台風10号が九州西岸に上陸、各地で局地的豪雨。
被災された方々にお見舞い申し上げます。
台風10号のアジア名「サンサン」、由来は台湾の少女の名前「珊珊」というのだが、
由来とは裏腹に大きな被害をもたらしつつある。
台風が放つエネルギーであるが、机上ではあるが計算してみた。
台風の雨はレインバンドという渦巻き状の雲が持たらすもので、ある範囲に集中するのだが、
計算の都合上、大型台風において半径200mの範囲に平均毎時10mmの降雨が均等にあると仮定する。
1時間の降水量は上図の円筒の体積で求められる。
(200×10³)²×π×(10×10⁻³) = 4π×10⁸ ≒ 1.257×10⁹(m³)
1m³の水 = 1000kg なので、雨水の質量は 1.257×10¹²(kg)(12.57億トン)
降雨は台風の中の水蒸気が凝結して水となり、雨になるので、
水の質量=凝縮した水蒸気の質量と理論上置き換えることとする。
海水温30℃とすると、飽和蒸気圧は424hPa、潜熱(比エンタルピー)は2,428kJ/kgなので、
1.257×10¹²×2,428 ≒ 3.05×10¹⁵(kJ/h)= 約3000兆kW/h となる。
[1kW/h=消費電力が1000W=1kWのヘアドライヤーを1時間使用した時の電力消費量]
日本の1年間の僧電力消費量は約1TWh(T=テラ=10¹²)=1兆kWhなので、
台風の1時間当たりのエネルギーは、日本の年間電力消費量の約3000倍!
恐るべし台風のポテンシャル。 せめてその0.01%でも、どこかに貯めておけたら良いのだが。
これ以上被害が及ばないことを祈念する。