韓国映画は面白いって言える、もう見本みたいな作品
私が好きな韓国映画のエグみもないんです、さらに今月リリースされた「EXIT イグジット」や「スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班」みたいに派手なアクションなんで微塵もないんですが、コレが2時間完全に映画の世界観に引き込まれていくんですね
そうエグみもアクションもないヒューマンドラマにこれほど引き付けられるっていうことは
韓国映画ってやっぱただならないんですね
主人公は元人権弁護士スノ、演じてるのはチョン・ウソンというハンサムな役者さん
この人のかなりエグい悪人を演じた「アシュラ」とはま逆な役で不器用にしか生きられない弁護士を演じてる
韓国の役者さんって↑の2作でこれまたま逆な役を好演していたチョ・ジョンソクもそうだけど
固定したよなキャラクターしか演じられない日本の男優さんとは大違いなんですね
もうこれだけで日本映画は置いてけぼりにされてるし
もう一人の主人公というかヒロインを演じてるのがキム・ヒャンギという女優さん
敢えて女優さんと書きました、見終わって調べたら今年二十歳になる女優さんだったのね
この映画では自閉症の15歳の高校生を演じてる
ってかこの自閉症少女の演技がスゴいんです、完全にチョン・ウソンを喰ってます
この映画では鍵を握る少女というか目撃者で証人として法廷に立つのが見どころになってる
個人的には「神と共に 第1章:罪と罰 」、「神と共に 第2章:因と縁」では三人の地獄の使いの一人だったけどさほど目立たなかったし
「神と共に」シリーズが2017~2018年製作っていう事で当時まだ高校生だったわけだが
この作品ではどこから見ても15歳に見えるし、完全に自閉症でいじめられてる少女を見事に演じきってる
彼女なしではこの映画は完成してなかった。
キム・ヒャンギ恐るべし女優さん弱冠二十歳将来が楽しみというか、恐ろしいな女優さんであるな
詳しい映画の内容は省くけども、お金持ちのおじいさんが頭からビニールのゴミ袋を被って窒息死する、
家政婦が助けようと揉み合って窓ガラスを割り、その音で自閉症の少女が目撃者になって、主人他殺罪で逮捕される
そんな家政婦の国選弁護人になるのがウソン演じる、大手弁護事務所で出世を諦めかけている中年弁護士スノ
質素な生活をしていて、一緒に暮らす認知症気味な父親と暮らしている
父親からは「40過ぎても彼女を連れてきたこともない」と心配されるてるが
個人的には、自分が所属してる事務所と民事で法廷闘争してる、中3に娘を持つ
大学時代の同級生でシングルマザーの弁護士に思いをかけているんですが
父親の認知症と借金で男やもめをつでけてるサイドストーリーもいいなぁ
イケイケの大手弁護士事務所の垢にまみれた部分に染まり切れないでいるスノの立場も微妙でして、所長からは期待の星と言われてそっちにナビかけてるのも事実
しかし、家政婦の事件を担当したことにより、まずは自閉症の少女ジウを証人として法廷に立たせることにして
ジウとの交流を図ろうと奔走する姿もいいですね
でも自閉症に心は全く開けない
逆に自閉症の弟持ってる検察官は自閉症のジウとは交流しているんですね
この新人検察官の存在もいいですね
話が長くなりましたが、それぞれ登場人物の背景をしっかり見せてくれることで
感情移入度もスムーズに
映画ってこうでなければっていうプロットでのツイストがあるんですね
結果主人公の弁護士は弁護士職務違反で職を失うものの事件の真相をあぶりだすし
自閉症の少女は自閉症という病に向き合いう事で一段成長して見せるんですね
っていうことで
そうなんですね、最初は利用価値を探るためにジウに近づいたスノでしたが
彼女の心を開こうと四苦八苦するうち自然と彼女のペースに合わせるようになり、その純粋さに自分の曇った心の目を覚まされわけで
そこから真相が見えてくるんですね
全く韓国映画エグい映画も面白いんですが
こう言ったやさしさと思いやりに満ちた感動ドラマも見応えがあるんですね
ラスト、ジウがスノに抱きつくシーンではこの私でも目頭が熱くなってしまった・・・
2019年製作、韓国映画(日本公開作品)
イ・ハン監督作品
出演:チョン・ウソン、キム・ヒャンギ、イ・ギュヒョン、チャン・ヨンナム、ヨム・ヘラン、パク・クニョン