渋谷のUPLINKで
2月12日渋谷のUPLINKで映画「ピロスマニ」を見た。この映画を最初に見たのは1978年で、その後DVDとYouTubeで見たことがある。今回はデジタルリマスター版だとは聞いていたが、映像があまりにもクリアーでコントラストも高くシャープネスがかかりすぎていて、かなりがっかり。
一言でいえば、余計な事をした結果がこのデジタルリマスター版だと思ってよい。この映像のオリジナルトーンは、レンズに例えるとライカのヘクトールを開放で撮影したようなコントラストの低いどんよりとしたトーンだったのだが、その雰囲気はほとんど無くなっている。ただ、デジタル処理をし忘れシャープネスをかけ忘れたような、オリジナルに近い画像が1シーンのみ数秒あった。
賛否両論あるだろうが、古い映画は映画を製作した当時のトーンやコントラストを変えるべきではないと私は思っている。そういう意味では、今回のデジタルリマスター版のピロスマニは、大失敗の部類に入れて良い。
☆良かれと思ってやった事は、時には裏目に出る事がある。デジタル処理するなら、オリジナルに忠実にやろうよ。