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仮想通貨の収益ランキング2023年(日本は14位)

2024-03-25 12:21:28 | 世界の動きから見えるもの
『23年の仮想通貨投資利益、ベトナムが世界3位 日本は14位』米ブロックチェーン分析企業のチェイナリシス(Chainalysis)の統計データ
世界の仮想通貨投資家が2023年に実現した利益の合計は376億USD(約5兆6000億円)ベトナム、中国、インドネシア、インドはいずれも10億USD(約1500億円)超の利益をあげ、仮想通貨で最も稼いだ国トップ6に入っている。なお、日本は8億USD(約1200億円)で世界14位だった。
日本は口座開設をオープンにしているが、利益後の税金が高く投資家が少ないのが現状だ。
1位:米国(93億6000万USD=約1兆4000億円)
2位:英国(13億9000万USD=約2070億円)
3位:ベトナム(11億8000万USD=約1760億円)
4位:中国(11億5000万USD=約1700億円)
5位:インドネシア(10億6000万USD=約1580億円)
6位:インド(10億5000万USD=約1560億円)
7位:ロシア(10億4000万USD=約1550億円)
7位:韓国(10億4000万USD=約1550億円)
9位:ドイツ(9億6000万USD=約1430億円)
10位:トルコ(9億5000万USD=約1420億円)


人はよく想い違いを誤解する『新しい星』

2024-03-25 07:44:58 | 人生を「生かす」には
「闇雲に頑張りたくない」「もう無理したくない」などそれぞれの悩みを抱えた4人の仕事が家庭が変わる。卓馬が離婚、茅乃が高校生の一人娘を遺して亡くなる。遺された娘の誤解は「母は私を嫌っていた、いつも怒っていた」で、約束した事を何も実現してくれなかったと、だが真意はとても思いやりをもって真剣に大切にしていた事を知ることになる。家族の絆と友達との絆の違いが見える、話せる世界が多くの誤解もあることを知る。娘にとって母の想いは新たな人生を強く歩める事を悟る。一人じゃない素晴らしい人生はちょっとした自分の思いを変えられる事を。
『新しい星』彩瀬まる
「概要」私たちは一人じゃない。これからもずっと、ずっと愛するものの喪失と再生を描く、感動の物語 幸せな恋愛、結婚だった。これからも幸せな出産、子育てが続く……はずだった。順風満帆に「普通」の幸福を謳歌していた森崎青子に訪れた思いがけない転機――娘の死から、彼女の人生は暗転した。離婚、職場での理不尽、「普通」からはみ出した者への周囲の無理解。「再生」を期し、もがけばもがくほど、亡くした者への愛は溢れ、「普通」は遠ざかり……。(表題作「新しい星」)
ー4人の合気道の同級生(男女各2名)の卒業した後の人生、青子:早期分娩により未熟児で失い離婚、ゲンゲンこと玄也:母が病弱家に閉じ込り自閉症、茅乃:幼な子を残したまま死ねないと乳癌の手術、卓馬:分娩で里帰りの妻と新生児が帰ってこない別居生活など様々な出来事から悩みを抱える。


