横浜焼売(シウマイ)物語2024

2年ぶり再開。ハマっ子のソウルフードは崎陽軒のシウマイ。漫画書き柴犬溺愛。落語らぶ。晴れ時々ランニング、更新随時

ハマのモスラ

2013-05-18 | 横浜ラブ
モスラ!

ではありませんよ。蚕(カイコ)の成虫。
ここは、かつての生糸検査場でした。

現在は横浜第二合同庁舎。神奈川県の法務局もこの中にあります。


安くて比較的良質な生糸は、開港当時から日本の有力な輸出品でした。
諸外国、特にアメリカ合衆国での需要に押され、関東圏では横浜が生糸輸出の実権を握ります。
また、出せば売れるとばかりに、悪質な業者も出没。いったんは出荷された生糸の返品が相次ぎクレームも殺到したそうです。
そこで官庁主導のもと、輸出用の生糸の規格を統一し検査する機関を設立。これが生糸検査場の始まりです。

太平洋戦争をくぐり抜けて残ったその当時の建築物を、解体ではなく、改修保存しようという動きが活発になったのは1980年代後半から。
バブル景気の真っ最中、横浜博覧会を控えてた横浜が、そして日本がとっても元気だった頃です。
その代表のひとつがこの横浜第二合同庁舎となった生糸検査場。

外観とエントランス部分をレプリカで忠実に再現、建物の印象をそのままに、内側はそっくり近代高層建築になっています。後ろにそびえる高層ビルは、別の建物ではなく増設された部分です。

合同庁舎への歩き方は、こちら。横浜観光情報で。


現在、この合同庁舎の後ろに残る大正時代の旧帝蚕倉庫(大正時代)の一部の処遇を巡って横浜市と所有者との間での契約が二転三転。
取り壊されるか、移築保存になるか、微妙なところ。リーマンショックと長引く不況の影響で、今年3月いったんは白紙撤回。
が、さる5月5日再び保存へと動いたのです。これもアベノミクスの実質効果次第、というところでしょうか。