翌朝６時２０分、今アパートの駐車場に到着した。
来客用駐車場には車が止まっていたので、車番を確認すると昨
日の夕方聞いた車番のライトバンが止まっている。間違いなく
昨日から止まっている車だ。
・
Ａさんがいる○○号へと歩いて行った。この時間だとまだ眠っ
ている可能性があるが、連絡がなかったのでやむを得ない。
「ピンボ～ン」、応答がないのでふたたび「ピンボ～ン」。
３～４回ならすが応答はないということは、出てくる気がない
のだろうか。ならばと、玄関ドアを「ドンドン、ドンドン」。
それでもダメなので、部屋のガラスを「コンコン、コンコン」。
続いて隣の部屋のガラスを「コンコン、コンコン」。
・
すると先に叩いた部屋のサッシが「ガラガラ」と開いた。
見ると１人の男がサッシから出て、私を眼光鋭く見ている。
その男に近づくと、上半身裸でその筋の人とすぐにわかった。
ここでひるむわけにはいかないので、さらに男に近づいた。
「あそこに止めている車は、おたくの車ですか」「そうだ」
「あそこは来客用になっているので、どけてください」
「来客用だから、止めて何が悪いのだ」
「皆さんが利用する駐車場なので、おたくがいつも止めてい
たら皆さんが使えません。どけてもらえませんか」。
目的達成に手段は選ばない、私の態度に納得をしてくれたよ
うで、「わかりました」・・・
３日後、早朝に駐車場を見ると車はなかった。
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