投資は情報力と忍耐力、勉強は歴史・哲学、数学『危機の時代』

2024-03-24 12:52:34 | 起業家への知恵
投資は情報力と忍耐力、と言う。経営学以上に歴史、哲学、数学を推奨し、決して米国の有名大学を勧められない(授業料高騰=教授のテニュア「終身在職権」古い考え方の存在・過剰なMBA)だという。注目する国はロシア、中国(人口・天然資源・軍事力)であり、日本は今後さらに低迷化する(MMTによる借金とばら撒き)だが、移民を受け入れれば変化もあるが、人口が減少する国、歴史的に移民拒否・外国人撤退国は廃れるは、と言う今の日本の政治はまさに米国がやっていた政策MMT(Modern Monetary Theopry:国債発行で借金増・ばら撒き政策)であり、それは長続きしないで崩壊すると予測しており、プラントンの言う歴史の繰り返しで、今は民主政治のカオス状態で独裁になりつつある状態、と言える。
『危機の時代』ジム・ロジャーズ
ロジャーズ氏本人が世界的な危機の正体と経済・マネーの行方を詳細に分析。リーマン・ショック、ブラックマンデー、世界恐慌など、過去の経済危機では、何が起きたのか、今起きている危機はどうなるのか、世界はどう変わり、どのように投資すればいいのか、個人や企業はどう行動すればいいのか。
ー政治家は戦争をすることで国民の注意をそらすことができる(選挙への関心事)
    外国人、外国を非難する材料にできる「戦争の最初の犠牲者は真実だ」
ー経済危機で大儲けした人
    「逆張り」他人と同じことをすると他人と同じ結果しか得られない
    悲観的な時が買うタイミングだと鉄則とする
    資金をプットオプション(将来にある価格で売却する権利)に注ぎ込む「忍耐」
ー危機を予測できた理由
    誰もが熱狂的になり、絶好調だと永遠に思う時が崩壊の目標(ブラックマンデー)
    世界の銀行の一つでも不祥事がトリガーとなる
    日本の危機(出生率の低下、莫大な借金、企業の借金増大など)が迫っている
    常識は約10~15年で劇的に変わる(危機に対応するには自分で考え投資する)
    危機の際に持っておくべき資産は米ドル(通貨価値の変動でドルは高くなる)
    災害の時にこそ投資する機会(好況時とは異なるもの)
ー金持ちになるために大事なこと
    バランスシートを読む(損益計算書よりも重要:借金額をチェック)
    個別銘柄よりも株式インデックスが有利
    「考えのない学びは、無駄である。学ばずに考えてばかりいては危険である」
    政府の「このような問題がある」に注目する(投資するチャンス)    
ーお金持ちが不幸になる理由
    愚かな行動に出る時(持っている以上のものを欲しがらない)
    一つの情報源に頼るべきではない(歴史からなど他国関係も知ること)
子供にもお金の使い方を教える
    人生のおいて失敗することも重要(忍耐を知ること)
    幼い時から「稼ぐ」を体感させ、競争させる機会を与える
    経営学より歴史や哲学、数学の方が人生に役たつ
ー世界はどこへ行くのか
    世界の重心は東へ、ロシア、中国(人口も多く、天然資源も豊富、軍事力の強大)
    日本の可能性:借金に歯止めをして移民を受け入れること(特に農業への投資)
    オリンピックで救われた過去はない(政治家と一部の企業への恩恵のみで借金増大)
    米国の大学(授業料の高騰化・教授のテニュア「終身在職権」オンライン化へ進む
    MBAは役に立たない(世界で数十万人が取得だが金融機関にはチャンスが少ない)
    MMT(Modern Monetary Theory)国債発行して赤字を作り金をばら撒く施策の崩壊
    米国は頻繁に戦争(過去50年間)を起こし経済的危機を乗り越えている
    シンガポールは国が望むことではなく、国にとって良いことを選択してきた
    中国のデジタル社会・通貨等は国民の生活一才を可視化させる政府の思惑
ー歴史的背景    
    プラントン「国家体制は独裁から、寡頭政治、民主政治、カオス状態から独裁に戻る」
    1884年アフリカ諸国の分割を決定したのは英国、フランス、ドイツ、ベルギー
    1916年オスマン帝国・中東の分割を決定したのは英国、フランス、ロシア
    外国人に門戸を開かない国は衰える(ローマ帝国・エチオピア)
    インドは5ヘクタール以上の土地所有を認めない(他国との競争力弱体)


サプリの効能は鵜呑みにすると怖い!

2024-03-24 07:39:41 | 珍しいモノ・商売
@『小林製薬、サプリ30万袋自主回収 13人腎疾患に―6人入院、2人は透析』時事通信記事。最近の機能性表示食品「サプリ」は例え日本製でも、原材料が一部健康的なものでも全ての人に適応するかどうかは疑問だ、と言う事だ。特に最近のサプリは主原材料の主要成分、効能だけを強調しすぎかもしれない。問題なのは日本一流の製薬会社での不祥事だということもある。
『「機能性表示食品制度」とは、国の定めるルールに基づき、事業者が食品の安全性と機能性に関する科学的根拠などの必要な事項を、販売前に消費者庁長官に届け出れば、機能性を表示することができる制度です』という事、届出だけで医薬・医療的効果などの根拠、検査は保証していないということ。


