柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

遺言書は仲良しの秘訣

2008年09月12日 | 遺言書を作る時
子供のいない友人がご主人に遺言を書いてもらった・・・
という話、覚えてますか?

自筆でラブレターのようなステキな遺言を便箋に書いて
封筒に入れ仏壇の中にしまっていました。

ご主人の死後、全財産を妻に贈るという内容です。

子供がいない場合は、ご主人の親や兄弟にも相続の権利がある。
妻の老後の資金は減ってしまいます。
場合によっては、家や土地を売って、兄弟に相続しなくてはならないことも
ありえます。

そこで、威力を発揮するのが遺言書ですが
自分で書いたものは、正確さに欠け遺言と見なされない場合があります。

友人はそれを知って、すぐに公正証書の遺言書を作る手続きをとりました。
そして、今日遺言書は出来上がりました。

ご主人が外出が出来ない体なので
公証役場の方が自宅まで来てくれて
出来上がった遺言書の内容確認をしました。

どこから突っつかれても、問題ない状態で遺言書は書かれていました。
これなら、トラブルは起きないと思います。

この遺言書作成に必要な手続きをしたのは、司法書士の先生です。
わたしの信頼できる仕事のパートナーです。

彼女の打合せは
若いけど、とても優しくて、頼りがいがあるんです。

手前味噌かもしれないけど
どうして私の周りにいる人は、こうも良い人ばかりなのかしら?
「幾つになっても未熟者」には自然といいサポーターがつくのかも。

そして、彼女と私が遺言書作成の証人になりサインをしました。

出来上がった遺言書は公証役場に本書が保管され
写しが友人の手元に残ります。

万が一、火事になったり、泥棒に持っていかれても大丈夫。
又、テレビドラマのようですが
故意に書き換えられても、本書があるので間違いは起こりません。

遺言書に書かれている項目や財産の額によって
料金が違ってきますが
10万円前後位~でしょうか。

いつもは、ご紹介だけが多いのですが
今回は友人だったので
事の流れを一部始終見ることが出来、大変勉強になりました。

皆さんは
知らないでしょうが、相続時のいざこざは、
大なり小なりですが、ほぼ100%あります。

連れ合いが死んだ後
残った方が、子供に財産をとられて
肩身の狭い想いをしている・・・
そんな人は、周りを見渡せば必ずいるでしょう。

今の世の中なら
夫が死んだら、財産は妻が相続し子供にはさせない。
妻が死んで初めて子供に相続される。
この形が、いいのかもしれません。

そうすれば、子供は残った親を大事にします。

それには遺言書が一番です。
末永く、皆が仲良しでいる為の知恵です。

なんか、悲しい気もしますけど。
やっぱり、もめるよりイイ。