横浜焼売(シウマイ)物語2024

2年ぶり再開。ハマっ子のソウルフードは崎陽軒のシウマイ。漫画書き柴犬溺愛。落語らぶ。晴れ時々ランニング、更新随時

関内寄席は桂歌丸独演会 2:笑点・大喜利は今年で47年目!

2013-03-25 | 落語ラブ
昨日のブログの続き。

演目はこちら


落語には噺に入る前に「枕」といって、お客さんとの間合いをはかり、これから始まる噺の世界に入りやすくする導入部があります。
これだけでも充分おもしろいので、中には「枕」で終始してしまう噺家さんもいるくらいです。

枕のおもしろさは高座での序列に比例すると、私は思っています。この話方次第で、お客さんの気持ちをグッ!と掴めるかどうか、演目を何にするかも決まって行くからです。
前座さんは噺を披露するだけで精一杯、手持の演目も少ないですからお稽古してきたことをそのとおりに黙々と演じます。
二つ目以降になると、噺家さんそれぞれに個性が出て来て、同じ演目でも解釈のちがいがその高座の味になってきます。
名人となると、もうそれは『神』
巧みにしかけられた演出に脱帽するしかありません。

さて、この日の前半。歌丸師匠の出番の枕は、笑点・大喜利裏話。

最近の寄席で、あるお客さんにこう尋ねられたそうです。

「師匠、笑点は生放送なのですか?」と。

「そうなると、今この時間(3月25日(日)16時)に私がここ(横浜・関内)にいたら大変なことになるわけでして…」
淡々と語る歌丸師匠に会場がドッとわきます。この瞬間、会場はすでに歌丸師匠の手中に入ってしまったわけです。

そのまま、笑点話でさらにお客さんは心地よくくすぐられるのです。

「笑点の生放送は年に一回です。」
会場がなんだろう?という空気になるのを見計らい
「24時間テレビ、愛は地球を救う、というチャリティ放送…」

ーああ!!と会場納得。

聞けば、笑点は何と放送47年。
第一回からの出演者で、今も現役はなんと!桂歌丸師匠ただひとり、だそうです。
ちなみに師匠は現在は5代目の司会者です。
「あと3年なんとか頑張ろうと考えております。」
「同じ番組に50年も出演していれば、必ずやギネスに載せてもらえるだろうと、信じておるわけです。」

そして笑点大喜利でのお題について。
お題は、構成作家さんたちが毎回考えて、本番10分前に伝えられるので、出演者一同必死で即興するそうです。
「毎回3本あるとして、放送回数をかけるとおそらく膨大な数のお題がだされていますね。」
「中でも苦戦したのは『純粋な日本の言葉を英語に訳すと?』というものでして…」
??
「つまり、海苔はblack paper」
「切腹は、body cut」
「格子戸にいたっては、check door」
「しまいには梅雨をsoup…汁」

ー会場は爆笑。

「そして良くあるお題が「問答(もんどう)」ですね。」

問答とはお坊さん修行から始まった言葉遊び。何何とかけて、何々と解く。その心は?というあれです。
「これも迷答、珍答ありますがこんなきれいな回答もありました。」

「「新聞』とかけて、『和尚さん』ととく」
「…そのこころは、『今朝(袈裟)きて、今日(経)読む』」
ー会場、拍手と笑い

「まあ、こんなに出来のいいのは10年に一度くらいかもしれません。」

そして噺の本題に。演目は「蒟蒻問答」

ニセ住職と、エリート修行僧との問答合戦のお話でした。


さすが。
____

前回の独演会ポスター



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