悪を倒すのは元ガンマン『許されざる者』1992年作⭐️3.5

2024-03-23 15:42:19 | 映画から見える世の中の動き
西部劇映画。街が悪感の保安官に牛耳られ住民は誰一人ガンを持ち歩くことを許されない街となる。保安官達はガンで住民達を脅し、やりたい放題となる。そこに賞金稼ぎの3人のガンマンが決闘を挑んでいく。現代、政治家の「裏金」で無責任、他人事のように罪を罪と思わない議員に対して、いつか疑惑派閥を崩壊し引責を持って辞めさせようとする組織・人材が登場することを期待したい
『許されざる者』1992年作
悪漢が保安官になり街を牛耳る様になると賞金が出るお尋ね者になり迎え撃つ西部劇映画だ。生活苦から賞金稼ぎに出かけた3人は若者一人と老いた元ガンマン2人。


「静寂」余白合間の上手い使い方『静寂の技法』

2024-03-23 12:43:42 | 人生を「生かす」には
「合間」を上手く使う
忙しい現代人に必要なのは「静寂」と言う時間と行動・場所、
だと言う。33通りの「心の静寂」を説いた心理、実践的な指南書である。ストレスが多い世の中で如何に自分の「静寂」の時を作りより良い人生にするかだが、特に気になったのが、物事に集中した後には「合間」時間をしっかり取り自分を省みることが必要だと言うこと。よく言われる、人間の集中力は15分(15・45・90の法則)に沿うことがいいのかもしれない。その他、外に散歩に出かけ身体を動かし、自然を観て耳を澄ましてみることなどだ。
『静寂の技法』ジャスティン・ゾルン
「概要」「余白」にこそ価値がある。聴覚騒音、情報騒音、内部騒音という3つの騒音を静め、調和や真実、本当の自分にたどり着くための33の方法。心の静けさを失い、何かに没入する経験を失い、人生の指針を失いがちな私たちのための、大切な静寂を得るための実践的な指南書。世界13ヵ国で刊行。私たちは騒音や刺激、情報にまみれた皮相な世界を生きている。しかし、人気のアプリや特効薬、複雑なアルゴリズム、ライフハックが、あなたの人生の問題や、世界を覆う倦怠感を解決することはない。静寂の不足を解決し、より良い社会を築くための、静かな感動を呼ぶ書。
ー最良の人生を導く「静けさ」(静寂)の力を見出す
ー静寂の33通りの見つけ方
・ただ耳を傾ける(静かな心で耳を傾ける)
予想外の空白の時間を尊ぶ(合間・一瞬の間を大切に感謝)
・呼吸に注意を払う(3回呼吸をする・30秒の呼吸)
・体を動かす(行動と自覚の融合)
・一つのことを丁寧に行う(儀式感覚を養う)
・読むという行為に没入する(本を読む時間を作る)
自然とつながる・外出する(自然の音、景色と接触する)
・騒音と仲良くなる(受け入れる工夫をする)
・無言と観想の時間を送る
・環境を変えてみる(リトリートしてみる)
・大切なものを測定してみる(生産や効率を測ってみる)

歯は再生できる(歯が生える薬)日本で開発

2024-03-23 07:44:06 | 世界の不思議・出来事
『世界初! 日本で「歯が生える薬」が実現間近。入れ歯、インプラントに次ぐ第3の選択肢の実態…死ぬまで自分の歯で食べられる時代がやってくる?』集英社オンライン記事。『私たちの歯は永久歯が抜けると生えてきません。これは、USAG-1というたんぱく質が歯の成長を抑制しているからなんです。 歯は芽さえあれば生えてきます』使用する抗体製剤はけっこう高価だと言う事だが、実験では全て成功したという事実は明るいニュースだ。


キャンセル料金の高騰!予約時にチェック

2024-03-22 12:15:19 | 世界の不思議・出来事
@『ディナーより高くつく? 「高額キャンセル料」を取るレストランが増加中』クーリエジャポン記事。結果、『無断キャンセルの数は90%減り、直前のキャンセルも以前の3分の2にまで減少した』という。 最近日本でも無断、もしくは疑惑付きな予約が増えている。レストラン等では予約に合わせ食材などの仕入れなどキャンセル料金を徴取する傾向が強くなっているのは頷ける。


