぷりと胸を合わ
されておもわぬ苦戦をしてしまった。白鵬が押したり投げをうったりし
てもビクともしなかったのだが、内無双ぎみのひねりで腰が砕けてあっ
さりと負けてしまった。そうでなんです。大関把瑠都は足が長くて重心
が高い、そこに弱点があったのだ。
琴奨菊には、今場所負けた把瑠都に対して、下半身をいかに攻めるかを
徹底的に研究をして来場所にのぞんでもらいたい。
不器用な琴奨菊が上を目指すためには、先輩大関たちが壁になるだろ
う。しかしその壁を乗り越えるか、壁を乗り切らないまま相撲人生を終
わるかは、琴奨菊の気持ち一つだ。
勢いのある今が、横綱を目指す絶好のチャンスだ。今立ち止まれば、
大関に安住してしまうことになるだろう。現役力士で相撲を取れるのも
あと７～８年。不器用さを武器に、相撲一筋にかけてもらいたい。
　
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