海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

深センのある工場で

2014-03-31 | 写真日記

 私語無し一心不乱

中国の工場は何処に行っても同じような雰囲気なのだが、良い会社とそうで無い会社の見分け方は、工場内の清潔さに尽きる。写真関係だけでなくあらゆる工場を中国で見たが、ローカル会社の工場の中ではここが一番掃除がゆきとどいていた。それは、製品の不良品率にも比例する。

 

ここで組み立て作業をやっている人達のほとんどは10歳代から20歳代の女性。

こういう細かい仕事は女性に限るし、男はすぐに辞めてしまうのは中国の伝統。また、男は余計な事をするので、雇いたく無いという話を聞いた事がある。なので、各レーンの班長や責任者のほとんどは女性。

 

日本ブランドの工作機械も多い。

中国での労働者は無限に確保出来ると言っていたのは、すでに大昔の話。1995年に取材した深センのある日系の製造会社では、工場の門に多くの若者が理由も無く立っているのを見たが、あれは雇用希望者と後でわかった。その工場の寮は二段ベットの6人部屋で、入社するとアルミのボール1個とスプーン1本が支給された時代だった。

そして現在は、慢性的な人手不足と賃金の高騰に工場は頭を抱えている。チャイナ+1で海外に出て行った日系企業も多いが、それはある意味とても正しい事。ただ、インフラや電力不足など問題は山のようにある。

そういえば、前世紀後半マレーシアのジャングルの中にあった日系の製造会社で、ベルトコンベアーの上に時々大きなトカゲが乗っていたり、社員は道でなくジャングルの草むらをかき分けて出勤してくるという工場に行った事があるが、まだあるのだろうか。

X-T1 XF18-55mm

コメント (5)
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