祟り、迷信をどこまで信じるか『骨灰』

2024-03-22 07:40:31 | ミステリー小説から見えるもの
江戸時代から戦後にかけて東京は地中深くどこでも大火、戦争の後の屍があったとしても不思議では無い。都心での建設ではまさに土壌深くをも調査しすることで始まるが、その地鎮祭などを仕切る企業が人柱を侵した事で、そこに居合わせた人に乗り映る奇妙なミステリーが始まる小説だ。現代、その慣習は続いており不気味な何かが起こっても不思議では無い。本書にもある、魔除けのお守り、祟りを避けるお守りがあれば大金でも買いたいと思うのは現代でも同じような気がする。人は迷信など表向けには信じないようで実は心ではお祈りをするものだ。
『骨灰』冲方丁
「概要」大手デベロッパーのIR部で勤務する松永光弘は、自社の高層ビルの建設現場の地下へ調査に向かっていた。目的は、その現場について『火が出た』『いるだけで病気になる』『人骨が出た』というツイートの真偽を確かめること。異常な乾燥と、嫌な臭い――人が骨まで灰になる臭い――を感じながら調査を進めると、図面に記されていない、巨大な穴のある謎の祭祀場にたどり着く。穴の中には男が鎖でつながれていた。数々の異常な現象に見舞われ、パニックに陥りながらも男を解放し、地上に戻った光弘だったが、それは自らと家族を襲う更なる恐怖の入り口に過ぎなかった。
建築予定の場所では地鎮祭などお祓い、お浄めをすることは慣習になっているが、この小説はそのお浄め場所での祟りに触れ、不気味な出来事が発生していく。
ー地下での粉塵に呪われた光弘は、家族に様々な異変が起き始め、それが祟りかもしれないと御守りを購入する。だがその金額は予想以上に高く、二度までも余儀なくされる。が、家族の安全を考えると止めるわけにもいかず原因追及すると地鎮祭を司る企業(玉井工務店)から思い以上に故人が出てきた時には要注意と警告する。


人の運と運命(投資家の夢)『ザ・テンプランサ』シーリーズ 全10話⭐️4.5

2024-03-21 12:10:20 | 映画から見える世の中の動き
金山で一攫千金を得た主人、拡張するために新たな掘削機会の投資したが、運搬中船が沈没したことで破綻。国を追われハバナへ逃避、そこで全財産を賭けた事で吉となり再びスペインで投資をしていくがまたしても窮地に立つ、と言う投資家の波乱な人生映画だ。気になった映画の中での息子の言葉「父の遺してくれた一番の宝は資産ではなく教訓ということだった」(人は境地に立った時こそ成長する)
『ザ・テンプランサ』シーリーズ 全10話
1850年、スペイン、メキシコ、ハバナで一攫千金を狙う投資家たちの世界を描き出す。メキシコの金山から身を立てた一人の者とスペインで巨大な資産ワイナリーで育ったを兄弟姉妹が20年後に再会し過去を振り返りながらそれぞれの人生から培った努力で結びついていく家族を物語る。


世界GDPランキング 日本は加速的に低下位

2024-03-21 07:39:45 | 世界の不思議・出来事
『50年後の日本の姿に愕然…世界4位の〈日本のGDP〉は2075年「まさかの順位に』The Gold Online記事。下記の表はIMFによる世界のGDP比較
現実、2025年には10位以内に入るのか現状の内閣・政治では疑問が残る。

月給50万円は日本ではあり得ない(海外へ飛び出せ!)

2024-03-20 12:58:36 | 世界の常識(平均値など)
『豪ワーホリに日本の若者殺到 工場で月50万円稼ぎ描く夢』日経新聞記事。日本への海外からの特殊技能者枠を広げるなどあるが、この円安では日本へ「出稼ぎ」に来る人材は乏しい。(日本の政策は時代遅れ)それよりも日本人の若者には是非海外での仕事・研修を奨励したい。給与もさることながら労働環境・条件、効率的な仕事の仕組み、仕事人間関係など学ぶことは多いはずだ。(日本の古臭い社会風習からの解放を経験する)



陽の当たらない見かけだけの位『斜陽』

2024-03-20 07:34:56 | 人生を「生かす」には
明治からの「貴族」、江戸時代は元下級武士、もしくは百姓だったのかもしれない見かけだけの位に疑問を持ち、それが心身共に崩壊していく様の小説だ。アヘン、麻薬中毒で悩んだ弟の生き様、離婚から半生を母の介護で過ごし自分の思いを我慢してきた姉、小説にある「今の世の中で一番美しいのは犠牲者です」と言う言葉が印象に残る。
『斜陽』太宰治
「概要」没落していくある貴族の家庭を描いた太宰治の代表作の一つ。「人間は恋と革命のために生まれてきたのだ」いつまでも悲しみに沈んではおられない。かず子は戦闘を開始する。「斜陽族」という意味の言葉を生みだすほどの影響力があった作品。
ー貴族という家庭に生まれた運命を背負った姉と弟が必死に生きようとする様の小説。それは、外観だけの裕福な家庭と思わせる生活であり、実際は落ちぶれ生活がやっとできる状態から逃れようとする。麻薬中毒で破滅寸前の弟はいつもお金をねだりに母の元に来る、離婚し母の看病をしながらの生活はどん底を迎え、自分の思いを断念する。
ー母の死後、姉は昔からの思い描く男性を求めて手紙を書き、最後には変わり果てたその男性を見た時の想いは全く変わってしまった。だがその人の子だけはと一途の生きがいを見つけた。


物価高騰、家賃上昇でも年金受給者への還元はない(昨年年金収益34兆円)

2024-03-19 12:24:06 |  社会の歪みと偏見
『NY市から約54万6000人が脱出、20年4月以降-ペース鈍化も流出継続』Bloomberg News & Ameba News.
日本でも円安で観光地を含めた一部では物価高騰と家賃高騰で地元民が暮らせない状況になっているという情報は、今後都内にも影響する可能性が大と言わざるを得ない。特に年金生活者にとっては減る一方の年金は高騰分を補う手立ては無い。財務省は約34兆円もの収益を国民の年金資金で稼いでいても年金受給者への還元はない)



パニック状態になった時の心理状態と行動『スワン』

2024-03-19 07:36:18 | ミステリー小説から見えるもの
テロ事件など、人はパニック状態でどの様な行動が取れるだろうか。日頃訓練している人でも瞬時の行動は予期せぬ行動に出るかもしれない。そんなテロ事件に巻き込まれ生き残った女子高校生は次なる事件に巻き込まれ、誰も知らない新たな証言のシナリオを作る展開は興味深い。生き残ったものだけが知る真実は、往々にして加害者なのに被害者となりうる可能性も大だ。それは残された被害者家族の複雑な心境に変化が生じるからだ。文中で気になる弁護士の言葉「実際の仕事は被告人の最大限に守る事、依頼人がどんな人物であろうとも」(どんな凶悪犯罪社の人間であろうと「犯罪者の味方」でいるのが弁護士の仕事)
『スワン』呉勝浩
「概要」首都圏の巨大ショッピングモール「スワン」で起きたテロ事件。
死者二十一名、重軽傷者十七名を出した前代未聞の悲劇の渦中で、犯人と接しながら、高校生のいずみは事件を生き延びた。しかし、取り戻したはずの平穏な日々は、同じく事件に遭遇し、大けがをして入院中の同級生・小梢の告発によって乱される。次に誰を殺すか、いずみが犯人に指名させられたこと。そしてそのことでいずみが生きながらえたという事実が、週刊誌に暴露されたのだ。被害者から一転、非難の的となったいずみ。そんななか、彼女のもとに一通の招待状が届く。集まったのは、事件に巻き込まれ、生き残った五人の関係者。目的は事件の中の一つの「死」の真相を明らかにすること。彼らが抱える秘密とは? そして隠された真実とは。
ーかろうじて生き残った数人を集めて検索議論が始まった。それはある会社の社長の母親がその現場で亡くなったことで疑問を呈し、探索しようと弁護士に頼んだのだ。
数回に及ぶこの茶会は参加者からの真実を読み取り事件の真相を解決したいという依頼人の話とは別に家族を亡くした夫、親友同士で競い合ったともが傷つくなど、事後の事件証言は二転三転する。